正妻空母 ss。 【艦これ】夜戦向きの空母って誰がいるっけ?赤城さん戊にしてないんだよな

【艦これSS】鳳翔「ちび空母鎮守府!」【陸奥】

正妻空母 ss

独自設定として、空母艦娘どうしの呼び方(鳳翔へのお母さん呼び)などを含みます。 vip2ch. vip2ch. vip2ch. 鳳翔さんとケッコン済みであること以外は、本筋にはほぼ関係ありません。 また、単体でも問題ないよう心がけて参ります。 しょうかく「はじめましてー、おとーさん」 ずいかく「おとーさーん、あそんでー」 提督「生まれたって、もう3歳くらいじゃないか!?」 あかぎ「おとうさん、すてーきがたべたいです」 かが「おすしがたべたいです」 提督「歯も生えてないのに高級志向だと!?」 そうりゅう「わたし、じるすちゅあーとのこすめがほしーい!」 ひりゅう「わたしぷらだのばっぐー!」 提督「それ意味分かって言ってるのか!?」 鳳翔「あなた」 提督「鳳翔!! 一体これは」 鳳翔「とりあえず6人分の出生届と出産手当、育児一時金、児童手当の申請をお願いします。 それから全員病院に連れて行って健康診断。 それが終わったら子供服と生理用品を揃えて、体格が違うからみんな採寸して、オーダーメイドで作って下さいね。 その後幼年学校の入学手続き、もちろん全員お受験させましょう。 10億円くらいのが欲しいです」 提督「」 鳳翔「それから自家用車ですが、カタログから見繕っておきました。 これです、オプションもろもろで5000万円」 提督「…………」 鳳翔「終わったら子どもたちのベッドと、大きいテレビと……あ、新しい洗濯機と冷蔵庫も」 提督「…………」 鳳翔「うふふ、忙しくなりますね、あなた!」 提督「そんな……君の夢は、2人で小さなお店を……う、お」 ……とく、ていとく! 提督「うーん……」 陸奥「提督、起きて!! 第1艦隊から入電よ!!」 提督「うおおおおお!?!? 夢か!?」 山城「寝ぼけてんじゃないわよ!! 姉さまが危険な目に遭ってたらどう責任取るつもり!?」 提督「す、すまない。 返す言葉もない」 扶桑『山城、私は何ともないから……』 赤城『珍しいですね、執務中に居眠りなんて』 長門『徹夜が続いたからな。 小破が2艦か』 長門「随分奥まで来たからな。 次は補給部隊本隊とぶつかるだろう」 吹雪「はい! いつも通りやれば問題ありませんね」 赤城「聞いての通りです、提督。 何度も来た海域だから心配はしてないけど、いつもの通り昼戦で……』 飛龍「大破したら撤退。 交信終わり』 赤城「…………」 赤城「旗艦の私ではなく、飛龍に頼んだのが引っかかりますが」 吹雪「きっと赤城さんには艦隊指揮に集中して欲しいんですよ!」 赤城「そ、そうですよね!」 赤城「じゃあ、忙しくなる前にお弁当にしましょう」 長門「……きっとそういう所だよ、赤城」 扶桑「ちょっとお昼には早いんじゃないかしら」 飛龍「でも、艦載機隊がちょうど帰って来てるからね。 まあ、赤城と飛龍がいるし、日暮れ前には撃滅できるでしょ」 山城「流石にあの面子で心配してないわよ。 吹雪も叢雲も、姉さまと気心知れてるしね……あ、居眠りは話が別よ」 提督「本当に反省してるって……今のうちに食事を済ませるか。 2人も行くだろ?」 山城「そうね。 姉さまがいないから、しょうがなく行ってあげるわ。 しょうがなく」 陸奥「ふふっ、じゃあ私も、長門がいないからしょうがなく行くわ」 提督「わざわざ言わないでもいいよ……ん?」 山城「なんか外が騒がしくない?」 提督「本当だな。 よしよし) 提督「おう、おはよう。 あなたと一緒に見てる夢?」 提督「ど、どうだろうな。 私もちょっと心の整理が」 鳳翔「でもあの子たちの可愛さの前では些細な疑問ですね」 提督「可愛いのは同意だけど。 ずっとこのままって訳にもな」 鳳翔「いいじゃないですか。 きっと子どもの面倒をみる予行演習をさせて下さってるんでしょう、誰かが」 提督「いや、誰かって……」 そうりゅう「おかーさーん!!」 しょうかく「はやくはやくー」 鳳翔「ええ、今行きますよー!! ああもう、可愛いですねぇ」 提督「ちび可愛さに目が曇ってるぞ」 そうりゅう「ごはーん」 しょうかく「ごはんだー」 山城「朝食を……皆一緒でいいのかしら? 5人分、お願いね」 鳳翔「はいはい、こちらですよ」 陸奥「ちゃんといただきます言うのよー」 そうりゅう「はーい!!」 「「「いただきまーす」」」 鳳翔「はい、召し上がれー」 しょうかく「あーん、ぱくっ」 「「「…………」」」 陸奥(……ぐっ……ホントに鳳翔さんのお味噌汁?) 山城(……な、なにこれ、生臭っ) 提督(……いつもの鳳翔の味じゃないな) 鳳翔「どうですか、皆さん?」 提督「あ、あのな、鳳翔」 そうりゅう「まずーい。 おかあさん、おりょうりへたー」 しょうかく「へんなあじー。 かが「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」 提督「うおう……加賀もか」 かが「お゛か゛あ゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」 鳳翔「あら、どうしたの?」 かが「ず゛い゛か゛く゛が゛わ゛た゛し゛の゛プ゛リ゛ン゛と゛っ゛た゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」 鳳翔「まあ、本当ですか?」 ずいかく「とったんじゃないもん、しらなかったんだもん!」 かが「……ひとりでさきにたべちゃったじゃないの」 かが「お゛か゛あ゛さ゛ん゛と゛み゛ん゛な゛に゛か゛っ゛て゛き゛た゛の゛に゛い゛い゛い゛い゛い゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」 ずいかく「し゛っ゛て゛た゛ら゛た゛べ゛な゛か゛っ゛た゛も゛ん゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」 「「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」」 鳳翔「あらあら……よしよし」 山城「ん、プリン? プリンって、昨日加賀が皆に買って来てくれたあれよね。 夕食後に皆で食べた」 陸奥「ええ。 瑞鶴が昨日、出撃で居なかったから……空母の皆は今日、揃って食べるって言ってたわよ」 山城「瑞鶴は知らずに食べちゃったのかしら? 相当疲れてたし、しょうがないわね」 鳳翔「よしよし、仲良くしなきゃだめですよー」 「「うわああああああん!!!!」」 鳳翔「ああ、我が子同然の2人を抱えあげられる日が来るなんて……至福の重み……」 提督「戻って来い鳳翔」 鳳翔「ハッ! ……あなた、ちょっと手伝って下さい。 部屋に戻します」 提督「あ、ああ。 わかった」 山城「私、通信室に戻ってた方がいいんじゃないの?」 陸奥「赤城たちから連絡、来るかもしれないしね」 提督「頼むよ。 私もすぐ行くから」 ずいかく「……おとうさぁん」 提督「瑞鶴、だよな。 どうしてこうなった」 ずいかく「だっこしてー」 提督「お、おう」 提督(これ戻った後も覚えてたらどうなるんだ) かが「うー……」zzz 鳳翔「あらあら、泣き疲れちゃったみたい」 提督(鳳翔の母性はいつも通りだな) 陸奥「あのね、提督。 とりあえず流れでここまで来たけど」 提督「うん。 そろそろ現実に戻るか」 陸奥「尋問タイムね」 提督「ああ。 鳳翔、ちょっと厨房に来てくれ」 鳳翔「は、はい」 提督「さっきの朝食、何入れた?」 鳳翔「何って、何も変なもの入れてませんよ? いつも通り料理したんです」 陸奥「蒼龍『ちゃん』と翔鶴『ちゃん』の反応はどうなのよ」 鳳翔「……あ、子どもには味が濃すぎたんでしょうか?」 提督「そういうレベルか? 味噌汁なんか、未だに舌がしびれるくらいだぞ」 鳳翔「おかしいですね。 入れたものはお豆腐に油揚げ、長ねぎ……」 提督「それだけじゃないはずだ」 鳳翔「あとはお味噌と、出汁だけですよ? 本当に」 陸奥「どうせ味噌をあるだけ全部入れたとか、そういうオチでしょ」 鳳翔「失礼な! 私はこの鎮守府に来たころから、お料理を作ってるんですよ。 そんな料理下手の典型みたいな失敗はしません」 陸奥「それは知ってるけど、あれを飲んだ後じゃ説得力無いわよ」 提督「出汁って何使ったんだ?」 鳳翔「ただの煮干しですけど。 ほら、これです」 陸奥「あれ、本当ね。 普通だわ」 提督「変だな、でもさっきの味は……いや待て! 鍋の底に何かが」 陸奥「……電気ウナギ?」 鳳翔「」 提督「本当にしびれてるのかよ!! 蒼龍、翔鶴!! うがいだ、ペッしなさい、ペッ!!」 陸奥「み、水でいいの!? 感電しない!?」 「「きゃー」」 鳳翔「ち、違いますよ!! こんなの私、入れてませんよ」 提督「うん、大丈夫。 わかってるよ」 陸奥「今まで失敗なんてなかったもんね。 でも一体誰が?」 鳳翔「今日の当番は私だけなんですけど……」 提督「とりあえず味噌汁は廃棄だな。 被害を抑えないと」 陸奥「ともあれ、現状を把握しないとね。 おかしくなったのは正規空母の子たちだけかしらね?」 提督「空母といえば、赤城と飛龍がどうなったかわからないな。 陸奥「な、何!? 五月雨の声!?」 鳳翔「あらあら」 提督「洗い場だ、行こう!!」 提督「五月雨!!」 五月雨「提督、洗濯機が、洗濯ものが!!」 提督「洗濯機がどうした!?」 五月雨「得体のしれないどろっとした何かが詰まってて、怖くて開けられませーん!!」 提督「……むっ、なんだこりゃ!? 中で水が煮こごりみたいに固まってる」 陸奥「今度は何? 洗濯のりをあるだけ入れたとか?」 鳳翔「違いますってば。 そもそも洗濯のりは普段使いませんよ、衣類が多くて調整が難しいので」 提督「あれ? でも私の軍服はいつもパリッとしてるけど」 鳳翔「あなたの服は、個別で私が手洗いしてます」 提督「大好きだ鳳翔!!」ギュッ 鳳翔「あなた!!」ギュッ 五月雨「ま、まぶしい! これが正妻空母!!」 陸奥「ちょっと、夫婦漫才は後にしてよ!!」 そうりゅう「あっ、さみだれおねーちゃん!」 しょうかく「こんにちはー!」 五月雨「きゃあああ!! 誰ですかこの子、かわいい!!」 提督「蒼龍と翔鶴だよ。 任せちゃってて」 山城「第1艦隊が任務を終えたわ。 これから帰還するそうよ」 提督「え、もう? ……昼戦だけで済んだのか。 それじゃ、敵は撃滅出来たんだね」 山城「それがね、どうも電文の内容が要領を得ないのよね」 提督「何だって?」 山城「書き写してきたわ。 赤城、『ひこーきをぐわーっととばして、どーんとやっつけました』 飛龍、『ともながたいがやりました! つぎはえむあいさくせんですか』 扶桑姉さま、『危なっかしくて見てられない。 お疲れ様、何があった」 叢雲「色々あったわよ!! ちょーっと目を離すとイルカの群れと泳いでるわ、 艦載機でウミネコを追っかけ回してるわ、ウミガメと一緒に潜ろうとしてるわ……」 鳳翔「なんですかそれ、可愛い!!」 扶桑「無事に連れ帰るのは骨でしたね」 鳳翔「しゃ、写真!! その時の写真はありませんか!?」 叢雲「そんな余裕あるわけないでしょ!!」 吹雪「司令官、一体これはどういうことなんでしょう」 提督「どうもこうも、私が一番知りたいよ」 長門「どうやら鎮守府でも、我々がいない間に色々あったようだな」 提督「そうなんだよ。 長門「……鳳翔よ、可愛いは正義だな」 鳳翔「ええ、正義ですね」 陸奥「ちょっとしっかりしてよ。 2人とも目がイッちゃってるわよ」 提督「誰か、赤城と飛龍に何があったか見ていた者は?」 山城「朝方の定時連絡では、何ともなかったのよね」 吹雪「はい。 その後、隊列を組み直して艦載機の発進準備をしたんですが……」 扶桑「その時は複縦陣で、私と長門さんが先頭でした」 叢雲「私と吹雪が、赤城と飛龍のすぐ前に居たわ」 吹雪「お2人のトンボ釣りですが、いつも通り発艦失敗は無くて安心してたんです」 扶桑「第1次攻撃で、敵艦は3隻撃沈。 砲撃戦のために隊列を組み直すか聞こうと、後ろを見たら……」 長門「天使がいたのだ」 叢雲「言い方がいちいち怖いのよ」 提督「直接は見てないか……うーん」 長門「しかし、特に問題ないのではないか? あの姿でもいつも通り、艤装を扱っていたぞ」 扶桑「そうなんです。 私たちが、何が何だか分からないうちに、此方の艦載機が敵艦を沈めていました」 提督「赤城と飛龍が全部やったのか? 普段よりすごいじゃないか」 叢雲「よく見たら、艤装も体のサイズに合わせて小さくなってたみたいね」 吹雪「あの小ささで強さはそのまま。 可愛くてエコですよね」 提督「……いや、今はよくてもこれから実害が出るかはわからないだろう。 なんとか元に戻さないと」 長門「…………」ウズウズ 陸奥「……だっこさせてって、頼んでくれば?」 長門「うむ!」 提督「……ん? いや、ちょっと待て吹雪。 さっきの話、何かおかしいぞ」 吹雪「え、どこですか?」 提督「複縦陣を組んだ時、吹雪と叢雲は正規空母の前に出てたんだよな」 叢雲「ええ、赤城の命令でね」 提督「そりゃ変だ。 駆逐艦のトンボ釣りは、正規空母の後方だろう」 吹雪「あ、はい。 私も、いつもと違うなー、と思って赤城さんに言ったんですけど」 ………… 赤城『えーと、ですね。 今回は後ろでなくて、前に出てもらえますか?』 叢雲『前で良いの? もし発艦失敗したら釣りにくくなるわよ』 飛龍『ゼッタイ大丈夫だよ! 私たち正規空母も妖精さんたちも、こんなことで機体を失わないように訓練繰り返して来たんだもの』 吹雪『もちろん、ずっと一緒に戦ってきたからお2人の実力はわかってますが』 赤城『ただでさえ、随伴の駆逐艦には対潜・対空・水雷戦、負担が大きいですからね』 飛龍『こういうところで迷惑かけないよう、文字通り叩きこまれてきたからさ』 『『お母さんに』』 叢雲『ああ……』 吹雪『私も叢雲も、鳳翔さんには何度も指導して頂いてますからね』 叢雲『やっぱり正規空母には、相当厳しい訓練だったのかしら?』 赤城『1回失敗するごとに、晩ごはんのおかずが1品減るんですよ!! 必死にもなります!!』 叢雲『わ、わかったわよ。 信頼してるわよ』 飛龍『でも、発艦中の対潜は任せる他ないからね。 その時は私たち、真っ直ぐしか走れないし』 吹雪『わかりました! それじゃ、今回は前に居るようにしますね』 飛龍『うん、よろしくね!』 ………… 叢雲「その時は納得したけど。 冷静に考えると少し不自然かしらね」 提督「艦載機隊の妖精さんを1番大事に考えているのは、私から見てもわかるから。 万一に備えて、後方に駆逐を置くのが普通だと思うんだけど」 吹雪「ということは、お2人は相当自信があったのか」 扶桑「あるいは、何か別の考えを? 空母の方にしか、わからないと思いますが」 提督(それか、吹雪たちの目から隠れる必要があったのか……僚艦同士で秘密など、作って欲しくは無いけど) 提督「まあ、赤城たちが元に戻ったら聞いてみよう。 