在職老齢年金制度見直し。 在職老齢年金の見直し、背景と最近の動き

在職老齢年金が見直されます【2020年の年金制度改革について解説】

在職老齢年金制度見直し

2019年12月5日 16:00 現在、改正に向けて議論が進んでいる「在職老齢年金」の制度。 働きながら年金をもらう同制度は年齢で2つに分かれている。 65歳以上の「高在老」(高齢者在職老齢年金)は月給と年金の合計収入が47万円を超えると年金カットが行なわれる。 基準が高いため、実際に、年金カットされているのは給料が比較的多い層で1. 5%にとどまる。 一方、65歳未満の「低在老」(低所得者在職老齢年金)は年金カットの基準が合計収入28万円と厳しいため、2割近い人が年金を減らされている。 今回の厚生労働省の改正案では「高在老」の基準は据え置き、そのかわりに低在老の年金カットの基準を「47万円」に引き上げる方針となった。 実は、この制度改正は、「年金のもらい方」の発想を転換させる強烈なインパクトを持つ。 現在は65歳までの雇用延長期間に働きながら年金をもらう「繰り上げ受給」を選ぶと、給料が低くても年金を大きくカットされるが、その基準が緩和されることで、新制度では「60歳繰り上げ」を選んだ場合の65歳までの年金総額が現在より大きく増えるからだ。 5%ずつ減額されていく仕組みだ。 だが、厚労省が社会保障審議会年金部会に提出した資料では、この繰り上げ時の年金減額率を引き下げる(1か月0. 4%に縮小)ことを盛り込んでいる。 実施されれば、厚労省の標準モデルケースで60歳繰り上げ受給を選んだ場合の年金額は現在の月額約11万円から、改正後は約12万円へと1万円アップする。 5年間で約60万円もの増額だ。

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改正でも不公平感拭えず 在職老齢年金制度が抱える問題点

在職老齢年金制度見直し

Contents• 60歳代前半は限られた層が増額の対象に 政府は年金制度改革の一環で在職老齢年金制度の見直し案をまとめました。 改正内容は今まで総報酬月額相当額(月の賃金等)+老齢厚生年金の受給額が28万円以上の人が減額されていたのを、60代後半の方と同じ47万円を超えたときに超えた額の2分の1が減額に変更されることになります。 当初の改正案では働く60代前半の方を年金減額対象となりにくくするのが目的でしたが実際は限られた生年月日の方だけが何らかの恩恵を受けられる案になりました。 制度改正が2021年4月からだとするとその年に60歳代前半の人で年金受給できるのは男性の場合昭和31年4月2日~36年4月1日が増額にあずかれる方になるからです。 (女性では昭和31年4月2日~41年4月1日生まれの方) 昭和36年4月2日以降生まれは60歳台になっても65歳まで年金は支給されない世代であり対象になりません。 65歳からの在職老齢年金は? 60歳代後半の方の在職老齢年金の基準収入は47万円で据え置きの予定です。 今まで厚生年金をもらいながら働き続けると年金額は毎月増えるのではなく節目の年齢で再計算されて増額されていました。 69歳までは65歳時に計算した額でいきます。 70歳になった時点でもう一度再計算されて増額されていました。 途中で退職したら加入期間で増えた分を計算し退職の翌月から増額されました。 見直し案では65歳以降には毎年1回計算し直して年金が年々増えていく「在職定時改定」制度を導入する方向で2022年改定を目指しています。 これにより年800億円位給付が増える見通しですが働けるうちは働こうとする人を後押しするとともに働き続けることで年金増額を早く実感することができるとしています。 いくらくらい増えるの? 65歳以降厚生年金に加入して1年間働くといくらくらい年金が増えるかという試算を見ると報酬月額が20万円で月1100円、年で13200円になります。 30万円なら年約2万円になります。 年金は受給開始年齢を65歳から1か月遅らせるごとに0. 7%増額される繰り下げの仕組みもあります。 70歳まで繰り下げると42%の増額です。 継続就労するならこちらも検討のされるのが良いでしょう。 ************************************ 70歳までの「就労機会」と「年金制度」改革 「在職老齢年金」の見直し 「在職老齢年金制度」は、賃金と報酬比例部分の年金を合わせた収入が基準額を超えると年金支給額が減額される制度だ。 60~64歳の在職老齢年金制度(低在老)で月額28万円、65歳以上の高在老で47万円の現行の基準額を緩和しようというのだ。 65歳以上の高在老の見直しでは、減額基準を現役男子被保険者の平均月収と65歳以上の在職受給権者全体の平均年金額の合計51万円にする案が有力だった。 しかし、高所得者を優遇することで高齢世代内の一層の経済格差が拡大し、将来世代の所得代替率の低下を招くことから現状で据え置くことになった。 一方、60~64歳の低在老では、就業意欲を損ねないように47万円に引き上げる方針だ。 支給停止対象者数は67万人から21万人に、支給停止対象額は4800億円から1800億円に減少し、新たに約3000億円の年金財源が必要になる。 ただし、年金の受給開始年齢の段階的引き上げに伴い、男性は2025年度、女性は2030年度以降に対象者がなくなる。 人口減少が続く日本では、労働力人口確保のため高齢者や女性の就業促進が不可欠だ。 そのため高齢者の就業意欲を阻害する可能性のある在職老齢年金制度を将来的に廃止するという考えもある。 しかし、両者の因果関係は明らかではなく、今回は富裕層優遇との批判が多いことから、60~64歳の低在老の見直しだけが実施される見通しだ。 論座 13月3日号より•

