だから 柱 で ある 俺 が 来 た。 #我妻善逸 #腐滅の刃 我妻善逸は雷柱である

#我妻善逸 #腐滅の刃 我妻善逸は雷柱である

だから 柱 で ある 俺 が 来 た

やあ、皆の衆。 俺だ、ワラキーだ。 現在、俺はサーゼクスと話している。 いつもと違うところは俺の家に彼が来ていて、彼の表情は悩みに満ちているといったところだろうか。 俺は心配になってさっさと座らせて紅茶を出したところだ。 サーゼクスは紅茶を飲んでから悩みのある声で俺に疑問を投げ掛ける。 「ズェピア、王とは……何だろうか…。 」 「……ふむ、難しい質問だ。 」 王、それは国の柱である。 一家の大黒柱があるように。 タワーを支える鉄骨のように。 なくてはならない存在だ。 「いや、うん…そうだよね。 魔王でもない君に頼るのはおかしいよね。 」 「…私の主観でいいのなら話そう。 まあ、参考にしてくれればそれで構わないよ。 」 「……ああ、ありがとう、頼むよ。 」 王、王か。 そうだよな、お前はまだ未熟者だ。 最初から未熟者でない王など居はしない。 悩み、悔やみ、嘆いて…そうして形を得ていくのだ。 名君であれ、暴君であれ、いずれは居なくなる存在だがどのような世であれ必要な存在だ。 王なくして国は成り立たない。 彼はこの冥界を統治する王の一人だ。 善き王であろうという姿勢でこれまでの不安定極まりない冥界を不安定ながらも安定させて来た王だ。 そんな彼が王の在り方について悩んでいる。 当たり前の壁であり、乗り越えるのが困難な壁だ。 …友を助けるのも友の役割、か。 「まず、君は四大魔王の一人だ。 君だけが王ではない。 分担して行う政治なのだろう?」 「ああ、初代四魔王が生きていた頃からそうやって統治してきた。 今の冥界よりは安定していたと思うよ。 ……だが、僕達ではまだ力不足なようでね。 現状をみれば、分かると思うけど。 」 「それに携わってきた者の一人だからね、私は。 痛いほどに分かるとも、政治側の事も、国民側の事も。 ハッキリと言わせてもらうと、全くもって駄目だな。 民の様子も、王の様子も…暗い雰囲気だ。 それでは良き国など創れはしない。 確かに君たち魔王は悪魔の駒という『危険物』で一時的な処置を施し、多少の安定化をさせた。 」 「危険物……まあ、そうだろうね。 」 「ああ、私は決して全てが間違ってるとは言ってない。 ある意味では正しい判断だよ。 」 間違ってもいるが、間違ってはいない。 矛盾ではあるが、政治ならばそれはあり得ることだ。 どうあっても民全てが良く思う、などという事は無い。 必ず不満を抱く者がいる。 それが多ければ多いほどその政治が現状良くないのだ。 「……そうだな、では唐突だが問おうか。 君はどのような王になりたい?」 「どのような………分からない。 」 「分からない。 当然の答えだ、何せ君はまだ王として未熟だ。 故にこそ、ここで例を出そう。 」 そう、王とは千差万別。 全てが同じな訳がない。 「己を殺し、民を想い、政治をした王がいた。 その王は民が理想とする王だった……が。 あまりにも理想的過ぎたのだ。 」 「理想的過ぎた?それはどういうことだい?」 「うむ、臣民に応えすぎたのだ。 そこに己の感情など入れはしない。 王として王たらんとする機械のように。 ただ、良き政治をしてきた。 民を守るために人でなくなり、そしてその結果滅んでしまった。 」 「なるほど……完璧な答えを出しすぎたのか。 」 あまりにも完璧だと、こうなる。 臣民想いも行き過ぎると良くないことも起こるということだな。 「そう、その王は完璧すぎたが故に国は崩壊した。 次に、別の王を例に出そう。 その王は闘争をし続けた王だった。 勝利しては征服し、臣民を増やしていく。 征服した土地の民さえも王にとっては自身の民だ。 そして、それを繰り返し、彼方へと至るであろう王へ民は憧憬を抱いた。 」 「それは、凄いな。 実在した王なんだろう?」 「そうだとも。 ……だが、この王は少々勝手でな。 