全員無事に戻れるなら、現場の判断を優先したいし」 吹雪「そうですね」 あかぎ「ほらひりゅう、みてください!! わたしのせんとうきたい、げきつい15です!! わたしのかちです!!」 長門「うむ」 ひりゅう「わたしだって、げきつい18だもん。 わたしのかちー!!」 長門「ほう」 あかぎ「むっ……あ、たしざんをかぞえまちがってました。 19でした!!」 ひりゅう「むむっ、えーとえーと……あっ! ともながたいが、3きおとしてるんだ!! これで21!!」 あかぎ「むー!!」 長門「うむうむ」 鳳翔「こら、喧嘩しちゃいけませんよ。 皆頑張ったんですからね」 あかぎ「ながとおねえちゃん!! おねえちゃんのたいくうきじゅうと、 わたしのせんとうきがきょうりょくして、30きおとしましたよね!!」 長門「うむ、そうだな。 私は今回、主砲しか撃っていないはずだが、お前が言うならそうなんだろう」 ひりゅう「むー、ながとおねーちゃん!! わたしのせんとうきが、おねーちゃんのしゃてーにおいこんで、 さんしきだんで40きおとしてくれたよね!! きょーどーせんかだよね!!」 長門「うむ、そうだな。 主砲弾はすべて通常弾頭を持って行ったはずだが、お前が言うならそうなんだろう」 あかぎ「あー、まちがえた!! 50きでした!!」 ひりゅう「わたしもまちがえた!! 60きだもん、たもんまるもいってるもん!!」 長門「うむ、そうだな。 相手方はヲ級1隻で、流石に100機以上は運用できないだろうが、お前たちが言うならそうなんだろう。 うんうん」 吹雪(私が知ってる機動部隊と違う) 扶桑(そういえばおねえちゃんって呼ばれたことは無いわね) 叢雲「現場の判断、ねぇ」 提督「まあ言ってやるなよ、小さいんだし」 叢雲「ところで今日は演習とか遠征とか、休みの子が多かったわよね」 提督「うん、皆いるよ。 ゆっくりだけど、そろそろ起きてくるんじゃないか」 陸奥「この惨状見てどんな反応するかしらね」 叢雲「とりあえず私は休ませてもらうわよ」 扶桑「私も、入渠してきてよろしいでしょうか」 提督「ああ、ごめん、もちろんだ。 ほら、なきやんで」 かが「だからないてません!!」 ずいかく「わたしもおかーさんと、おとーさんにあいたいし」 かが「そ、そうですか? それじゃ、わたしもついていってあげます」キリッ ずいかく「…………」 ずいかく「うん。 どうした、元気ないな」 那智「この騒ぎは一体何だ。 二日酔いの頭に響くだろう」 陸奥「何なんでしょうねぇ、本当に」 那智「気のせいか、さっきから幼子の声が……む」 あかぎ「おかあさん、かがちゃんはー?」 しょうかく「ずいかくもー」 鳳翔「そうね、まだ寝てると思うけど。 そろそろ起こしに行こうかしらね」 那智「…………」 那智「その、何だ。 あまり鳳翔に負担をかけてやるなよ」 提督「なに?」 那智「しかし、いきなり六つ子か。 貴様も思ったよりやるではないか、くっくっ」 提督「どんな目で見られてるんだよ。 とりあえず座っとけ、焦点が合ってないぞ」 陸奥「突っ込みも的がずれてるわね」 妙高「こんにちは、提督」 提督「こんにちは妙高。 今日は休みだろ?」 妙高「はい。 起きたら那智が居なかったので、探しに来たのですが……」 ひりゅう「なちおねーちゃん、どうしてふらふらしてるのー?」 那智「これか? これはな、人生の補給と休息だよ。 酒は憂いの玉箒と言ってな」 そうりゅう「ほきゅー? わたしもしたい!」 那智「ふふふ、そうかー、お前たちが言うならしょうがないなー。 迎え酒と洒落こmぐふっ!!」 妙高「子どもに何言ってるの。 貴女は水でも飲んでなさい」 そうりゅう「あ、みょうこうおねーちゃん。 こんにちはー!」 妙高「はい、こんにちは。 元気ですね」 ひりゅう「おやつたべにいこー!」 妙高「いいですよー。 ちょっと待って下さいね」 陸奥「……妙高、これ見て驚かないの?」 妙高「いえ、ちょっとだけ。 でも艦娘は人間と違って、色んな事が起こりますからね」 提督「これは極端な例だと思うけどな」 陸奥「でも、妙高はさすがお姉ちゃんよね。 私たちは、この子たちの魅力に一瞬やられちゃったのに」 妙高「確かにギリギリでしたよ? 妹たちのことを思い出しちゃいましたし」 提督「そうか、長女だと考えも違うのかな」 陸奥「提督はあっという間に呑まれたわよね」 提督「君と山城も似たようなもんだろ」 妙高「でも、そうですねぇ。 もし那智がもっと子どもっぽくなったような」 妙高「黒髪でセミロングでサイドポニーで泣き虫の子がいたら危なかっt」 かが「ふぇぇ……おかあさんどこぉ……」グスグス 妙高「きゃあああああ!!!!」タイハ 陸奥「!?」 妙高「うぐっ……私にどうしろというのですか!!」 提督「何も言ってないぞ」 陸奥「なんで服が破けるのよ」 摩耶「おい提督! 大勢で集まって何騒いでんだ、やかましい」 提督「摩耶か。 起こしてしまったか」 鳥海「お疲れ様です司令官さん、陸奥さん」 陸奥「重巡組も、今日休みだったわよね?」 摩耶「そうだ。 だから今日はゆっくり起きようと思ってたのによ」 鳥海「寝過ぎると頭痛くなるわよ。 ちょうど良かったじゃないの」 摩耶「騒ぎ声で目覚めたくねーよ。 で、何なんだ。 託児所でも始めたか」 陸奥「託児所ねぇ。 よその子だったら、もっと慌ててたんでしょうけど」 かが「おかあさん、おかあさん……ふぇ」ダキツキ 鳳翔「あらあら、寂しかった? そばにいなくてごめんなさいね」 鳥海「……保母さんじゃなくてお母さんですね」 陸奥「見た目以外は割といつも通りかもしれないわね」 摩耶「加賀ってあんなに泣き虫だったか?」 提督「鳳翔と2人でいる時なんかは、意外と……」 摩耶「何があったんだよ。 変なものでも食ったのか」 提督「これから調べる所だよ。 しかし、正確な話が聞ける状態かどうか……」 ひりゅう「あー、まやおねーちゃーん!!」 そうりゅう「まみやさんにつれてってー!!」 摩耶「お前ら二航戦か? アタシがメシ、食った後ならいいぞー」 「「わーい!!」」 陸奥「摩耶も鳥海も、別にびっくりしてないのね」 鳥海「してますよ。 司令官さんと鳳翔さんの、落ち着いた空気に呑まれただけです」 摩耶「ふん、この程度じゃアタシは驚かねーぜ。 手のかかる姉妹が3人もいるからな」 鳥海(私も!? 割とショックなんだけど!!) 摩耶「しかしまぁ、そうだな……」 摩耶「子どもっぽいリボンでツインテールにして大人ぶってる、まさに妹って感じのちびがいたら、アタシも危なかっt」 ずいかく「おねーちゃーん、おかーさんどこー?」トコトコ 摩耶「ぎゃあああああ!!!!」タイハ 陸奥「だからなんで服が破けるのよ」 摩耶「ぐふっ……妹っぽくない妹しかいないアタシには堪えるぜ」 鳥海「妹っぽくなくて悪かったわね!!」 ずいかく「まやおねーちゃーん」ダキツキ 摩耶「て、提督……お前まさか、こんなちび共に戦わせるほど冷血人間だったのか!?」 提督「いや信用してくれよ。 それに、ちびだからって実力は落ちてないんだぞ?」 妙高「でも、流石にこれはまずいですよ。 提督「助けてアカえもん!!」 明石「誰がロボットですか」 明石「困ったらとりあえず私に振るのやめてもらえません?」 提督「それだけ頼りにしてるってことだ!!」 明石「……た、頼り?」 提督「もちろん。 泊地修理も装備改修も、この間の鳳翔のことも。 君がいたからこそ出来たことだ」 明石「いやぁー、あはは」 提督「お願いだ、君がいなきゃこの鎮守府は持たないんだよ。 今回も私を助けてくれないか」 明石「し、仕方ありませんねー。 敵軍の最重要目標艦にして、海軍の誇る巨大移動工廠たる私とて、 万能じゃないです……が、期待に応えることは吝かじゃありません」 提督「そうか! ありがとう、よろしく頼むよ」 陸奥(ともすれば気障なセリフを普通に吐くのが怖い所よね) 明石「で、何があったんです?」 提督「見た方が早い。 機械油ですよ」 提督「地味に怖いこと言うな……」 陸奥「今のとこ、一番耐性低い子がわかったわね」 明石「提督は……私にこれを直せとおっしゃる」 提督「うん」 明石「あのですね、私は工作艦ですよ。 魔法使いじゃないんですよ」 提督「知ってる。 でも差し当たり、対応できそうなのは君ぐらいだ」 明石「う……頼られるとどうも……」 提督「なるべく早く、いつもの状態に戻したい。 この状態での危機対応は予測できないからね」 明石「うーん、でも、原因の方はさっぱりですよねぇ……戦闘に支障は無かったんでしたっけ?」 陸奥「長門はそう言ってたわね」 鳳翔「何言ってるんですか明石さん!! こんな可愛い子たちを戦場に出すなんてとんでもない!!」 かが「ぎゅ!!」 ずいかく「おかーさん、くるしー」 明石「わ、わかってますってば」 陸奥「普段の鳳翔さんじゃ、絶対言わないセリフが出たわね」 提督(正直自分も出したくないとは言えない) 明石「私だって、空母ちゃんたちを危ない目になんか遭わせたくありません。 させてみようかと」 提督「……うん。 その顔を見れば、どれだけ悩んで決意したかわかるよ」 鳳翔「ハンカチとティッシュは持ちましたか?」 そうりゅう「もちました!!」 鳳翔「お買い物メモと、お買い物ぶくろは?」 しょうかく「ここにあります!!」 鳳翔「お店までの地図は?」 ずいかく「わたしがもった!!」 鳳翔「知らない人には?」 かが「ついていきません!!」 鳳翔「皆で手をつないで?」 あかぎ「たんおーじん!!」 鳳翔「車が来たら?」 ひりゅう「たんじゅーじん!!」 鳳翔「よろしい。 それでは、いってらっしゃい」 「「「いってきまーす!!!!」」」 鳳翔「気を付けてね? 寄り道しないでね? けんかしないでね? 暗くなる前に帰るんですよぉー……」 提督「正規空母を抜かした、艦隊の再編」 鳳翔(そわそわ) 提督「万が一にも、鎮守府周辺まで押し込まれることが無いように哨戒」 鳳翔(そわそわ) 提督「それから演習は、相手への中止とその理由を……どう説明したもんかな……」 鳳翔(そわそわ) 提督「……鳳翔、ちょっと落ち着いて」 鳳翔「あ、ごめんなさい。 そうですよね」 提督「気持ちはわかるけどね」 鳳翔「…………」 提督「で、哨戒ルートの案を考えたんだけど」 鳳翔(やっぱり私もついて行った方がよかったかしら)オロオロ 提督「君の意見を聞かせ、て」 鳳翔(ああっ、でもでも! 自立心を育てるためには、こういうことにも慣らさないと!!) 提督「…………」 提督(仕事が進まん……) 提督「そんなに心配ならしょうがない。 見張りを付けよう」 鳳翔「だ、ダメです! 子どもたちだけの力で成し遂げさせないと!」 提督「ばれなければいいんだ。 川内には行き先まで先回りして、目先の脅威を排除してもらう。 暴走車とかチンピラとかな」 川内「分身使っていいの?」 提督「もちろん。 そのために呼んだんだ……フルに使ってちびたちを護ってくれ」 神通「私はどうしますか?」 提督「後ろからついて行って、直接護衛して貰いたいんだ。 子どもばっかりで色々心配だからな……」 川内「誘拐とか?」 提督「あっ、こら!」 鳳翔「ゆ、誘拐ですって!? こうしちゃいられません、すぐ護衛部隊を出して下さい!!」 提督「落ち着け、まだ決まったわけじゃないから!!」 神通「鳳翔さん、私たちにお任せ下さい!! 必ず無事に連れて帰りますから……」 川内「子煩悩だねー。 提督も似たようなもんだけど」 川内「で、報酬は? 提督」 神通「ちょっと姉さん!」 提督「いや、もっともだよ。 チケットの裏をよく読むとわかる」 神通「ええと……ただし、演習では無効。 さらに出撃の際は、艦隊に中破艦がいる場合は無効、艦隊全員の同意が無ければ無効……」 提督「私が作ったチケットだから、条件も私が決めていいのだ」 鳳翔「これじゃ使える状況なんて、圧勝して撃ち漏らしがあった時くらいしかないですよ。 かわいそうに……」 提督「神通には純米吟醸でどうかな?」 神通「ふふっ、ありがとうございます」 鳳翔「あ、あのですね、神通さん。 申し訳ありませんが、写真をお願いしていいですか」 神通「え? しゃ、写真ですか?」 提督「やめてやれ鳳翔。 女性とはいえ、小さい子の写真を隠れて撮ってたら誤解されるだろ?」 鳳翔「ご、ごめんなさい。 ふたりひとくみで」 「「「はーい」」」 ひりゅう「わたしたちは、やさい!」 そうりゅう「やさい、やさいっと。 それももってきて」 しょうかく「りょうかいです、ぎゅうにゅうぱっくですね!!」 あかぎ「わたしは、ちょこれーとをさがします」 しょうかく「あの、あかぎさん。 かれーに、ちょこれーとなんてつかいます?」 あかぎ「あはは! まさか、つかいませんよー。 かれーにつかうのは、すぱいすです」 しょうかく「そうですよね。 おにくもたくさんあるわ」 かが「ぎゅうにくはこっちね」 ずいかく「ぎゅうにくだけでも、いろいろあるね」 かが「ちんじゅふのみんなのぶんだから、たくさんかわないと」 ずいかく「おねーちゃんたちがいっぱいたべるもんね」 かが「…………」 ずいかく「…………」 かが「……ずいかく、かれーのおにくって、どれかわかる?」 ずいかく「……わかんない」 かが「いつものかれー、どんなおにくだったかしら」 ずいかく「かたちなんておぼえてないよー」 かが「しかたないわね。 ちかみちだから」 ずいかく「よりみちしちゃだめって、おかーさんいってたよ?」 そうりゅう「とおるだけだから。 突然驚かせてしまいましたね」 『イ、イエ。 コチラコソ……』 鳳翔「お困りのようですけど、何かあったのですか?」 『エエト、実ハ、買イ物ニ来タノデスガ。 ほ……妹ト、ハグレテシマイマシテ』 鳳翔「まあ、大変!! 向こうのスーパーにですか?」 『エエ。 タダ、道ハアマリ詳シクナクテ。 妹ハ、ナオサラデス』 鳳翔「それじゃ、私と一緒に行きましょう。 丁度私も、子どもを迎えに行くところなんです」 『本当デスカ? 助カリマス』 鳳翔「急ぎましょう。 何かあったら大変ですから」 『ハイ!』 『…………』 (艦娘ノ、子ドモ? ……ソンナ小サイノ、イタカナ) あかぎ「あなた、おなまえは? なんていうの?」 北方棲姫『ナマエ? ……ほっぽハ、ほっぽダ』 ひりゅう「ほっぽちゃんていうの?」 北方『ホントハ、ほくほーせーき。 デモ、ミンナ、ほっぽッテヨブ』 そうりゅう「ほっぽちゃん、よろしくね!」 しょうかく「ひとりできたの?」 北方『チガウ……こーわんト、ハグレタ』 ずいかく「こーわん? って、あなたのおともだち?」 北方『ヨクワカンナイ……デモ、イッショジャナイト、オウチニカエレナイ』 かが「たいへん……でも、どうしよう」 ひりゅう「じゃあ、かえって、おかーさんにおねがいしよう!」 そうりゅう「そっか! ひこうきなら、すぐみつかるね!」 北方『オカーサン? ……オカーサンッテ、ナンダ?』 