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厚労省、「月収51万円超」で減額 在職老齢年金見直し案:時事ドットコム

在職老齢年金制度見直し

厚労省が在職老齢年金の見直し案を提出 厚労省が「在職老齢年金の見直し」の資料を公開しています。 この資料は、2019年10月9日に開催された厚労省内の審議会に提出されたものです。 在職老齢年金の見直しのポイントは2つあります。 「65歳以上の在職老齢年金」 高在老 の基準額を「67万円」に引き上げるか、完全撤廃する• 「65歳未満の在職老齢年金」 低在老 の基準額を高在老と同じに引き上げるか、現状のままとする この見直しの内容が実現されるためには、今後、審議会での討論を経て、来年以降の国会で成立しなければなりません。 ただ、実現すれば、60歳以上の働き方に影響を及ぼすことは間違いありません。 この記事では「高在老」と「低在老」に分けて、見直し案のポイントを紹介します。 高在老の基準額が「62万円」に 「在職老齢年金」は、老齢年金を受け取りながら働いていると、基準額を超えた部分の年金が一部停止されるという制度です。 65歳以上を対象にした「高在老」について言えば、給与と年金の合計が「47万円」を超えると、年金の支給が一部停止されます。 今回の見直し案は、この「47万円」という基準額を「62万円」に引き上げるというものです。 これが実現すると、ごく一部の高額所得者を除いて、年金の一部停止がなくなるでしょう。 つまり、給与も年金も、まるごともらえるようになります。 さらに、もう一つのオプションとして、「在職老齢年金制度を完全に撤廃する」という提案もされています。 こちらになると、高額所得者も含めて、働いたら働いた分だけ収入が増えます。 どちらが選択されるかは、今後の議論に委ねられることになります。 しかし、在職老齢年金を完全撤廃すると、基準額を62万円にしたときよりも、約1,900億円も年金の予算が大きくなってしまいます。 しかも、基準額が62万円になったときに、対象となるのは「約23万人」で、この年代で働いている人の約9%に留まります。 対象者が少ないことと、支払い能力がある人には負担させるという最近の傾向から見れば、完全撤廃ではなく、62万円案の方が有力でしょう。 低在老の見直しは重視されていない 次に、65歳未満の在職老齢年金、いわゆる「低在老」を見てみましょう。 厚労省が示した見直し案では、低在老は「このまま手を付けない」か、「高在老と同じ62万円に基準額を引き上げる」の2つの選択肢が並んで書かれています。 今回の見直しでは、「高在老」が目玉で、「低在老」は付録にすぎません。 なぜなら、低在老という制度は、終わりが見えている制度なのです。 現在の老齢年金は、65歳以上の支給が基本となっています。 そのため、低在老の対象になるのは、「特別支給の老齢厚生年金」に、ほぼ限られています。 そして、「特別支給の老齢厚生年金」は、男性は2025年度、女性は2030年度で終了します。 つまり、2030年度になれば、低在老という制度は自動的に終わってしまうのです。 生年月日で言うと、男性は1961年4月1日より前に生まれた人、女性は1966年4月1日より前に生まれた人は、「低在老」が関係ありますが、それ以降に生まれた人には関係のない制度なのです。 終わりが見えている制度なので、今のままで良いという考え方もありますし、制度を分かりやすくするために基準額を高在老と同じに引き上げるという考え方もあります。 現時点では、高在老の限度額が「62万円」になれば、同じ金額であることを印象づけるために、低在老も62万円になる可能性が高いと推測します。 一方、高在老が完全撤廃になれば、低在老は現状のままとなるでしょう。 65歳以上でもバリバリ働く選択が見える 繰り返しになりますが、今回の見直し案は、まだ歩み出したばかりの段階です。 現時点で、何かが決まったわけではありません。 これから審議会を経て、国会に法案が提出されて可決されなければ、在職老齢年金の制度は変わりません。 しかし、65歳以降もバリバリ働こうと思っていた人にとっては、見直し案の動向は目が離せません。 高在老の基準額が完全撤廃されるか、「62万円」まで引き上げられれば、65歳以上でも高額の給与をもらう意味が出てきます。 「どうせ、稼いでも年金が減らされるだけ」という気持ちから、「稼いだ分に加えて年金もまるごと貰える」という気持ちに変われば、働き方の選択も変わることは間違いありません。

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