他を顧みる事を全くしなかったのだよ。 」 「……暴君じゃないか!」 「そう、暴君的性質を持っていた。 だが、それでも民はその王に身命を捧げた。 当時の世界にとって、彼こそが王として求められていたものを持っていたのかもしれないな。 勝手ではあるが、その勝手が民を幸せにする。 そんな王も居たということは覚えて欲しい。 」 まあ、東方遠征を成し遂げたのは凄いよ。 勝手も行き過ぎるのも駄目だけどな。 あれはあの王だからこそだと俺は思うね。 「ああ……だが、ズェピア。 どうして性質が真逆のような二人を例に出したんだい?」 「うむ、私の理想とする王はこれがまた難題なモノでね。 それに近い二人を先に紹介させてもらったよ。 」 「君の理想かい?」 「ああ。 ……私の理想はね、大雑把に言うとだ。 程々の勝手であり、程々の臣民想いであり、程々の道化であってほしい。 」 「うん?二つは分かるが、最後の道化とは?」 「多少の悪ふざけをすることも大事だろう。 民を呆れさせるのも王の務めと私は思うよ。 それに、アドリブがある作品は意外にも人気になることが多いからね。 」 「悪ふざけ……」 「王とて役者だ。 この世界という舞台にいる限り、どのような生命も役者なのだよサーゼクス。 私も例外ではない。 だからこそ、本来その役に似合わないアドリブを適宜入れるのは役者として上出来と思わないかね?」 サーゼクスはそれを聞いて苦笑する。 「ハハハ……君の感性はたまに分からないよ。 」 「私も君の情愛が時折理解できないよ。 」 「お互いに分かってないな。 」 「うむ、まあ、これから理解していけばいい。 我々は無駄に寿命が長いからね。 」 「そうだね……ありがとう、少しだけ自分のなりたい王としての姿が分かった気がする。 まだそれになれるかは分からないが…どうか見届けてくれると嬉しい。 」 見届ける。 それを聞いて多少俺の役目なのかと疑問に思った。 いや、彼は知らないのだ。 俺がいつか裏切ってしまうことを。 「私でいいのかね? 君の最愛の妻であるグレイフィア君は? 君と同じ超越者であるアジュカ・ベルゼブブは?」 彼は少しだけ考える。 だが、俺の問いに対してしっかりと俺を見て答える。 「…いや、君に頼みたい。 これまで僕達の期待に応えてくれた。 それが君自身の為だったとしても僕達を助けてくれた。 今だってそうだ、王として悩む僕に助言してくれた。 だから、僕はそれに応えたい。 僕なりの魔王として誇れる姿を君に見せることで。 」 「……君はお人好しだな。 それは情愛かね?」 「いや、これは僕としての意思だ。 グレモリーとしての情愛は関係ない。 」 …そう頼まれたらなぁ。 あんなバッタリとした出会いからこうなるんだから分からないものだ。 「ならば、その役目、引き受けよう。 ただし、君だけではない。 君達四大魔王が真に王としてやっていけるのか。 それを見定めさせてもらう。 」 「…ああ、分かった。 じゃあ、これは契約だ。 」 「悪魔との契約かね? 代償が気になるところだが?」 「それは後々ってのは駄目かな。 」 後々に払う代償か。 正直何要求されるか分かったもんじゃないが、嫌ではない。 どちらが払うのやら。 「悪魔としてそれはどうなのだろうか……。 だが、それもまたよし。 うむ、期限不明の契約といこう。 」 固い握手をすることで、契約を結ぶ。 別に本物の契約ではない。 本人の心意気といったところだ。 ……ああ、しっかりと見定めるとしよう。 俺とお前の、闘争の中で。 きっと、どちらかが欠けるだろうから。 僕は戻るとするよ。 じゃあ、明日また何かあれば。 」 「…ああ、また明日会おう。 我が友 好敵手 よ。 」 サーゼクスはそう言って家を出ていく。 さて、と……夕食の準備といくかな。 「キ、キキキ……」 笑いが止まらないとは、この事だ。 お互いに、未来は分かりはしない。 未来の計算なんて、そんなものはしない。 分かりきってしまったら俺の敗けだ。 逆に分からないからこそ勝負は面白い。 「実に、楽しみだよ。