しょうかく「え? えーと、なにっていわれると、むずかしいですね」 ずいかく「とにかくつよくて、やさしくて、たよりになって」 かが「いっしょにいると、あったかいきもちになれるひとよ」 北方『フウン。 ……イイナァ』 あかぎ「だいじょうぶ! おかあさんは、ほっぽちゃんにも、ぜったいやさしくしてくれます!」 北方『ウン!』 かが「それじゃあ、みんなでちんじゅふにもどりましょう」 しょうかく「もうすぐ、くらくなっちゃいますもんね」 あかぎ「おなかがすきました! はやくかえって、かれーをつくってもらいましょう!!」 北方『カレー? ……ッテ、ナンダ? ウミノナマエ?』 あかぎ「ううん、おりょうりのなまえです。 たべたことないの?」 北方『ナイ。 ドンナノ?』 あかぎ「…………」 あかぎ「とにかくおいしいんです!!」 北方『ワカンナイ!!』 ずいかく「あじを、つたえるのはむりだよ」 しょうかく「たべてみないと、わかりませんよね」 北方『タベテミタイ!!』 かが「おかあさんのかれーは、はつたいけんにふさわしいわ」 ひりゅう「ほっぽちゃんも、いっしょにたべる?」 そうりゅう「こーわんさんもね!」 北方『ウン。 アッタラ、キイテミル』 ずいかく「ねーねー、こーわんさんって、どんなひと?」 北方『ドンナッテ?』 ずいかく「おしごととか、せいかくとか」 北方『オシゴト……ウーン』 北方『フダンハ、ダイタイ、イスニスワッテル』 あかぎ「へー。 すわって、なにするひと?」 北方『エット、サクセンヲ、タテタリトカ』 しょうかく「てーとくの、おとーさんみたい!」 北方『アトハ、ホカノフネニ、メイレイシタリ』 ひりゅう「めいれい? それじゃ、えらいひとなんだ!」 かが「えらいひとは、じぶんでたたかわないもんね」 北方『フダンハ、アンマリタタカワナイ。 タタカウノモ、キライッテイッテル』 北方『デモ、タタカウト、トッテモツヨイ。 ソレニ、ヤサシイ!』 ずいかく「つよくてやさしいのは、おかーさんみたいだね」 北方『ヒコウキノツカイカタモ、こーわんニ、オソワッタノ』 そうりゅう「ますます、おかーさんにそっくり」 ひりゅう「わたしたちも、おかーさんにおそわったんだよ」 北方『ミンナモ、ヒコウキツカエルノ?』 ずいかく「うん。 いつも、ひこうきでたたかうの」 北方『ジャア、ワタシトイッショダ!』 かが「どこかのうみで、あえるかもしれないわね」 あかぎ「そのときは、いっしょにあそびましょう!」 北方『ウン! トモダチモ、ツレテク!』 鳳翔「公園はここですね、まだいればいいんですけど」 『アノ、オ店ハアッチデハ?』 鳳翔「あ、ごめんなさい。 娘たちがここに……あと、ここを通った方が、お店には近いんですよ」 『ソウデシタカ』 鳳翔「それに、6人いますから。 皆で探せば、きっとすぐ見つかります」 『ア、アリガトウゴザイマス』 鳳翔「心配しないで。 いざとなれば、鎮守府に戻って飛行機を使いますからね」 『エ!? イエ、アノ。 ソコマデ、シテ頂カナクテモ』 鳳翔「気にしないで下さい、困った時はお互い様ですよ!」 『ハ、ハア……』 (角ハ帽子デ隠シテルカラ、バレテナイヨウダケド) (流石ニ、艦娘ノ本拠地マデ、入ルワケニハ……) 北方『……アッ!! こーわん!!』 あかぎ「えっ、どこですか?」 北方『アッチ!! アレ、アレ』 かが「あら……いっしょにいるのは」 ひりゅう「おかーさんだ!!」 「「「おかーさーん!!」」」 鳳翔「ああ、良かった……皆、無事でしたね」 港湾棲姫『ほっぽ、ココニイタノネ。 ゴメンネ、一人ニシテ』 北方『ダイジョウブ。 ミンナイタカラ、サビシクナカッタ!』 港湾棲姫『貴女タチガ、遊ンデクレテタノ? アリガトウ』 そうりゅう「いいの! わたしたちも、たのしかったよ」 しょうかく「ね、ほっぽちゃん。 おかーさんにまかせれば、みつかったでしょ?」 北方『ウン!! スゴイナ、オカーサンハ!!』 ずいかく「なんかちがうような……まーいっか」 鳳翔「良かったですね、見つかって」 港湾棲姫『ハイ! 本当ニアリガトウゴザイマシタ』 鳳翔「いえ、そんな。 結局何もせずに……」 港湾棲姫『トンデモナイ。 道ガワカラナクテ、途方ニクレテイマシタカラ』 鳳翔「助けになれたのなら、良いのですが」 鳳翔「それから、あの、お節介なようですが」 港湾棲姫『ナンデショウ?』 鳳翔「もし帰り道がわからなければ、うちの人に車を出すよう、お願いしましょうか?」 港湾棲姫『イエイエ、ソンナ。 旦那サマニマデ、ゴ迷惑ヲ、オカケスルワケニハ参リマセン」 鳳翔「ええ!? だ、旦那さま、ですか。 良いのでしょうか、私が呼んで……」 港湾棲姫『違イマシタカ? ……デモ、本当ニイイノデス。 海岸マデ出レバ、後ハワカリマスノデ』 鳳翔「そうですか。 それなら大丈夫ですね」 あかぎ「おかあさん、おかあさん」 鳳翔「あら、どうしたの? 赤城ちゃん」 あかぎ「ほっぽちゃんに、おかあさんのかれーを、たべてもらいたいんです」 鳳翔「カレーを? 確かに今日は、カレーを作りますけど」 北方『カレー!! タベタイ!!』 港湾棲姫『コラ、ほっぽ!!』 鳳翔「ああ、いえいえ。 こちらは全然構いませんよ?」 港湾棲姫『違ウノデス。 我々モ帰ッテ、同僚タチノ、夕飯ノ準備ヲシナイト』 鳳翔「そうでしたか……それは、急がないといけませんね」 港湾棲姫『ハイ。 申シ訳アリマセンガ、ココデ、オイトマサセテ頂キマス』 北方『エー!? カレー、カレー!!』 鳳翔「めっ。 お姉さんを、困らせちゃいけませんよ?」 北方『デモー』 鳳翔「それじゃあ、また今度、遊びに来て下さい。 ね?」 北方『ホント!? カレー、ツクッテクレル!?』 鳳翔「ええ。 金曜日なら、いつも作りますから」 北方『こーわん!! キンヨウビニ、カレー!!』 港湾棲姫『ア、アノ、私タチハデスネ』 鳳翔「遠慮なさらないで下さい。 地域の方々との交流も、軍の役割ですから」 港湾棲姫『ソウイウコトデハナク……』 鳳翔「あ、そうですよね。 お2人だけじゃ入りにくいですよね」 鳳翔「……そういえば! ちょうど良く、一般公開イベントの日程が決まったんです」 北方『イベントデ、カレー!!』 鳳翔「よろしければ、こちらへ。 他にも、色々な子がカレーを作ってますから」 港湾棲姫『アノ……ハイ……アリガトウ、ゴザイマス』 港湾棲姫『ソレデハ、オ世話ニナリマシタ』 北方『マタネー!!』 そうりゅう「またねー、ほっぽちゃん!!」 しょうかく「あそびにきてねー!!」 ひりゅう「おともだちもいっしょにねー、まってるからー!!」 北方『ウン!! バイバーイ!!』 ずいかく「ふー。 おともだちがふえて、よかったね」 かが「そうね。 なんとなく、すぐまたあえるきがするわ」 あかぎ「あえますよー。 こんどは、いっしょにごはんをたべましょう」 鳳翔「ふふ、そうね。 ……それじゃ、私たちもご飯にしましょう。 皆仲良く出来たか?」 そうりゅう「あのね、おとーさん、あのね!」 ひりゅう「おかいもののかえりにね! こうえんでね!」 しょうかく「あたらしいおともだちがね! できたんです!」 提督「友達? そうかそうか、良かったね」 あかぎ「おとうさん! おなかがすきました!」 かが「わたしもすきました」 提督「はは、わかったわかった。 じゃあ、夕飯を作ろう」 鳳翔「出来たら呼ぶから、お部屋で待ってなさいね」 ずいかく「はーい。 それじゃこれ、かってきたやつね」 提督「うん、ありがとうな」 提督「そうだ、その前に! さっき、ポラロイドを見つけたんだよ」 鳳翔「あ、カメラですね?」 提督「うん。 兵学校で使ってた年代物だけどね」 鳳翔「良かった! 全員で撮りましょう、こっちに並んで並んで!」 「「「はーい」」」 提督「タイマーは15秒で……よし。 皆、ベンチの周りにおいで」 あかぎ「おとうさん、かたぐるま!!」 ひりゅう「だっこ!!」 しょうかく「あー、わたしもわたしも!!」 提督「うおっと、よしよし。 今のが、最後の1枚だったみたいだ」 鳳翔「そうですか。 それでは、写真はこの1枚だけですね」 提督「……これは、君が持っとくといい。 撮りたがってたものね」 鳳翔「あ、ありがとうございます。 よろしいんですか?」 提督「うん。 これだけになっちゃって、申し訳ないけど」 鳳翔「いえ、そんなこと……大切にします。 絶対に」 鳳翔「それじゃ、あなた。 カレー、手伝って下さいますか?」 提督「いいとも。 わかりました」 陸奥「鳳翔さん? 私たちのお皿、ジャガイモしか入ってないんだけど」 鳳翔「ええ、入れましたからね。 にんじんとたまねぎが入ってたら当たりですよ」 山城「何なのよ、その当たっても嬉しくない当たりは」 長門「……ジャガイモが多すぎで飲み込みにくいな」 扶桑「た、炭水化物が……ちょっと、ご飯減らしてきます……」 妙高「鳳翔さん、ちょっと……このお肉、なんだか苦いんですけど」 鳳翔「ええ、レバーですからね。 ヘルシーで体にもいいですよ」 那智「カレーにレバーは……合わないぞ、確実に」 鳳翔「いくら食べても大丈夫なんです」 那智「レバーは酒のあてになるが……カレーでは……」 鳥海「あの、鳳翔さん……このカレー、チョコレートの味がするんですけど」 鳳翔「ええ、入れてますからね。 チョコレートは立派な調味料なんですよ」 摩耶「そりゃ知ってるよ、でも入れ過ぎだろこれ……チョコの味しかしねーぞ」 鳳翔「この暑さで溶けちゃったので、使うしかなかったんです」 鳥海「何故、わざわざカレーに使うのですか……」 鳳翔「まだまだありますから、おかわりして下さいね」 那智「いや、流石にこれは……」 摩耶「一皿、食べ切ったことを褒めて欲しいぜ」 ずいかく「……まやおねーちゃん、もういらないの?」 摩耶「えっ」 ひりゅう「なちおねーちゃん。 何かわかったか?」 明石「ええ。 確証はありませんが、おそらくは」 鳳翔「どんな原因でしたか?」 明石「正規空母の皆さんの、艤装を調べてたんですが。 原因は補給だと思います」 提督「補給?」 明石「まず、小さくなったのは空母の皆さんだけ。 要するに、補給にいつもボーキサイトを使う艦娘だけです」 鳳翔「それでは私や、航空戦艦の扶桑さんと山城さんは?」 明石「タイミングの違いですね。 工廠妖精さんによると小さくなったのは、 昨日の遠征で獲得したボーキサイトを使った艦娘だけだそうです」 提督「昨日か。 遠征の行先は、確か……」 鳳翔「第2艦隊、東京急行。 第3艦隊、東京急行弐。 第4艦隊……ボーキサイト輸送」 明石「確定ですね。 ちょっと変と言うか」 那珂「変って、普段どおりでしょー」 提督「何か違うと思うんだ。 採掘場所が変わったとか、機械が変わったとか」 那珂「えーと、ああ、そういえば! 採掘現場に、掘りたてのボーキが余分にあったよ。 それも持ってきたんだ」 提督「……? 他の鎮守府の艦娘か?」 那珂「違うと思うよ。 あんなとこに置いといたら、すぐ深海棲艦に輸送されちゃうもん」 明石「妙ですね。 緊急退避でもしたんでしょうか」 提督「勝手に持って来て大丈夫かな」 明石「というか、怪しまなかったんですか? 技術屋としては突っ込まざるを得ませんよ」 那珂「ラッキー!! って思った」 提督「しっかりしてくれよ。 資材の確認を、書類だけで済ませてしまった私も悪いからね」 提督「ただ今回は良かったものの……どんな影響が出るかわからないから、変わったことは直接報告を頼むよ」 那珂「うん、了解!」 提督「さて、明石。 ちび達は元に戻るのか?」 明石「やってみないとわかりませんが、戻ると思います」 明石「例のボーキには、普段我々が使うボーキとは少々違う成分が含まれてるようで」 明石「これが艤装妖精さんとトンデモ反応を起こして、艤装ごとちび化しちゃったんだと思います」 那珂「……なんか、すごい非論理的じゃない?」 提督「艦娘自体がもう、あれだからな」 明石「空母の艤装から、艦載機を1度すべて取り外して、別のボーキで整備し直せば……」 明石「実はもうやっておきました。 次の装着時に様子を見ましょう」 提督「そうか、ありがとう。 お疲れ様」 明石「那珂さんの持ち帰ったボーキ、頂いても良いですか? もう少し調べたいので」 提督「いいとも。 君も一応気を付けてね」 明石「とりあえず、今の所はこんな感じですか」 那珂「良かったね提督。 元に戻るみたいでさ」 提督「そうだな。 機動部隊が使えないのは痛かったからな……」 那珂「でもホントは、このままお父さんになりたかったんじゃないのー?」 提督「はは、確かに魅力的だけどな」 提督「……鳳翔は流石に板についた感じだったが、私は親としてまだまだだよ」 明石(あの親バカぶりでまだまだ……? これ以上何を目指すんだろ) 那珂「提督とあの子たち、いい家族になれそうだったのにねー」 提督「あんないい子たちが私の娘になってくれたら、そりゃあ嬉しいけれどね」 那珂「それじゃこれからだね提督、頑張ってね!! お休み!!」 明石「お休みなさい提督」 提督「? ……あ、ああ。 頑張るよ。 お休み」 明石「あのー、那珂さん。 頑張ってっていうのは?」 那珂「うっふっふー。 ちょっと今、よろしいですか」 提督「おう、どうした?」 鳳翔「その、あの子たちが……お父さんと一緒に寝たいと」 提督「……うーむ」 鳳翔「お願いします! 寝付くまででいいので」 提督「あ、ああ。 ホットミルクを作ってきたから、寝る前に……あら?」 あかぎ「あっ」 そうりゅう「えっ」 かが「」 鳳翔「……あらあら、ミルクは3つだけで良かったみたいね?」 「「「わ、わーい」」」 「「「ごめんなさーい!!!!」」」 鳳翔「未遂ですか……ならまあ、許してあげます。 もとあったところに返してらっしゃい」 あかぎ「はーい……」 そうりゅう「わたしもいってきます」 かが「ずいかく。 わたしのぶん、のんじゃだめよ?」 ずいかく「うーん。 おそかったらのんじゃうかもねー」 かが「!! はやくいくわよ、ふたりとも!!」 「「ま、まってー!」」 ひりゅう「おお、はやい。 かがちゃん、わたしたちのなかじゃいちばんおそいのに」 しょうかく「!! おいしい!! ちょっと、ちょこのあじがします!!」 鳳翔「ふふ、カレーで余ったのを入れてみたの」 ずいかく「ほんとだ、おいしー……じょーだんだったけど、これは、かがさんのぶんも」 かが「わたしのぶんがなんですって?」ハーハー ずいかく「ほんとうにはやいね!?」 あかぎ「わたしの!! わたしのはどれですか!!」 そうりゅう「おかーさん、わたしもちょーだい!!」 鳳翔「はい、ちゃんとあるわよ。 お父さんのお手伝いをしないと」 ひりゅう「えー、もうちょっといてほしいな」 そうりゅう「そうだよ。 おとーさんと、みんなでねたほうがたのしーよ」 かが「だめよ、おしごとのじゃましちゃ」 鳳翔「まあ、寂しいの? みんな」 かが「! さ、さびしくありません」 ずいかく「わたしはさびしー!」 かが「えっ」 しょうかく「わたしも、おとーさんといっしょがいいです!」 ずいかく「かがさん、いいのー?」 しょうかく「じーっ」 ずいかく「じーっ」 かが「…………」 鳳翔「あらあら」 かが「……さ……さびしい……です」グスッ 鳳翔「よしよし、泣かないの。 そんなにひっついて、寝にくくないか」 あかぎ「だいじょうぶですー」 ひりゅう「? なんかかわったにおいがするー」 提督「へ、変か?」 しょうかく「でも、ぜんぜんいやじゃないです!」 ずいかく「ほんとー。 そばにいるとなんかおちつくね」 鳳翔「それはね、戦う男の人の匂いです。 みんなを守ってくれるから、近くにいると安心するの」 そうりゅう「たたかう? おとうさんはどこでたたかうの?」 鳳翔「私たちが戦うとき、みんなが無事に帰って来れるように、作戦を考えることです。 大砲を撃ったり、飛行機を飛ばすことだけが、戦いじゃないわ」 鳳翔「お父さんはずっと、全員の命を背負って戦っているの。 大切なものを守るために」 かが「……わたしたちも?」 提督「勿論だよ、加賀」 鳳翔「さあ、もう目をつぶって。 明日は早く起きましょうね」 提督「おやすみ、みんな」 「「「おやすみなさい……」」」 提督「6人とも、眠ったようだね」 鳳翔「そうですね。 おつかいで、疲れてたみたいです」 提督「カレーや、歌でもはしゃいでたもんな」 鳳翔「お仕事の途中に、ありがとうございます。 あなた」 提督「いや、嬉しかったよ。 こちらこそありがとう」 鳳翔「執務室に戻りますか?」 提督「今日の分はもう大丈夫だ。 これからはゆっくりできるはずだ」 鳳翔「そうですね。 誰1人欠けることなく、ここまで来れて良かった……」 提督「ええと、それで、だな」 鳳翔「はい?」 提督「これから、君も人間として生きていくだろう?」 鳳翔「はい、おそらくそうなるかと」 提督「今まで私を助けてくれて、ありがとう。 これからもずっと、君と一緒にいたい」 鳳翔「…………」 提督「私の、本当の、妻になってくれ。 さようなら」 ほうしょう「あなた、ばいばーい!!」 提督「待ってくれ、誤解なんだ!! もう一度私と……話を聞いてくれ、鳳翔ーーー!!!!」 ………… ……た、あなた!! 提督「うーん……鳳翔、鳳翔……」 鳳翔「ここに居りますよ。 大丈夫ですか、しっかりしてください!」 提督「だ、大丈夫……だ」 鳳翔「どうなさったんですか、何か悪い夢でも?」 提督「そうなんだ、悪い夢を……ほんっと、夢でよかった……」 鳳翔「まだ早いですから、ゆっくり休んでくださいね。 ひどい寝覚めだ、まったく」 ひりゅう「おはよー、おとーさん」 あかぎ「なんだか、かおいろがわるいですよ?」 提督「おはよう。 ちょっと、怖い夢を見てね」 そうりゅう「はやくねなきゃだめだよー、わたしたちみたいに」 ずいかく「おとーさんも、おかーさんにほっとみるく、つくってもらえば?」 提督「はは、そうだね。 頼んでみようかな」 しょうかく「あれ、おかーさんは?」 提督「朝ごはんを作ってくれてるよ」 かが「じゃあいきましょう、はやくはやく」 提督「よし、みんなで行こう。 本編は以上となります。 読んで下さってありがとうございました! 以降は作中設定を使った小話を少しずつ書いていきます。 よろしければ、もう少しお付き合いくださるとうれしいです。 では、一旦失礼致します。 おまけですが、時系列があっちこっちしております。 おまけ1、2、9は本編中のお話、それ以外は本編後のお話です。 読みにくくてすみません。 特製ボーキおはぎとボーキようかんね」 赤城「あっ、そっちの方が大きいです!! 取り替えて下さい!!」 飛龍「やっぱり張ってるじゃん!! 早く食べないと敵が来ちゃうよ!!」 赤城「むー、後で残りを下さいね!!」 飛龍「まったくもう……ほら早く」 赤龍「「あーん……ぱくっ」」 長門「天使だ!!」 扶桑「ファッ!?」 おまけ2 ~那珂ちゃんは何を持ってきた?~ ヲ級『ヲ~』 空母棲姫『アア、戻ッタカヲ級。 早カッタネ……ドウシタ、ヤレラタノカ!?』 ヲ級『ヲッヲ~、ヲヲヲー』 空母棲姫『ナニッ、新型ノ正規空母!? ドンナノダ!!』 ヲ級『ヲヲー、ヲッヲー』 空母棲姫『1隻ハ私ニ似テルヤツ? アカギタイプト、カガタイプカ」 ヲ級『ヲヲヲヲヲ~』 空母棲姫『ソレヲ、モット小サクシタ空母ダト?』 ヲ級『ヲ~ヲヲヲ~、ヲッッヲッッ!』 空母棲姫『小サイクセニ、イツモヨリ強イノカ。 艦娘ドモメ、恐ロシイ新兵器ヲ出シテキタモノダナ』 ヲ級『ヲヲッヲッヲヲヲ、ヲヲヲッ、ヲヲ』 空母棲姫『奇襲サレテ、ほっぽニ渡スボーキサイトヲ、採掘現場ニ置イテキタノカ』 ヲ級『ヲヲヲ~』 空母棲姫『ウン、ほっぽハアノボーキシカ食ベナイカラナ……』 空母棲姫『シカシ、アソコハ艦娘ドモノ遠征ルートダ。 モウ奪ワレテシマッタダロウ』 ヲ級『ヲ~……』 空母棲姫『マア、ショウガナイ。 マタ堀リニイケバイイサ』 駆逐棲姫『……相変ワラズ、ヨク意思疎通デキルヨネ』 飛行場姫『マア、同ジ空母ダカラ』 おまけ3 ~体は子供、指導は激辛~ 提督「月が綺麗ですね」 陸奥「えッ!?」 提督「というセリフが私は大好きなんだけど」 山城「…………」 提督「今、演習中の鳳翔を見てるとな」 山城「え? ちび鳳翔ちゃん、演習に出しちゃったの?」 陸奥「小さい子には戦わせられないんじゃなかった?」 提督「鳳翔が、絶対行くって聞かないんだよ。 赤城と加賀にお目付けを頼んであるから」 ほうしょう「こら、あかぎちゃん! えんしゅうちゅうに、そうびかんそうはいけませんっていったでしょ!!」 赤城「ごめんなさいお母さん!!」 ほうしょう「あいてのいちはわかってるんですから、はやくはっかんさせなさい!!」 赤城「はい!! 第二次攻撃隊、全機発艦!!」 ほうしょう「かがちゃん! あなたはかじがききにくいのだから、かんきょうにうまくあわせて、こうげきをよけるのです!!」 加賀「ど、どうすれば良いのですか?」 ほうしょう「あっちに、かいりゅうがながれてるでしょ。 提督と同じリアクションです」 蒼龍「五月雨ちゃん! 何この洗濯機、中がデロデロなんだけど!」 五月雨「提督が、洗濯機の掃除は蒼龍さん1人でって」 蒼龍「ええー!? 不公平!!」 五月雨「覚えてないと思いますけど、蒼龍さんのせいですからね」 蒼龍「どういうことなの……」 蒼龍「んもー! 誰なのよ、粉洗剤と片栗粉間違えたおバカさんは!!」 五月雨「さあ誰でしょうね」 蒼龍「これはもうだめだよ、奥のほうまで入り込んでて洗えないよ」 五月雨「簡単にダメって言わないでくださいよ、鎮守府の備品なんですから」 蒼龍「大本営に言って、代わりを買ってもらおう」 五月雨「どう報告するんですか、寝ぼけて間違えたじゃすみませんよ?」 蒼龍「何者かが、巨大なわらびもちを作ろうとしましたとでも言えばごめんなさい冗談です」 五月雨「まったく……でも、これじゃ干す時間がなくなっちゃいますね」 蒼龍「それじゃ今日は保留で、明日の当番の子と一緒に考えれば……」 五月雨「甘いこと言うんじゃありません!! 洗濯機がだめなら立派な手があります、はい洗濯板!!」 蒼龍「ひえぇ、お母さんそっくり……流石、初期艦は鎮守府の母だね」 おまけ5 ~食べたお腹はどこに消えた~ 加賀「……どこにいったのかしら」 瑞鶴「加賀さん? どうしたの、冷蔵庫覗き込んで」 加賀「ここに、買ってきたプリンを入れておいたのだけど」 瑞鶴「えっ、プリン!? いいなー、私にも下さいよ」 加賀「そのつもりで、提督とお母さんと私たちの分、8個取っておいたはずなのに」 瑞鶴「はずなのに?」 加賀「今日、みんなで食べようと思って見たら、7個しかないのよ」 瑞鶴「誰か食べちゃったんですか?」 加賀「空母以外の子にはもう配ったから、これには手を出さないように言っておいたのだけど」 瑞鶴「あー、そういえば提督さんが何か知ってるかも」 加賀「どうして?」 瑞鶴「私にお小遣いくれて、プリン1個買って冷蔵庫に入れておくように言われたんですよ。 たまたま移動販売が来てて、ラッキーだったわ」 加賀「でも、2つなの? 翔鶴や他の子の分は?」 瑞鶴「何故か2つだけ、買って帰りたくなったんですよ。 ほんと、自分でもわからないんだけど」 加賀「…………」 瑞鶴「…………」 加賀「一緒に、食べましょうか」 瑞鶴「うん」 おまけ6 ~工作艦は電気ウナギの夢を見るか?~ 明石「おっかしいなぁー」 翔鶴「明石さん、どうしましたか?」 明石「私の飼ってたペットが、どこかに行っちゃったんですよ」 翔鶴「まあ、どんな子ですか?」 明石「電気ウナギです」 翔鶴「えっ……」 明石「あ、その顔!! 今『趣味悪!!』っと思いましたね!?」 翔鶴「い、いえ、そんなことは」 明石「ペットというより、仕事仲間なんです」 翔鶴「仕事仲間?」 明石「少し前に、近くの川で見つけたんですけど」 翔鶴「拾ったんですか? 誰かが放したんですね」 明石「可哀そうなので連れてきたんですが、ちょっとした電気が必要な時に発電したりしてくれてたんです」 翔鶴「ああ、なるほど。 確かに技術屋さんの相棒っぽいですね」 明石「それが、ふと気づいたら居なくなってて……どこ行ったのかなあ」 吹雪「あ、明石さんに翔鶴さん。 おはようございます」 翔鶴「おはよう吹雪ちゃん」 明石「どうしたの、お鍋なんか持って」 吹雪「司令官に頼まれて、鎮守府の池に放しに行くんですよ。 弾薬は大切にな」 川内「」 提督「既に戦術的勝利は得ている。 ここまでだな」 川内「よしっ、提督!! 輸送ワ級を打ち漏らしたよ、夜戦だ夜戦!!」 提督「残念だがそれは無理だ、川内。 中破艦の索敵をカバーして帰投するように」 川内「今度こそっ!! 対深海棲艦かつ中破なし!! 夜戦だワッショイ!!」 提督「ふむ……神通、那珂」 神通「まだ戦艦タ級が2隻健在です。 こちらには空母の皆さんがいますし、夜戦は慎重になるべきです」 那珂「旗艦のワ級flagshipは沈めたし、戦術的勝利の撤退でいいんじゃないかなー?」 提督「同感だな。 残念だが川内……『全員の合意がなければ無効』だ」 川内「…………」 川内「よくも私をォ!! だましたなァ!! よくもだましたアアアア!!」 神通「姉さん、落ち着いて!!」 那珂「しょうがないよ、毎回夜戦とか出来るわけないじゃん!!」 川内「ぐぬぬ……」 提督「よし、3隻撃沈で残りも大破と中破艦のみ」 提督「昼のうちに雷撃で仕留められる! 頼むぞみんな!」 川内「あらほらさっさー」パシュッ 提督「何だその気のない返事は!?」 川内「アーシマッター、ツイテガスベッテハズシチャッター」 提督「つい!? ついって言ったか今!?」 川内「シカモソノスキニ、キョリヲハナサレチャッタヨー」 提督「」 川内「コレハモウヤセンシカナイナー、ウン。 ショウガナイショウガナイ」 提督「……まったく。 他の子も全員外すとはね」 叢雲「あー、面目ないわね司令官。 ちょっと調子悪いみたい」 提督「そうか。 見返りは何だった?」 叢雲「伊良湖もn……な、何もないわよ!! 川内が気の毒だと思っただけよ!!」 提督「やれやれ。 ただいま」 飛龍「何かお祝いしようか?」 瑞鶴「うーん。 ソレジャ、オ店の近クマデ一緒ニ行クカラ、ソコカラハ1人デオ買イ物シテキテ』 北方棲姫『ワカッタ!!』 飛行場姫『面白ソウネ、私モ途中マデ行クワ』 駆逐棲姫『夜食用ニ、マーボー春雨買ッテキテネ~』 飛行場姫『……戻ッテコナイワネ』 港湾棲姫『ヤッパリハグレタジャナイノ!! ダカラ私ハ!! 1人デオツカイナド!! 早イト言ッタノヨ!!』 飛行場姫『私ニ言ッテモショウガナイデショ。 ……マア私モ、何モ備エテナカッタワケジャナイワ』 港湾棲姫『……? 何ソレ』 飛行場姫『ケータイ電話。 GPSデ、ほっぽニ持タセタ子機ノ位置ガワカルワ』 港湾棲姫『ソンナノ持ッテタノ?』 飛行場姫『太平洋ニ、ゴミベルトガアルデショ? レ級ガパーツヲ集メテ、暇ツブシニ作ッテクレタノヨ』 港湾棲姫『フゥン、チョット貸シテ……ほっぽハ何処ニイルノ?』 『…………』 『対象のデバイスは、電波の届かない位置に存在するか、電源が入っていないため……』 港湾棲姫『役ニ立タヌ!! イマイマシイ!! ガラクタメ!!』ギャクパカー 飛行場姫『ギャアアア!!!! 私ノケータイ!!!!』 港湾棲姫『流石ニ飛行機ハ使エナイワネ……モウイイ、自分デ行クワ』 飛行場姫『私ノケータイイイイイーーーーーー!!!!』 おまけ10 ~家族~ 摩耶「早く早く、こっちだ」 妙高「明石さんの資材貯蔵庫、今なら誰もいませんね」 摩耶「おう、合鍵もちゃんとある……よし開いたぞ」 妙高「あのボーキサイト、何処にあるかわかるでしょうか?」 摩耶「運び込むのを私が手伝ったからな。 別のと混ざってなければ、すぐ運び出せるはずだぜ」 提督「ほう、運び出してどうするんだ?」 摩耶「決まってるだろ? 正規空母にもう一度食べてもらうのさ」 提督「ふむ、何のために?」 妙高「約束を守るためですよ! 甘味処に連れていく前に、元に戻っちゃったから……って、あら?」 提督「なるほど。 よーくわかった」 妙高「」 摩耶「」 那智「すまんな2人とも。 また突然ちびになったら色々大変だろう」 鳳翔「わかりました……」 提督「……それに」 鳳翔「はい?」 提督「その、子供は、戦争が終わった後に……な」 鳳翔「…………」 提督「どうかな?」 鳳翔「は、はい!」 提督「そうだ。 子供といえば、あの写真は?」 鳳翔「明石さんに頼んで、ラミネートにしてもらいました。 ほら」 提督「そうか、少しは変色も抑えられるだろうけど……」 鳳翔「そうですね。 紫外線は防げないので、いずれは色あせると思いますが」 鳳翔「でも、それでいいんです」 提督「どういうことだ?」 鳳翔「あなた。 私の夢、覚えていますか?」 提督「ああ。 いつか小さなお店を持つこと、だろう?」 鳳翔「あなたと一緒に、ですよ? ……それと、もうひとつ」 鳳翔「ここに写っている家族は、わずかな間だけの、夢のような時間でした」 鳳翔「でも、強く感じたのです。 家族の大切さ、温かさを」 鳳翔「これは、いつかは色あせてしまうけれど。 でも家族の絆は、いつまでも失われません」 鳳翔「戦おうと思いました。 子供たちが、お父さんやお母さんと、笑って過ごせる世界のために」 鳳翔「そして、いつか平和な世界で。 私も家族と共に、幸せに暮らしたいと、そう思います」 鳳翔「あの子たちと……あなたと一緒に、です」 提督「……うん。 そのために頑張るよ、鳳翔」 鳳翔「はい、私もお傍で頑張ります」 鳳翔「これからずっと一緒ですからね、あなた!」 完 ここまで読んで下さって、本当にありがとうございました! 短編のつもりが書きたいことがどんどん湧いてきて、ここまで長くなってしまいました。 何度も更新が空いたりして、その度に待っていてくれる方がいらっしゃいました。 申し訳ないながら、とてもうれしかったです。 これ以降はまた、書き途中の鳳翔さんSSに戻る予定です。 短編が浮かんだらまた建てるかもしれませんので、見かけたらよろしくお願いいたします。 それでは失礼いたします。 ありがとうございました。 vip2ch.