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#5 太陽あらば影もある

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元彼から「元気?」と突然LINEが来た!焦って返信してはいけない本当の理由

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やあ、皆の衆。 俺だ、ワラキーだ。 現在、俺はサーゼクスと話している。 いつもと違うところは俺の家に彼が来ていて、彼の表情は悩みに満ちているといったところだろうか。 俺は心配になってさっさと座らせて紅茶を出したところだ。 サーゼクスは紅茶を飲んでから悩みのある声で俺に疑問を投げ掛ける。 「ズェピア、王とは……何だろうか…。 」 「……ふむ、難しい質問だ。 」 王、それは国の柱である。 一家の大黒柱があるように。 タワーを支える鉄骨のように。 なくてはならない存在だ。 「いや、うん…そうだよね。 魔王でもない君に頼るのはおかしいよね。 」 「…私の主観でいいのなら話そう。 まあ、参考にしてくれればそれで構わないよ。 」 「……ああ、ありがとう、頼むよ。 」 王、王か。 そうだよな、お前はまだ未熟者だ。 最初から未熟者でない王など居はしない。 悩み、悔やみ、嘆いて…そうして形を得ていくのだ。 名君であれ、暴君であれ、いずれは居なくなる存在だがどのような世であれ必要な存在だ。 王なくして国は成り立たない。 彼はこの冥界を統治する王の一人だ。 善き王であろうという姿勢でこれまでの不安定極まりない冥界を不安定ながらも安定させて来た王だ。 そんな彼が王の在り方について悩んでいる。 当たり前の壁であり、乗り越えるのが困難な壁だ。 …友を助けるのも友の役割、か。 「まず、君は四大魔王の一人だ。 君だけが王ではない。 分担して行う政治なのだろう?」 「ああ、初代四魔王が生きていた頃からそうやって統治してきた。 今の冥界よりは安定していたと思うよ。 ……だが、僕達ではまだ力不足なようでね。 現状をみれば、分かると思うけど。 」 「それに携わってきた者の一人だからね、私は。 痛いほどに分かるとも、政治側の事も、国民側の事も。 ハッキリと言わせてもらうと、全くもって駄目だな。 民の様子も、王の様子も…暗い雰囲気だ。 それでは良き国など創れはしない。 確かに君たち魔王は悪魔の駒という『危険物』で一時的な処置を施し、多少の安定化をさせた。 」 「危険物……まあ、そうだろうね。 」 「ああ、私は決して全てが間違ってるとは言ってない。 ある意味では正しい判断だよ。 」 間違ってもいるが、間違ってはいない。 矛盾ではあるが、政治ならばそれはあり得ることだ。 どうあっても民全てが良く思う、などという事は無い。 必ず不満を抱く者がいる。 それが多ければ多いほどその政治が現状良くないのだ。 「……そうだな、では唐突だが問おうか。 君はどのような王になりたい?」 「どのような………分からない。 」 「分からない。 当然の答えだ、何せ君はまだ王として未熟だ。 故にこそ、ここで例を出そう。 」 そう、王とは千差万別。 全てが同じな訳がない。 「己を殺し、民を想い、政治をした王がいた。 その王は民が理想とする王だった……が。 あまりにも理想的過ぎたのだ。 」 「理想的過ぎた?それはどういうことだい?」 「うむ、臣民に応えすぎたのだ。 そこに己の感情など入れはしない。 王として王たらんとする機械のように。 ただ、良き政治をしてきた。 民を守るために人でなくなり、そしてその結果滅んでしまった。 」 「なるほど……完璧な答えを出しすぎたのか。 」 あまりにも完璧だと、こうなる。 臣民想いも行き過ぎると良くないことも起こるということだな。 「そう、その王は完璧すぎたが故に国は崩壊した。 次に、別の王を例に出そう。 その王は闘争をし続けた王だった。 勝利しては征服し、臣民を増やしていく。 征服した土地の民さえも王にとっては自身の民だ。 そして、それを繰り返し、彼方へと至るであろう王へ民は憧憬を抱いた。 」 「それは、凄いな。 実在した王なんだろう?」 