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【赤城SS】鳳翔「そこに直りなさい」 正規空母s「……はい」【吹雪】

正妻空母 ss

独自設定として、空母艦娘どうしの呼び方(鳳翔へのお母さん呼び)などを含みます。 vip2ch. vip2ch. vip2ch. 鳳翔さんとケッコン済みであること以外は、本筋にはほぼ関係ありません。 また、単体でも問題ないよう心がけて参ります。 しょうかく「はじめましてー、おとーさん」 ずいかく「おとーさーん、あそんでー」 提督「生まれたって、もう3歳くらいじゃないか!?」 あかぎ「おとうさん、すてーきがたべたいです」 かが「おすしがたべたいです」 提督「歯も生えてないのに高級志向だと!?」 そうりゅう「わたし、じるすちゅあーとのこすめがほしーい!」 ひりゅう「わたしぷらだのばっぐー!」 提督「それ意味分かって言ってるのか!?」 鳳翔「あなた」 提督「鳳翔!! 一体これは」 鳳翔「とりあえず6人分の出生届と出産手当、育児一時金、児童手当の申請をお願いします。 それから全員病院に連れて行って健康診断。 それが終わったら子供服と生理用品を揃えて、体格が違うからみんな採寸して、オーダーメイドで作って下さいね。 その後幼年学校の入学手続き、もちろん全員お受験させましょう。 10億円くらいのが欲しいです」 提督「」 鳳翔「それから自家用車ですが、カタログから見繕っておきました。 これです、オプションもろもろで5000万円」 提督「…………」 鳳翔「終わったら子どもたちのベッドと、大きいテレビと……あ、新しい洗濯機と冷蔵庫も」 提督「…………」 鳳翔「うふふ、忙しくなりますね、あなた!」 提督「そんな……君の夢は、2人で小さなお店を……う、お」 ……とく、ていとく! 提督「うーん……」 陸奥「提督、起きて!! 第1艦隊から入電よ!!」 提督「うおおおおお!?!? 夢か!?」 山城「寝ぼけてんじゃないわよ!! 姉さまが危険な目に遭ってたらどう責任取るつもり!?」 提督「す、すまない。 返す言葉もない」 扶桑『山城、私は何ともないから……』 赤城『珍しいですね、執務中に居眠りなんて』 長門『徹夜が続いたからな。 小破が2艦か』 長門「随分奥まで来たからな。 次は補給部隊本隊とぶつかるだろう」 吹雪「はい! いつも通りやれば問題ありませんね」 赤城「聞いての通りです、提督。 何度も来た海域だから心配はしてないけど、いつもの通り昼戦で……』 飛龍「大破したら撤退。 交信終わり』 赤城「…………」 赤城「旗艦の私ではなく、飛龍に頼んだのが引っかかりますが」 吹雪「きっと赤城さんには艦隊指揮に集中して欲しいんですよ!」 赤城「そ、そうですよね!」 赤城「じゃあ、忙しくなる前にお弁当にしましょう」 長門「……きっとそういう所だよ、赤城」 扶桑「ちょっとお昼には早いんじゃないかしら」 飛龍「でも、艦載機隊がちょうど帰って来てるからね。 まあ、赤城と飛龍がいるし、日暮れ前には撃滅できるでしょ」 山城「流石にあの面子で心配してないわよ。 吹雪も叢雲も、姉さまと気心知れてるしね……あ、居眠りは話が別よ」 提督「本当に反省してるって……今のうちに食事を済ませるか。 2人も行くだろ?」 山城「そうね。 姉さまがいないから、しょうがなく行ってあげるわ。 しょうがなく」 陸奥「ふふっ、じゃあ私も、長門がいないからしょうがなく行くわ」 提督「わざわざ言わないでもいいよ……ん?」 山城「なんか外が騒がしくない?」 提督「本当だな。 よしよし) 提督「おう、おはよう。 あなたと一緒に見てる夢?」 提督「ど、どうだろうな。 私もちょっと心の整理が」 鳳翔「でもあの子たちの可愛さの前では些細な疑問ですね」 提督「可愛いのは同意だけど。 ずっとこのままって訳にもな」 鳳翔「いいじゃないですか。 きっと子どもの面倒をみる予行演習をさせて下さってるんでしょう、誰かが」 提督「いや、誰かって……」 そうりゅう「おかーさーん!!」 しょうかく「はやくはやくー」 鳳翔「ええ、今行きますよー!! ああもう、可愛いですねぇ」 提督「ちび可愛さに目が曇ってるぞ」 そうりゅう「ごはーん」 しょうかく「ごはんだー」 山城「朝食を……皆一緒でいいのかしら? 5人分、お願いね」 鳳翔「はいはい、こちらですよ」 陸奥「ちゃんといただきます言うのよー」 そうりゅう「はーい!!」 「「「いただきまーす」」」 鳳翔「はい、召し上がれー」 しょうかく「あーん、ぱくっ」 「「「…………」」」 陸奥(……ぐっ……ホントに鳳翔さんのお味噌汁?) 山城(……な、なにこれ、生臭っ) 提督(……いつもの鳳翔の味じゃないな) 鳳翔「どうですか、皆さん?」 提督「あ、あのな、鳳翔」 そうりゅう「まずーい。 おかあさん、おりょうりへたー」 しょうかく「へんなあじー。 かが「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」 提督「うおう……加賀もか」 かが「お゛か゛あ゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」 鳳翔「あら、どうしたの?」 かが「ず゛い゛か゛く゛が゛わ゛た゛し゛の゛プ゛リ゛ン゛と゛っ゛た゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」 鳳翔「まあ、本当ですか?」 ずいかく「とったんじゃないもん、しらなかったんだもん!」 かが「……ひとりでさきにたべちゃったじゃないの」 かが「お゛か゛あ゛さ゛ん゛と゛み゛ん゛な゛に゛か゛っ゛て゛き゛た゛の゛に゛い゛い゛い゛い゛い゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」 ずいかく「し゛っ゛て゛た゛ら゛た゛べ゛な゛か゛っ゛た゛も゛ん゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」 「「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」」 鳳翔「あらあら……よしよし」 山城「ん、プリン? プリンって、昨日加賀が皆に買って来てくれたあれよね。 夕食後に皆で食べた」 陸奥「ええ。 瑞鶴が昨日、出撃で居なかったから……空母の皆は今日、揃って食べるって言ってたわよ」 山城「瑞鶴は知らずに食べちゃったのかしら? 相当疲れてたし、しょうがないわね」 鳳翔「よしよし、仲良くしなきゃだめですよー」 「「うわああああああん!!!!」」 鳳翔「ああ、我が子同然の2人を抱えあげられる日が来るなんて……至福の重み……」 提督「戻って来い鳳翔」 鳳翔「ハッ! ……あなた、ちょっと手伝って下さい。 部屋に戻します」 提督「あ、ああ。 わかった」 山城「私、通信室に戻ってた方がいいんじゃないの?」 陸奥「赤城たちから連絡、来るかもしれないしね」 提督「頼むよ。 私もすぐ行くから」 ずいかく「……おとうさぁん」 提督「瑞鶴、だよな。 どうしてこうなった」 ずいかく「だっこしてー」 提督「お、おう」 提督(これ戻った後も覚えてたらどうなるんだ) かが「うー……」zzz 鳳翔「あらあら、泣き疲れちゃったみたい」 提督(鳳翔の母性はいつも通りだな) 陸奥「あのね、提督。 とりあえず流れでここまで来たけど」 提督「うん。 そろそろ現実に戻るか」 陸奥「尋問タイムね」 提督「ああ。 鳳翔、ちょっと厨房に来てくれ」 鳳翔「は、はい」 提督「さっきの朝食、何入れた?」 鳳翔「何って、何も変なもの入れてませんよ? いつも通り料理したんです」 陸奥「蒼龍『ちゃん』と翔鶴『ちゃん』の反応はどうなのよ」 鳳翔「……あ、子どもには味が濃すぎたんでしょうか?」 提督「そういうレベルか? 味噌汁なんか、未だに舌がしびれるくらいだぞ」 鳳翔「おかしいですね。 入れたものはお豆腐に油揚げ、長ねぎ……」 提督「それだけじゃないはずだ」 鳳翔「あとはお味噌と、出汁だけですよ? 本当に」 陸奥「どうせ味噌をあるだけ全部入れたとか、そういうオチでしょ」 鳳翔「失礼な! 私はこの鎮守府に来たころから、お料理を作ってるんですよ。 そんな料理下手の典型みたいな失敗はしません」 陸奥「それは知ってるけど、あれを飲んだ後じゃ説得力無いわよ」 提督「出汁って何使ったんだ?」 鳳翔「ただの煮干しですけど。 ほら、これです」 陸奥「あれ、本当ね。 普通だわ」 提督「変だな、でもさっきの味は……いや待て! 鍋の底に何かが」 陸奥「……電気ウナギ?」 鳳翔「」 提督「本当にしびれてるのかよ!! 蒼龍、翔鶴!! うがいだ、ペッしなさい、ペッ!!」 陸奥「み、水でいいの!? 感電しない!?」 「「きゃー」」 鳳翔「ち、違いますよ!! こんなの私、入れてませんよ」 提督「うん、大丈夫。 わかってるよ」 陸奥「今まで失敗なんてなかったもんね。 でも一体誰が?」 鳳翔「今日の当番は私だけなんですけど……」 提督「とりあえず味噌汁は廃棄だな。 被害を抑えないと」 陸奥「ともあれ、現状を把握しないとね。 おかしくなったのは正規空母の子たちだけかしらね?」 提督「空母といえば、赤城と飛龍がどうなったかわからないな。 陸奥「な、何!? 五月雨の声!?」 鳳翔「あらあら」 提督「洗い場だ、行こう!!」 提督「五月雨!!」 五月雨「提督、洗濯機が、洗濯ものが!!」 提督「洗濯機がどうした!?」 五月雨「得体のしれないどろっとした何かが詰まってて、怖くて開けられませーん!!」 提督「……むっ、なんだこりゃ!? 中で水が煮こごりみたいに固まってる」 陸奥「今度は何? 洗濯のりをあるだけ入れたとか?」 鳳翔「違いますってば。 そもそも洗濯のりは普段使いませんよ、衣類が多くて調整が難しいので」 提督「あれ? でも私の軍服はいつもパリッとしてるけど」 鳳翔「あなたの服は、個別で私が手洗いしてます」 提督「大好きだ鳳翔!!」ギュッ 鳳翔「あなた!!」ギュッ 五月雨「ま、まぶしい! これが正妻空母!!」 陸奥「ちょっと、夫婦漫才は後にしてよ!!」 そうりゅう「あっ、さみだれおねーちゃん!」 しょうかく「こんにちはー!」 五月雨「きゃあああ!! 誰ですかこの子、かわいい!!」 提督「蒼龍と翔鶴だよ。 任せちゃってて」 山城「第1艦隊が任務を終えたわ。 これから帰還するそうよ」 提督「え、もう? ……昼戦だけで済んだのか。 それじゃ、敵は撃滅出来たんだね」 山城「それがね、どうも電文の内容が要領を得ないのよね」 提督「何だって?」 山城「書き写してきたわ。 赤城、『ひこーきをぐわーっととばして、どーんとやっつけました』 飛龍、『ともながたいがやりました! つぎはえむあいさくせんですか』 扶桑姉さま、『危なっかしくて見てられない。 お疲れ様、何があった」 叢雲「色々あったわよ!! ちょーっと目を離すとイルカの群れと泳いでるわ、 艦載機でウミネコを追っかけ回してるわ、ウミガメと一緒に潜ろうとしてるわ……」 鳳翔「なんですかそれ、可愛い!!」 扶桑「無事に連れ帰るのは骨でしたね」 鳳翔「しゃ、写真!! その時の写真はありませんか!?」 叢雲「そんな余裕あるわけないでしょ!!」 吹雪「司令官、一体これはどういうことなんでしょう」 提督「どうもこうも、私が一番知りたいよ」 長門「どうやら鎮守府でも、我々がいない間に色々あったようだな」 提督「そうなんだよ。 長門「……鳳翔よ、可愛いは正義だな」 鳳翔「ええ、正義ですね」 陸奥「ちょっとしっかりしてよ。 2人とも目がイッちゃってるわよ」 提督「誰か、赤城と飛龍に何があったか見ていた者は?」 山城「朝方の定時連絡では、何ともなかったのよね」 吹雪「はい。 その後、隊列を組み直して艦載機の発進準備をしたんですが……」 扶桑「その時は複縦陣で、私と長門さんが先頭でした」 叢雲「私と吹雪が、赤城と飛龍のすぐ前に居たわ」 吹雪「お2人のトンボ釣りですが、いつも通り発艦失敗は無くて安心してたんです」 扶桑「第1次攻撃で、敵艦は3隻撃沈。 砲撃戦のために隊列を組み直すか聞こうと、後ろを見たら……」 長門「天使がいたのだ」 叢雲「言い方がいちいち怖いのよ」 提督「直接は見てないか……うーん」 長門「しかし、特に問題ないのではないか? あの姿でもいつも通り、艤装を扱っていたぞ」 扶桑「そうなんです。 私たちが、何が何だか分からないうちに、此方の艦載機が敵艦を沈めていました」 提督「赤城と飛龍が全部やったのか? 普段よりすごいじゃないか」 叢雲「よく見たら、艤装も体のサイズに合わせて小さくなってたみたいね」 吹雪「あの小ささで強さはそのまま。 可愛くてエコですよね」 提督「……いや、今はよくてもこれから実害が出るかはわからないだろう。 なんとか元に戻さないと」 長門「…………」ウズウズ 陸奥「……だっこさせてって、頼んでくれば?」 長門「うむ!」 提督「……ん? いや、ちょっと待て吹雪。 さっきの話、何かおかしいぞ」 吹雪「え、どこですか?」 提督「複縦陣を組んだ時、吹雪と叢雲は正規空母の前に出てたんだよな」 叢雲「ええ、赤城の命令でね」 提督「そりゃ変だ。 駆逐艦のトンボ釣りは、正規空母の後方だろう」 吹雪「あ、はい。 私も、いつもと違うなー、と思って赤城さんに言ったんですけど」 ………… 赤城『えーと、ですね。 今回は後ろでなくて、前に出てもらえますか?』 叢雲『前で良いの? もし発艦失敗したら釣りにくくなるわよ』 飛龍『ゼッタイ大丈夫だよ! 私たち正規空母も妖精さんたちも、こんなことで機体を失わないように訓練繰り返して来たんだもの』 吹雪『もちろん、ずっと一緒に戦ってきたからお2人の実力はわかってますが』 赤城『ただでさえ、随伴の駆逐艦には対潜・対空・水雷戦、負担が大きいですからね』 飛龍『こういうところで迷惑かけないよう、文字通り叩きこまれてきたからさ』 『『お母さんに』』 叢雲『ああ……』 吹雪『私も叢雲も、鳳翔さんには何度も指導して頂いてますからね』 叢雲『やっぱり正規空母には、相当厳しい訓練だったのかしら?』 赤城『1回失敗するごとに、晩ごはんのおかずが1品減るんですよ!! 必死にもなります!!』 叢雲『わ、わかったわよ。 信頼してるわよ』 飛龍『でも、発艦中の対潜は任せる他ないからね。 その時は私たち、真っ直ぐしか走れないし』 吹雪『わかりました! それじゃ、今回は前に居るようにしますね』 飛龍『うん、よろしくね!』 ………… 叢雲「その時は納得したけど。 冷静に考えると少し不自然かしらね」 提督「艦載機隊の妖精さんを1番大事に考えているのは、私から見てもわかるから。 万一に備えて、後方に駆逐を置くのが普通だと思うんだけど」 吹雪「ということは、お2人は相当自信があったのか」 扶桑「あるいは、何か別の考えを? 空母の方にしか、わからないと思いますが」 提督(それか、吹雪たちの目から隠れる必要があったのか……僚艦同士で秘密など、作って欲しくは無いけど) 提督「まあ、赤城たちが元に戻ったら聞いてみよう。 全員無事に戻れるなら、現場の判断を優先したいし」 吹雪「そうですね」 あかぎ「ほらひりゅう、みてください!! わたしのせんとうきたい、げきつい15です!! わたしのかちです!!」 長門「うむ」 ひりゅう「わたしだって、げきつい18だもん。 わたしのかちー!!」 長門「ほう」 あかぎ「むっ……あ、たしざんをかぞえまちがってました。 19でした!!」 ひりゅう「むむっ、えーとえーと……あっ! ともながたいが、3きおとしてるんだ!! これで21!!」 あかぎ「むー!!」 長門「うむうむ」 鳳翔「こら、喧嘩しちゃいけませんよ。 皆頑張ったんですからね」 あかぎ「ながとおねえちゃん!! おねえちゃんのたいくうきじゅうと、 わたしのせんとうきがきょうりょくして、30きおとしましたよね!!」 長門「うむ、そうだな。 私は今回、主砲しか撃っていないはずだが、お前が言うならそうなんだろう」 ひりゅう「むー、ながとおねーちゃん!! わたしのせんとうきが、おねーちゃんのしゃてーにおいこんで、 さんしきだんで40きおとしてくれたよね!! きょーどーせんかだよね!!」 長門「うむ、そうだな。 主砲弾はすべて通常弾頭を持って行ったはずだが、お前が言うならそうなんだろう」 あかぎ「あー、まちがえた!! 50きでした!!」 ひりゅう「わたしもまちがえた!! 60きだもん、たもんまるもいってるもん!!」 長門「うむ、そうだな。 相手方はヲ級1隻で、流石に100機以上は運用できないだろうが、お前たちが言うならそうなんだろう。 うんうん」 吹雪(私が知ってる機動部隊と違う) 扶桑(そういえばおねえちゃんって呼ばれたことは無いわね) 叢雲「現場の判断、ねぇ」 提督「まあ言ってやるなよ、小さいんだし」 叢雲「ところで今日は演習とか遠征とか、休みの子が多かったわよね」 提督「うん、皆いるよ。 ゆっくりだけど、そろそろ起きてくるんじゃないか」 陸奥「この惨状見てどんな反応するかしらね」 叢雲「とりあえず私は休ませてもらうわよ」 扶桑「私も、入渠してきてよろしいでしょうか」 提督「ああ、ごめん、もちろんだ。 ほら、なきやんで」 かが「だからないてません!!」 ずいかく「わたしもおかーさんと、おとーさんにあいたいし」 かが「そ、そうですか? それじゃ、わたしもついていってあげます」キリッ ずいかく「…………」 ずいかく「うん。 どうした、元気ないな」 那智「この騒ぎは一体何だ。 二日酔いの頭に響くだろう」 陸奥「何なんでしょうねぇ、本当に」 那智「気のせいか、さっきから幼子の声が……む」 あかぎ「おかあさん、かがちゃんはー?」 しょうかく「ずいかくもー」 鳳翔「そうね、まだ寝てると思うけど。 そろそろ起こしに行こうかしらね」 那智「…………」 那智「その、何だ。 あまり鳳翔に負担をかけてやるなよ」 提督「なに?」 那智「しかし、いきなり六つ子か。 貴様も思ったよりやるではないか、くっくっ」 提督「どんな目で見られてるんだよ。 とりあえず座っとけ、焦点が合ってないぞ」 陸奥「突っ込みも的がずれてるわね」 妙高「こんにちは、提督」 提督「こんにちは妙高。 今日は休みだろ?」 妙高「はい。 起きたら那智が居なかったので、探しに来たのですが……」 ひりゅう「なちおねーちゃん、どうしてふらふらしてるのー?」 那智「これか? これはな、人生の補給と休息だよ。 酒は憂いの玉箒と言ってな」 そうりゅう「ほきゅー? わたしもしたい!」 那智「ふふふ、そうかー、お前たちが言うならしょうがないなー。 迎え酒と洒落こmぐふっ!!」 妙高「子どもに何言ってるの。 貴女は水でも飲んでなさい」 そうりゅう「あ、みょうこうおねーちゃん。 こんにちはー!」 妙高「はい、こんにちは。 元気ですね」 ひりゅう「おやつたべにいこー!」 妙高「いいですよー。 ちょっと待って下さいね」 陸奥「……妙高、これ見て驚かないの?」 妙高「いえ、ちょっとだけ。 でも艦娘は人間と違って、色んな事が起こりますからね」 提督「これは極端な例だと思うけどな」 陸奥「でも、妙高はさすがお姉ちゃんよね。 私たちは、この子たちの魅力に一瞬やられちゃったのに」 妙高「確かにギリギリでしたよ? 妹たちのことを思い出しちゃいましたし」 提督「そうか、長女だと考えも違うのかな」 陸奥「提督はあっという間に呑まれたわよね」 提督「君と山城も似たようなもんだろ」 妙高「でも、そうですねぇ。 もし那智がもっと子どもっぽくなったような」 妙高「黒髪でセミロングでサイドポニーで泣き虫の子がいたら危なかっt」 かが「ふぇぇ……おかあさんどこぉ……」グスグス 妙高「きゃあああああ!!!!」タイハ 陸奥「!?」 妙高「うぐっ……私にどうしろというのですか!!」 提督「何も言ってないぞ」 陸奥「なんで服が破けるのよ」 摩耶「おい提督! 大勢で集まって何騒いでんだ、やかましい」 提督「摩耶か。 起こしてしまったか」 鳥海「お疲れ様です司令官さん、陸奥さん」 陸奥「重巡組も、今日休みだったわよね?」 摩耶「そうだ。 だから今日はゆっくり起きようと思ってたのによ」 鳥海「寝過ぎると頭痛くなるわよ。 ちょうど良かったじゃないの」 摩耶「騒ぎ声で目覚めたくねーよ。 で、何なんだ。 託児所でも始めたか」 陸奥「託児所ねぇ。 よその子だったら、もっと慌ててたんでしょうけど」 かが「おかあさん、おかあさん……ふぇ」ダキツキ 鳳翔「あらあら、寂しかった? そばにいなくてごめんなさいね」 鳥海「……保母さんじゃなくてお母さんですね」 陸奥「見た目以外は割といつも通りかもしれないわね」 摩耶「加賀ってあんなに泣き虫だったか?」 提督「鳳翔と2人でいる時なんかは、意外と……」 摩耶「何があったんだよ。 変なものでも食ったのか」 提督「これから調べる所だよ。 しかし、正確な話が聞ける状態かどうか……」 ひりゅう「あー、まやおねーちゃーん!!」 そうりゅう「まみやさんにつれてってー!!」 摩耶「お前ら二航戦か? アタシがメシ、食った後ならいいぞー」 「「わーい!!」」 陸奥「摩耶も鳥海も、別にびっくりしてないのね」 鳥海「してますよ。 司令官さんと鳳翔さんの、落ち着いた空気に呑まれただけです」 摩耶「ふん、この程度じゃアタシは驚かねーぜ。 手のかかる姉妹が3人もいるからな」 鳥海(私も!? 割とショックなんだけど!!) 摩耶「しかしまぁ、そうだな……」 摩耶「子どもっぽいリボンでツインテールにして大人ぶってる、まさに妹って感じのちびがいたら、アタシも危なかっt」 ずいかく「おねーちゃーん、おかーさんどこー?」トコトコ 摩耶「ぎゃあああああ!!!!」タイハ 陸奥「だからなんで服が破けるのよ」 摩耶「ぐふっ……妹っぽくない妹しかいないアタシには堪えるぜ」 鳥海「妹っぽくなくて悪かったわね!!」 ずいかく「まやおねーちゃーん」ダキツキ 摩耶「て、提督……お前まさか、こんなちび共に戦わせるほど冷血人間だったのか!?」 提督「いや信用してくれよ。 それに、ちびだからって実力は落ちてないんだぞ?」 妙高「でも、流石にこれはまずいですよ。 提督「助けてアカえもん!!」 明石「誰がロボットですか」 明石「困ったらとりあえず私に振るのやめてもらえません?」 提督「それだけ頼りにしてるってことだ!!」 明石「……た、頼り?」 提督「もちろん。 泊地修理も装備改修も、この間の鳳翔のことも。 君がいたからこそ出来たことだ」 明石「いやぁー、あはは」 提督「お願いだ、君がいなきゃこの鎮守府は持たないんだよ。 今回も私を助けてくれないか」 明石「し、仕方ありませんねー。 敵軍の最重要目標艦にして、海軍の誇る巨大移動工廠たる私とて、 万能じゃないです……が、期待に応えることは吝かじゃありません」 提督「そうか! ありがとう、よろしく頼むよ」 陸奥(ともすれば気障なセリフを普通に吐くのが怖い所よね) 明石「で、何があったんです?」 提督「見た方が早い。 機械油ですよ」 提督「地味に怖いこと言うな……」 陸奥「今のとこ、一番耐性低い子がわかったわね」 明石「提督は……私にこれを直せとおっしゃる」 提督「うん」 明石「あのですね、私は工作艦ですよ。 魔法使いじゃないんですよ」 提督「知ってる。 でも差し当たり、対応できそうなのは君ぐらいだ」 明石「う……頼られるとどうも……」 提督「なるべく早く、いつもの状態に戻したい。 この状態での危機対応は予測できないからね」 明石「うーん、でも、原因の方はさっぱりですよねぇ……戦闘に支障は無かったんでしたっけ?」 陸奥「長門はそう言ってたわね」 鳳翔「何言ってるんですか明石さん!! こんな可愛い子たちを戦場に出すなんてとんでもない!!」 かが「ぎゅ!!」 ずいかく「おかーさん、くるしー」 明石「わ、わかってますってば」 陸奥「普段の鳳翔さんじゃ、絶対言わないセリフが出たわね」 提督(正直自分も出したくないとは言えない) 明石「私だって、空母ちゃんたちを危ない目になんか遭わせたくありません。 させてみようかと」 提督「……うん。 その顔を見れば、どれだけ悩んで決意したかわかるよ」 鳳翔「ハンカチとティッシュは持ちましたか?」 そうりゅう「もちました!!」 鳳翔「お買い物メモと、お買い物ぶくろは?」 しょうかく「ここにあります!!」 鳳翔「お店までの地図は?」 ずいかく「わたしがもった!!」 鳳翔「知らない人には?」 かが「ついていきません!!」 鳳翔「皆で手をつないで?」 あかぎ「たんおーじん!!」 鳳翔「車が来たら?」 ひりゅう「たんじゅーじん!!」 鳳翔「よろしい。 それでは、いってらっしゃい」 「「「いってきまーす!!!!」」」 鳳翔「気を付けてね? 寄り道しないでね? けんかしないでね? 暗くなる前に帰るんですよぉー……」 提督「正規空母を抜かした、艦隊の再編」 鳳翔(そわそわ) 提督「万が一にも、鎮守府周辺まで押し込まれることが無いように哨戒」 鳳翔(そわそわ) 提督「それから演習は、相手への中止とその理由を……どう説明したもんかな……」 鳳翔(そわそわ) 提督「……鳳翔、ちょっと落ち着いて」 鳳翔「あ、ごめんなさい。 そうですよね」 提督「気持ちはわかるけどね」 鳳翔「…………」 提督「で、哨戒ルートの案を考えたんだけど」 鳳翔(やっぱり私もついて行った方がよかったかしら)オロオロ 提督「君の意見を聞かせ、て」 鳳翔(ああっ、でもでも! 自立心を育てるためには、こういうことにも慣らさないと!!) 提督「…………」 提督(仕事が進まん……) 提督「そんなに心配ならしょうがない。 見張りを付けよう」 鳳翔「だ、ダメです! 子どもたちだけの力で成し遂げさせないと!」 提督「ばれなければいいんだ。 川内には行き先まで先回りして、目先の脅威を排除してもらう。 暴走車とかチンピラとかな」 川内「分身使っていいの?」 提督「もちろん。 そのために呼んだんだ……フルに使ってちびたちを護ってくれ」 神通「私はどうしますか?」 提督「後ろからついて行って、直接護衛して貰いたいんだ。 子どもばっかりで色々心配だからな……」 川内「誘拐とか?」 提督「あっ、こら!」 鳳翔「ゆ、誘拐ですって!? こうしちゃいられません、すぐ護衛部隊を出して下さい!!」 提督「落ち着け、まだ決まったわけじゃないから!!」 神通「鳳翔さん、私たちにお任せ下さい!! 必ず無事に連れて帰りますから……」 川内「子煩悩だねー。 提督も似たようなもんだけど」 川内「で、報酬は? 提督」 神通「ちょっと姉さん!」 提督「いや、もっともだよ。 チケットの裏をよく読むとわかる」 神通「ええと……ただし、演習では無効。 さらに出撃の際は、艦隊に中破艦がいる場合は無効、艦隊全員の同意が無ければ無効……」 提督「私が作ったチケットだから、条件も私が決めていいのだ」 鳳翔「これじゃ使える状況なんて、圧勝して撃ち漏らしがあった時くらいしかないですよ。 かわいそうに……」 提督「神通には純米吟醸でどうかな?」 神通「ふふっ、ありがとうございます」 鳳翔「あ、あのですね、神通さん。 申し訳ありませんが、写真をお願いしていいですか」 神通「え? しゃ、写真ですか?」 提督「やめてやれ鳳翔。 女性とはいえ、小さい子の写真を隠れて撮ってたら誤解されるだろ?」 鳳翔「ご、ごめんなさい。 ふたりひとくみで」 「「「はーい」」」 ひりゅう「わたしたちは、やさい!」 そうりゅう「やさい、やさいっと。 それももってきて」 しょうかく「りょうかいです、ぎゅうにゅうぱっくですね!!」 あかぎ「わたしは、ちょこれーとをさがします」 しょうかく「あの、あかぎさん。 かれーに、ちょこれーとなんてつかいます?」 あかぎ「あはは! まさか、つかいませんよー。 かれーにつかうのは、すぱいすです」 しょうかく「そうですよね。 おにくもたくさんあるわ」 かが「ぎゅうにくはこっちね」 ずいかく「ぎゅうにくだけでも、いろいろあるね」 かが「ちんじゅふのみんなのぶんだから、たくさんかわないと」 ずいかく「おねーちゃんたちがいっぱいたべるもんね」 かが「…………」 ずいかく「…………」 かが「……ずいかく、かれーのおにくって、どれかわかる?」 ずいかく「……わかんない」 かが「いつものかれー、どんなおにくだったかしら」 ずいかく「かたちなんておぼえてないよー」 かが「しかたないわね。 