「そうだとも。 ……だが、この王は少々勝手でな。 他を顧みる事を全くしなかったのだよ。 」 「……暴君じゃないか!」 「そう、暴君的性質を持っていた。 だが、それでも民はその王に身命を捧げた。 当時の世界にとって、彼こそが王として求められていたものを持っていたのかもしれないな。 勝手ではあるが、その勝手が民を幸せにする。 そんな王も居たということは覚えて欲しい。 」 まあ、東方遠征を成し遂げたのは凄いよ。 勝手も行き過ぎるのも駄目だけどな。 あれはあの王だからこそだと俺は思うね。 「ああ……だが、ズェピア。 どうして性質が真逆のような二人を例に出したんだい?」 「うむ、私の理想とする王はこれがまた難題なモノでね。 それに近い二人を先に紹介させてもらったよ。 」 「君の理想かい?」 「ああ。 ……私の理想はね、大雑把に言うとだ。 程々の勝手であり、程々の臣民想いであり、程々の道化であってほしい。 」 「うん?二つは分かるが、最後の道化とは?」 「多少の悪ふざけをすることも大事だろう。 民を呆れさせるのも王の務めと私は思うよ。 それに、アドリブがある作品は意外にも人気になることが多いからね。 」 「悪ふざけ……」 「王とて役者だ。 この世界という舞台にいる限り、どのような生命も役者なのだよサーゼクス。 私も例外ではない。 だからこそ、本来その役に似合わないアドリブを適宜入れるのは役者として上出来と思わないかね?」 サーゼクスはそれを聞いて苦笑する。 「ハハハ……君の感性はたまに分からないよ。 」 「私も君の情愛が時折理解できないよ。 」 「お互いに分かってないな。 」 「うむ、まあ、これから理解していけばいい。 我々は無駄に寿命が長いからね。 」 「そうだね……ありがとう、少しだけ自分のなりたい王としての姿が分かった気がする。 まだそれになれるかは分からないが…どうか見届けてくれると嬉しい。 」 見届ける。 それを聞いて多少俺の役目なのかと疑問に思った。 いや、彼は知らないのだ。 俺がいつか裏切ってしまうことを。 「私でいいのかね? 君の最愛の妻であるグレイフィア君は? 君と同じ超越者であるアジュカ・ベルゼブブは?」 彼は少しだけ考える。 だが、俺の問いに対してしっかりと俺を見て答える。 「…いや、君に頼みたい。 これまで僕達の期待に応えてくれた。 それが君自身の為だったとしても僕達を助けてくれた。 今だってそうだ、王として悩む僕に助言してくれた。 だから、僕はそれに応えたい。 僕なりの魔王として誇れる姿を君に見せることで。 」 「……君はお人好しだな。 それは情愛かね?」 「いや、これは僕としての意思だ。 グレモリーとしての情愛は関係ない。 」 …そう頼まれたらなぁ。 あんなバッタリとした出会いからこうなるんだから分からないものだ。 「ならば、その役目、引き受けよう。 ただし、君だけではない。 君達四大魔王が真に王としてやっていけるのか。 それを見定めさせてもらう。 」 「…ああ、分かった。 じゃあ、これは契約だ。 」 「悪魔との契約かね? 代償が気になるところだが?」 「それは後々ってのは駄目かな。 」 後々に払う代償か。 正直何要求されるか分かったもんじゃないが、嫌ではない。 どちらが払うのやら。 「悪魔としてそれはどうなのだろうか……。 だが、それもまたよし。 うむ、期限不明の契約といこう。 」 固い握手をすることで、契約を結ぶ。 別に本物の契約ではない。 本人の心意気といったところだ。 ……ああ、しっかりと見定めるとしよう。 俺とお前の、闘争の中で。 きっと、どちらかが欠けるだろうから。 僕は戻るとするよ。 じゃあ、明日また何かあれば。 」 「…ああ、また明日会おう。 我が友 好敵手 よ。 」 サーゼクスはそう言って家を出ていく。 さて、と……夕食の準備といくかな。 「キ、キキキ……」 笑いが止まらないとは、この事だ。 お互いに、未来は分かりはしない。 未来の計算なんて、そんなものはしない。 分かりきってしまったら俺の敗けだ。 逆に分からないからこそ勝負は面白い。 「実に、楽しみだよ。

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