ちかみちだから」 ずいかく「よりみちしちゃだめって、おかーさんいってたよ?」 そうりゅう「とおるだけだから。 突然驚かせてしまいましたね」 『イ、イエ。 コチラコソ……』 鳳翔「お困りのようですけど、何かあったのですか?」 『エエト、実ハ、買イ物ニ来タノデスガ。 ほ……妹ト、ハグレテシマイマシテ』 鳳翔「まあ、大変!! 向こうのスーパーにですか?」 『エエ。 タダ、道ハアマリ詳シクナクテ。 妹ハ、ナオサラデス』 鳳翔「それじゃ、私と一緒に行きましょう。 丁度私も、子どもを迎えに行くところなんです」 『本当デスカ? 助カリマス』 鳳翔「急ぎましょう。 何かあったら大変ですから」 『ハイ!』 『…………』 (艦娘ノ、子ドモ? ……ソンナ小サイノ、イタカナ) あかぎ「あなた、おなまえは? なんていうの?」 北方棲姫『ナマエ? ……ほっぽハ、ほっぽダ』 ひりゅう「ほっぽちゃんていうの?」 北方『ホントハ、ほくほーせーき。 デモ、ミンナ、ほっぽッテヨブ』 そうりゅう「ほっぽちゃん、よろしくね!」 しょうかく「ひとりできたの?」 北方『チガウ……こーわんト、ハグレタ』 ずいかく「こーわん? って、あなたのおともだち?」 北方『ヨクワカンナイ……デモ、イッショジャナイト、オウチニカエレナイ』 かが「たいへん……でも、どうしよう」 ひりゅう「じゃあ、かえって、おかーさんにおねがいしよう!」 そうりゅう「そっか! ひこうきなら、すぐみつかるね!」 北方『オカーサン? ……オカーサンッテ、ナンダ?』 しょうかく「え? えーと、なにっていわれると、むずかしいですね」 ずいかく「とにかくつよくて、やさしくて、たよりになって」 かが「いっしょにいると、あったかいきもちになれるひとよ」 北方『フウン。 ……イイナァ』 あかぎ「だいじょうぶ! おかあさんは、ほっぽちゃんにも、ぜったいやさしくしてくれます!」 北方『ウン!』 かが「それじゃあ、みんなでちんじゅふにもどりましょう」 しょうかく「もうすぐ、くらくなっちゃいますもんね」 あかぎ「おなかがすきました! はやくかえって、かれーをつくってもらいましょう!!」 北方『カレー? ……ッテ、ナンダ? ウミノナマエ?』 あかぎ「ううん、おりょうりのなまえです。 たべたことないの?」 北方『ナイ。 ドンナノ?』 あかぎ「…………」 あかぎ「とにかくおいしいんです!!」 北方『ワカンナイ!!』 ずいかく「あじを、つたえるのはむりだよ」 しょうかく「たべてみないと、わかりませんよね」 北方『タベテミタイ!!』 かが「おかあさんのかれーは、はつたいけんにふさわしいわ」 ひりゅう「ほっぽちゃんも、いっしょにたべる?」 そうりゅう「こーわんさんもね!」 北方『ウン。 アッタラ、キイテミル』 ずいかく「ねーねー、こーわんさんって、どんなひと?」 北方『ドンナッテ?』 ずいかく「おしごととか、せいかくとか」 北方『オシゴト……ウーン』 北方『フダンハ、ダイタイ、イスニスワッテル』 あかぎ「へー。 すわって、なにするひと?」 北方『エット、サクセンヲ、タテタリトカ』 しょうかく「てーとくの、おとーさんみたい!」 北方『アトハ、ホカノフネニ、メイレイシタリ』 ひりゅう「めいれい? それじゃ、えらいひとなんだ!」 かが「えらいひとは、じぶんでたたかわないもんね」 北方『フダンハ、アンマリタタカワナイ。 タタカウノモ、キライッテイッテル』 北方『デモ、タタカウト、トッテモツヨイ。 ソレニ、ヤサシイ!』 ずいかく「つよくてやさしいのは、おかーさんみたいだね」 北方『ヒコウキノツカイカタモ、こーわんニ、オソワッタノ』 そうりゅう「ますます、おかーさんにそっくり」 ひりゅう「わたしたちも、おかーさんにおそわったんだよ」 北方『ミンナモ、ヒコウキツカエルノ?』 ずいかく「うん。 いつも、ひこうきでたたかうの」 北方『ジャア、ワタシトイッショダ!』 かが「どこかのうみで、あえるかもしれないわね」 あかぎ「そのときは、いっしょにあそびましょう!」 北方『ウン! トモダチモ、ツレテク!』 鳳翔「公園はここですね、まだいればいいんですけど」 『アノ、オ店ハアッチデハ?』 鳳翔「あ、ごめんなさい。 娘たちがここに……あと、ここを通った方が、お店には近いんですよ」 『ソウデシタカ』 鳳翔「それに、6人いますから。 皆で探せば、きっとすぐ見つかります」 『ア、アリガトウゴザイマス』 鳳翔「心配しないで。 いざとなれば、鎮守府に戻って飛行機を使いますからね」 『エ!? イエ、アノ。 ソコマデ、シテ頂カナクテモ』 鳳翔「気にしないで下さい、困った時はお互い様ですよ!」 『ハ、ハア……』 (角ハ帽子デ隠シテルカラ、バレテナイヨウダケド) (流石ニ、艦娘ノ本拠地マデ、入ルワケニハ……) 北方『……アッ!! こーわん!!』 あかぎ「えっ、どこですか?」 北方『アッチ!! アレ、アレ』 かが「あら……いっしょにいるのは」 ひりゅう「おかーさんだ!!」 「「「おかーさーん!!」」」 鳳翔「ああ、良かった……皆、無事でしたね」 港湾棲姫『ほっぽ、ココニイタノネ。 ゴメンネ、一人ニシテ』 北方『ダイジョウブ。 ミンナイタカラ、サビシクナカッタ!』 港湾棲姫『貴女タチガ、遊ンデクレテタノ? アリガトウ』 そうりゅう「いいの! わたしたちも、たのしかったよ」 しょうかく「ね、ほっぽちゃん。 おかーさんにまかせれば、みつかったでしょ?」 北方『ウン!! スゴイナ、オカーサンハ!!』 ずいかく「なんかちがうような……まーいっか」 鳳翔「良かったですね、見つかって」 港湾棲姫『ハイ! 本当ニアリガトウゴザイマシタ』 鳳翔「いえ、そんな。 結局何もせずに……」 港湾棲姫『トンデモナイ。 道ガワカラナクテ、途方ニクレテイマシタカラ』 鳳翔「助けになれたのなら、良いのですが」 鳳翔「それから、あの、お節介なようですが」 港湾棲姫『ナンデショウ?』 鳳翔「もし帰り道がわからなければ、うちの人に車を出すよう、お願いしましょうか?」 港湾棲姫『イエイエ、ソンナ。 旦那サマニマデ、ゴ迷惑ヲ、オカケスルワケニハ参リマセン」 鳳翔「ええ!? だ、旦那さま、ですか。 良いのでしょうか、私が呼んで……」 港湾棲姫『違イマシタカ? ……デモ、本当ニイイノデス。 海岸マデ出レバ、後ハワカリマスノデ』 鳳翔「そうですか。 それなら大丈夫ですね」 あかぎ「おかあさん、おかあさん」 鳳翔「あら、どうしたの? 赤城ちゃん」 あかぎ「ほっぽちゃんに、おかあさんのかれーを、たべてもらいたいんです」 鳳翔「カレーを? 確かに今日は、カレーを作りますけど」 北方『カレー!! タベタイ!!』 港湾棲姫『コラ、ほっぽ!!』 鳳翔「ああ、いえいえ。 こちらは全然構いませんよ?」 港湾棲姫『違ウノデス。 我々モ帰ッテ、同僚タチノ、夕飯ノ準備ヲシナイト』 鳳翔「そうでしたか……それは、急がないといけませんね」 港湾棲姫『ハイ。 申シ訳アリマセンガ、ココデ、オイトマサセテ頂キマス』 北方『エー!? カレー、カレー!!』 鳳翔「めっ。 お姉さんを、困らせちゃいけませんよ?」 北方『デモー』 鳳翔「それじゃあ、また今度、遊びに来て下さい。 ね?」 北方『ホント!? カレー、ツクッテクレル!?』 鳳翔「ええ。 金曜日なら、いつも作りますから」 北方『こーわん!! キンヨウビニ、カレー!!』 港湾棲姫『ア、アノ、私タチハデスネ』 鳳翔「遠慮なさらないで下さい。 地域の方々との交流も、軍の役割ですから」 港湾棲姫『ソウイウコトデハナク……』 鳳翔「あ、そうですよね。 お2人だけじゃ入りにくいですよね」 鳳翔「……そういえば! ちょうど良く、一般公開イベントの日程が決まったんです」 北方『イベントデ、カレー!!』 鳳翔「よろしければ、こちらへ。 他にも、色々な子がカレーを作ってますから」 港湾棲姫『アノ……ハイ……アリガトウ、ゴザイマス』 港湾棲姫『ソレデハ、オ世話ニナリマシタ』 北方『マタネー!!』 そうりゅう「またねー、ほっぽちゃん!!」 しょうかく「あそびにきてねー!!」 ひりゅう「おともだちもいっしょにねー、まってるからー!!」 北方『ウン!! バイバーイ!!』 ずいかく「ふー。 おともだちがふえて、よかったね」 かが「そうね。 なんとなく、すぐまたあえるきがするわ」 あかぎ「あえますよー。 こんどは、いっしょにごはんをたべましょう」 鳳翔「ふふ、そうね。 ……それじゃ、私たちもご飯にしましょう。 皆仲良く出来たか?」 そうりゅう「あのね、おとーさん、あのね!」 ひりゅう「おかいもののかえりにね! こうえんでね!」 しょうかく「あたらしいおともだちがね! できたんです!」 提督「友達? そうかそうか、良かったね」 あかぎ「おとうさん! おなかがすきました!」 かが「わたしもすきました」 提督「はは、わかったわかった。 じゃあ、夕飯を作ろう」 鳳翔「出来たら呼ぶから、お部屋で待ってなさいね」 ずいかく「はーい。 それじゃこれ、かってきたやつね」 提督「うん、ありがとうな」 提督「そうだ、その前に! さっき、ポラロイドを見つけたんだよ」 鳳翔「あ、カメラですね?」 提督「うん。 兵学校で使ってた年代物だけどね」 鳳翔「良かった! 全員で撮りましょう、こっちに並んで並んで!」 「「「はーい」」」 提督「タイマーは15秒で……よし。 皆、ベンチの周りにおいで」 あかぎ「おとうさん、かたぐるま!!」 ひりゅう「だっこ!!」 しょうかく「あー、わたしもわたしも!!」 提督「うおっと、よしよし。 今のが、最後の1枚だったみたいだ」 鳳翔「そうですか。 それでは、写真はこの1枚だけですね」 提督「……これは、君が持っとくといい。 撮りたがってたものね」 鳳翔「あ、ありがとうございます。 よろしいんですか?」 提督「うん。 これだけになっちゃって、申し訳ないけど」 鳳翔「いえ、そんなこと……大切にします。 絶対に」 鳳翔「それじゃ、あなた。 カレー、手伝って下さいますか?」 提督「いいとも。 わかりました」 陸奥「鳳翔さん? 私たちのお皿、ジャガイモしか入ってないんだけど」 鳳翔「ええ、入れましたからね。 にんじんとたまねぎが入ってたら当たりですよ」 山城「何なのよ、その当たっても嬉しくない当たりは」 長門「……ジャガイモが多すぎで飲み込みにくいな」 扶桑「た、炭水化物が……ちょっと、ご飯減らしてきます……」 妙高「鳳翔さん、ちょっと……このお肉、なんだか苦いんですけど」 鳳翔「ええ、レバーですからね。 ヘルシーで体にもいいですよ」 那智「カレーにレバーは……合わないぞ、確実に」 鳳翔「いくら食べても大丈夫なんです」 那智「レバーは酒のあてになるが……カレーでは……」 鳥海「あの、鳳翔さん……このカレー、チョコレートの味がするんですけど」 鳳翔「ええ、入れてますからね。 チョコレートは立派な調味料なんですよ」 摩耶「そりゃ知ってるよ、でも入れ過ぎだろこれ……チョコの味しかしねーぞ」 鳳翔「この暑さで溶けちゃったので、使うしかなかったんです」 鳥海「何故、わざわざカレーに使うのですか……」 鳳翔「まだまだありますから、おかわりして下さいね」 那智「いや、流石にこれは……」 摩耶「一皿、食べ切ったことを褒めて欲しいぜ」 ずいかく「……まやおねーちゃん、もういらないの?」 摩耶「えっ」 ひりゅう「なちおねーちゃん。 何かわかったか?」 明石「ええ。 確証はありませんが、おそらくは」 鳳翔「どんな原因でしたか?」 明石「正規空母の皆さんの、艤装を調べてたんですが。 原因は補給だと思います」 提督「補給?」 明石「まず、小さくなったのは空母の皆さんだけ。 要するに、補給にいつもボーキサイトを使う艦娘だけです」 鳳翔「それでは私や、航空戦艦の扶桑さんと山城さんは?」 明石「タイミングの違いですね。 工廠妖精さんによると小さくなったのは、 昨日の遠征で獲得したボーキサイトを使った艦娘だけだそうです」 提督「昨日か。 遠征の行先は、確か……」 鳳翔「第2艦隊、東京急行。 第3艦隊、東京急行弐。 第4艦隊……ボーキサイト輸送」 明石「確定ですね。 ちょっと変と言うか」 那珂「変って、普段どおりでしょー」 提督「何か違うと思うんだ。 採掘場所が変わったとか、機械が変わったとか」 那珂「えーと、ああ、そういえば! 採掘現場に、掘りたてのボーキが余分にあったよ。 それも持ってきたんだ」 提督「……? 他の鎮守府の艦娘か?」 那珂「違うと思うよ。 あんなとこに置いといたら、すぐ深海棲艦に輸送されちゃうもん」 明石「妙ですね。 緊急退避でもしたんでしょうか」 提督「勝手に持って来て大丈夫かな」 明石「というか、怪しまなかったんですか? 技術屋としては突っ込まざるを得ませんよ」 那珂「ラッキー!! って思った」 提督「しっかりしてくれよ。 資材の確認を、書類だけで済ませてしまった私も悪いからね」 提督「ただ今回は良かったものの……どんな影響が出るかわからないから、変わったことは直接報告を頼むよ」 那珂「うん、了解!」 提督「さて、明石。 ちび達は元に戻るのか?」 明石「やってみないとわかりませんが、戻ると思います」 明石「例のボーキには、普段我々が使うボーキとは少々違う成分が含まれてるようで」 明石「これが艤装妖精さんとトンデモ反応を起こして、艤装ごとちび化しちゃったんだと思います」 那珂「……なんか、すごい非論理的じゃない?」 提督「艦娘自体がもう、あれだからな」 明石「空母の艤装から、艦載機を1度すべて取り外して、別のボーキで整備し直せば……」 明石「実はもうやっておきました。 次の装着時に様子を見ましょう」 提督「そうか、ありがとう。 お疲れ様」 明石「那珂さんの持ち帰ったボーキ、頂いても良いですか? もう少し調べたいので」 提督「いいとも。 君も一応気を付けてね」 明石「とりあえず、今の所はこんな感じですか」 那珂「良かったね提督。 元に戻るみたいでさ」 提督「そうだな。 機動部隊が使えないのは痛かったからな……」 那珂「でもホントは、このままお父さんになりたかったんじゃないのー?」 提督「はは、確かに魅力的だけどな」 提督「……鳳翔は流石に板についた感じだったが、私は親としてまだまだだよ」 明石(あの親バカぶりでまだまだ……? これ以上何を目指すんだろ) 那珂「提督とあの子たち、いい家族になれそうだったのにねー」 提督「あんないい子たちが私の娘になってくれたら、そりゃあ嬉しいけれどね」 那珂「それじゃこれからだね提督、頑張ってね!! お休み!!」 明石「お休みなさい提督」 提督「? ……あ、ああ。 頑張るよ。 お休み」 明石「あのー、那珂さん。 頑張ってっていうのは?」 那珂「うっふっふー。 ちょっと今、よろしいですか」 提督「おう、どうした?」 鳳翔「その、あの子たちが……お父さんと一緒に寝たいと」 提督「……うーむ」 鳳翔「お願いします! 寝付くまででいいので」 提督「あ、ああ。 ホットミルクを作ってきたから、寝る前に……あら?」 あかぎ「あっ」 そうりゅう「えっ」 かが「」 鳳翔「……あらあら、ミルクは3つだけで良かったみたいね?」 「「「わ、わーい」」」 「「「ごめんなさーい!!!!」」」 鳳翔「未遂ですか……ならまあ、許してあげます。 もとあったところに返してらっしゃい」 あかぎ「はーい……」 そうりゅう「わたしもいってきます」 かが「ずいかく。 わたしのぶん、のんじゃだめよ?」 ずいかく「うーん。 おそかったらのんじゃうかもねー」 かが「!! はやくいくわよ、ふたりとも!!」 「「ま、まってー!」」 ひりゅう「おお、はやい。 かがちゃん、わたしたちのなかじゃいちばんおそいのに」 しょうかく「!! おいしい!! ちょっと、ちょこのあじがします!!」 鳳翔「ふふ、カレーで余ったのを入れてみたの」 ずいかく「ほんとだ、おいしー……じょーだんだったけど、これは、かがさんのぶんも」 かが「わたしのぶんがなんですって?」ハーハー ずいかく「ほんとうにはやいね!?」 あかぎ「わたしの!! わたしのはどれですか!!」 そうりゅう「おかーさん、わたしもちょーだい!!」 鳳翔「はい、ちゃんとあるわよ。 お父さんのお手伝いをしないと」 ひりゅう「えー、もうちょっといてほしいな」 そうりゅう「そうだよ。 おとーさんと、みんなでねたほうがたのしーよ」 かが「だめよ、おしごとのじゃましちゃ」 鳳翔「まあ、寂しいの? みんな」 かが「! さ、さびしくありません」 ずいかく「わたしはさびしー!」 かが「えっ」 しょうかく「わたしも、おとーさんといっしょがいいです!」 ずいかく「かがさん、いいのー?」 しょうかく「じーっ」 ずいかく「じーっ」 かが「…………」 鳳翔「あらあら」 かが「……さ……さびしい……です」グスッ 鳳翔「よしよし、泣かないの。 そんなにひっついて、寝にくくないか」 あかぎ「だいじょうぶですー」 ひりゅう「? なんかかわったにおいがするー」 提督「へ、変か?」 しょうかく「でも、ぜんぜんいやじゃないです!」 ずいかく「ほんとー。 そばにいるとなんかおちつくね」 鳳翔「それはね、戦う男の人の匂いです。 みんなを守ってくれるから、近くにいると安心するの」 そうりゅう「たたかう? おとうさんはどこでたたかうの?」 鳳翔「私たちが戦うとき、みんなが無事に帰って来れるように、作戦を考えることです。 大砲を撃ったり、飛行機を飛ばすことだけが、戦いじゃないわ」 鳳翔「お父さんはずっと、全員の命を背負って戦っているの。 大切なものを守るために」 かが「……わたしたちも?」 提督「勿論だよ、加賀」 鳳翔「さあ、もう目をつぶって。 明日は早く起きましょうね」 提督「おやすみ、みんな」 「「「おやすみなさい……」」」 提督「6人とも、眠ったようだね」 鳳翔「そうですね。 おつかいで、疲れてたみたいです」 提督「カレーや、歌でもはしゃいでたもんな」 鳳翔「お仕事の途中に、ありがとうございます。 あなた」 提督「いや、嬉しかったよ。 こちらこそありがとう」 鳳翔「執務室に戻りますか?」 提督「今日の分はもう大丈夫だ。 これからはゆっくりできるはずだ」 鳳翔「そうですね。 誰1人欠けることなく、ここまで来れて良かった……」 提督「ええと、それで、だな」 鳳翔「はい?」 提督「これから、君も人間として生きていくだろう?」 鳳翔「はい、おそらくそうなるかと」 提督「今まで私を助けてくれて、ありがとう。 これからもずっと、君と一緒にいたい」 鳳翔「…………」 提督「私の、本当の、妻になってくれ。 さようなら」 ほうしょう「あなた、ばいばーい!!」 提督「待ってくれ、誤解なんだ!! もう一度私と……話を聞いてくれ、鳳翔ーーー!!!!」 ………… ……た、あなた!! 提督「うーん……鳳翔、鳳翔……」 鳳翔「ここに居りますよ。 大丈夫ですか、しっかりしてください!」 提督「だ、大丈夫……だ」 鳳翔「どうなさったんですか、何か悪い夢でも?」 提督「そうなんだ、悪い夢を……ほんっと、夢でよかった……」 鳳翔「まだ早いですから、ゆっくり休んでくださいね。 ひどい寝覚めだ、まったく」 ひりゅう「おはよー、おとーさん」 あかぎ「なんだか、かおいろがわるいですよ?」 提督「おはよう。 ちょっと、怖い夢を見てね」 そうりゅう「はやくねなきゃだめだよー、わたしたちみたいに」 ずいかく「おとーさんも、おかーさんにほっとみるく、つくってもらえば?」 提督「はは、そうだね。 頼んでみようかな」 しょうかく「あれ、おかーさんは?」 提督「朝ごはんを作ってくれてるよ」 かが「じゃあいきましょう、はやくはやく」 提督「よし、みんなで行こう。 本編は以上となります。 読んで下さってありがとうございました! 以降は作中設定を使った小話を少しずつ書いていきます。 よろしければ、もう少しお付き合いくださるとうれしいです。 では、一旦失礼致します。 おまけですが、時系列があっちこっちしております。 おまけ1、2、9は本編中のお話、それ以外は本編後のお話です。 読みにくくてすみません。 特製ボーキおはぎとボーキようかんね」 赤城「あっ、そっちの方が大きいです!! 取り替えて下さい!!」 飛龍「やっぱり張ってるじゃん!! 早く食べないと敵が来ちゃうよ!!」 赤城「むー、後で残りを下さいね!!」 飛龍「まったくもう……ほら早く」 赤龍「「あーん……ぱくっ」」 長門「天使だ!!」 扶桑「ファッ!?」 おまけ2 ~那珂ちゃんは何を持ってきた?~ ヲ級『ヲ~』 空母棲姫『アア、戻ッタカヲ級。 早カッタネ……ドウシタ、ヤレラタノカ!?』 ヲ級『ヲッヲ~、ヲヲヲー』 空母棲姫『ナニッ、新型ノ正規空母!? ドンナノダ!!』 ヲ級『ヲヲー、ヲッヲー』 空母棲姫『1隻ハ私ニ似テルヤツ? アカギタイプト、カガタイプカ」 ヲ級『ヲヲヲヲヲ~』 空母棲姫『ソレヲ、モット小サクシタ空母ダト?』 ヲ級『ヲ~ヲヲヲ~、ヲッッヲッッ!』 空母棲姫『小サイクセニ、イツモヨリ強イノカ。 艦娘ドモメ、恐ロシイ新兵器ヲ出シテキタモノダナ』 ヲ級『ヲヲッヲッヲヲヲ、ヲヲヲッ、ヲヲ』 空母棲姫『奇襲サレテ、ほっぽニ渡スボーキサイトヲ、採掘現場ニ置イテキタノカ』 ヲ級『ヲヲヲ~』 空母棲姫『ウン、ほっぽハアノボーキシカ食ベナイカラナ……』 空母棲姫『シカシ、アソコハ艦娘ドモノ遠征ルートダ。 モウ奪ワレテシマッタダロウ』 ヲ級『ヲ~……』 空母棲姫『マア、ショウガナイ。 マタ堀リニイケバイイサ』 駆逐棲姫『……相変ワラズ、ヨク意思疎通デキルヨネ』 飛行場姫『マア、同ジ空母ダカラ』 おまけ3 ~体は子供、指導は激辛~ 提督「月が綺麗ですね」 陸奥「えッ!?」 提督「というセリフが私は大好きなんだけど」 山城「…………」 提督「今、演習中の鳳翔を見てるとな」 山城「え? ちび鳳翔ちゃん、演習に出しちゃったの?」 陸奥「小さい子には戦わせられないんじゃなかった?」 提督「鳳翔が、絶対行くって聞かないんだよ。 赤城と加賀にお目付けを頼んであるから」 ほうしょう「こら、あかぎちゃん! えんしゅうちゅうに、そうびかんそうはいけませんっていったでしょ!!」 赤城「ごめんなさいお母さん!!」 ほうしょう「あいてのいちはわかってるんですから、はやくはっかんさせなさい!!」 赤城「はい!! 第二次攻撃隊、全機発艦!!」 ほうしょう「かがちゃん! あなたはかじがききにくいのだから、かんきょうにうまくあわせて、こうげきをよけるのです!!」 加賀「ど、どうすれば良いのですか?」 ほうしょう「あっちに、かいりゅうがながれてるでしょ。 提督と同じリアクションです」 蒼龍「五月雨ちゃん! 何この洗濯機、中がデロデロなんだけど!」 五月雨「提督が、洗濯機の掃除は蒼龍さん1人でって」 蒼龍「ええー!? 不公平!!」 五月雨「覚えてないと思いますけど、蒼龍さんのせいですからね」 蒼龍「どういうことなの……」 蒼龍「んもー! 誰なのよ、粉洗剤と片栗粉間違えたおバカさんは!!」 五月雨「さあ誰でしょうね」 蒼龍「これはもうだめだよ、奥のほうまで入り込んでて洗えないよ」 五月雨「簡単にダメって言わないでくださいよ、鎮守府の備品なんですから」 蒼龍「大本営に言って、代わりを買ってもらおう」 五月雨「どう報告するんですか、寝ぼけて間違えたじゃすみませんよ?」 蒼龍「何者かが、巨大なわらびもちを作ろうとしましたとでも言えばごめんなさい冗談です」 五月雨「まったく……でも、これじゃ干す時間がなくなっちゃいますね」 蒼龍「それじゃ今日は保留で、明日の当番の子と一緒に考えれば……」 五月雨「甘いこと言うんじゃありません!! 洗濯機がだめなら立派な手があります、はい洗濯板!!」 蒼龍「ひえぇ、お母さんそっくり……流石、初期艦は鎮守府の母だね」 おまけ5 ~食べたお腹はどこに消えた~ 加賀「……どこにいったのかしら」 瑞鶴「加賀さん? どうしたの、冷蔵庫覗き込んで」 加賀「ここに、買ってきたプリンを入れておいたのだけど」 瑞鶴「えっ、プリン!? いいなー、私にも下さいよ」 加賀「そのつもりで、提督とお母さんと私たちの分、8個取っておいたはずなのに」 瑞鶴「はずなのに?」 加賀「今日、みんなで食べようと思って見たら、7個しかないのよ」 瑞鶴「誰か食べちゃったんですか?」 加賀「空母以外の子にはもう配ったから、これには手を出さないように言っておいたのだけど」 瑞鶴「あー、そういえば提督さんが何か知ってるかも」 加賀「どうして?」 瑞鶴「私にお小遣いくれて、プリン1個買って冷蔵庫に入れておくように言われたんですよ。 たまたま移動販売が来てて、ラッキーだったわ」 加賀「でも、2つなの? 翔鶴や他の子の分は?」 瑞鶴「何故か2つだけ、買って帰りたくなったんですよ。 ほんと、自分でもわからないんだけど」 加賀「…………」 瑞鶴「…………」 加賀「一緒に、食べましょうか」 瑞鶴「うん」 おまけ6 ~工作艦は電気ウナギの夢を見るか?~ 明石「おっかしいなぁー」 翔鶴「明石さん、どうしましたか?」 明石「私の飼ってたペットが、どこかに行っちゃったんですよ」 翔鶴「まあ、どんな子ですか?」 明石「電気ウナギです」 翔鶴「えっ……」 明石「あ、その顔!! 今『趣味悪!!』っと思いましたね!?」 翔鶴「い、いえ、そんなことは」 明石「ペットというより、仕事仲間なんです」 翔鶴「仕事仲間?」 明石「少し前に、近くの川で見つけたんですけど」 翔鶴「拾ったんですか? 誰かが放したんですね」 明石「可哀そうなので連れてきたんですが、ちょっとした電気が必要な時に発電したりしてくれてたんです」 翔鶴「ああ、なるほど。 確かに技術屋さんの相棒っぽいですね」 明石「それが、ふと気づいたら居なくなってて……どこ行ったのかなあ」 吹雪「あ、明石さんに翔鶴さん。 おはようございます」 翔鶴「おはよう吹雪ちゃん」 明石「どうしたの、お鍋なんか持って」 吹雪「司令官に頼まれて、鎮守府の池に放しに行くんですよ。 弾薬は大切にな」 川内「」 提督「既に戦術的勝利は得ている。 ここまでだな」 川内「よしっ、提督!! 輸送ワ級を打ち漏らしたよ、夜戦だ夜戦!!」 提督「残念だがそれは無理だ、川内。 中破艦の索敵をカバーして帰投するように」 川内「今度こそっ!! 対深海棲艦かつ中破なし!! 夜戦だワッショイ!!」 提督「ふむ……神通、那珂」 神通「まだ戦艦タ級が2隻健在です。 こちらには空母の皆さんがいますし、夜戦は慎重になるべきです」 那珂「旗艦のワ級flagshipは沈めたし、戦術的勝利の撤退でいいんじゃないかなー?」 提督「同感だな。 残念だが川内……『全員の合意がなければ無効』だ」 川内「…………」 川内「よくも私をォ!! だましたなァ!! よくもだましたアアアア!!」 神通「姉さん、落ち着いて!!」 那珂「しょうがないよ、毎回夜戦とか出来るわけないじゃん!!」 川内「ぐぬぬ……」 提督「よし、3隻撃沈で残りも大破と中破艦のみ」 提督「昼のうちに雷撃で仕留められる! 頼むぞみんな!」 川内「あらほらさっさー」パシュッ 提督「何だその気のない返事は!?」 川内「アーシマッター、ツイテガスベッテハズシチャッター」 提督「つい!? ついって言ったか今!?」 川内「シカモソノスキニ、キョリヲハナサレチャッタヨー」 提督「」 川内「コレハモウヤセンシカナイナー、ウン。 ショウガナイショウガナイ」 提督「……まったく。 他の子も全員外すとはね」 叢雲「あー、面目ないわね司令官。 ちょっと調子悪いみたい」 提督「そうか。 見返りは何だった?」 叢雲「伊良湖もn……な、何もないわよ!! 川内が気の毒だと思っただけよ!!」 提督「やれやれ。 ただいま」 飛龍「何かお祝いしようか?」 瑞鶴「うーん。 ソレジャ、オ店の近クマデ一緒ニ行クカラ、ソコカラハ1人デオ買イ物シテキテ』 北方棲姫『ワカッタ!!』 飛行場姫『面白ソウネ、私モ途中マデ行クワ』 駆逐棲姫『夜食用ニ、マーボー春雨買ッテキテネ~』 飛行場姫『……戻ッテコナイワネ』 港湾棲姫『ヤッパリハグレタジャナイノ!! ダカラ私ハ!! 1人デオツカイナド!! 早イト言ッタノヨ!!』 飛行場姫『私ニ言ッテモショウガナイデショ。 ……マア私モ、何モ備エテナカッタワケジャナイワ』 港湾棲姫『……? 何ソレ』 飛行場姫『ケータイ電話。 GPSデ、ほっぽニ持タセタ子機ノ位置ガワカルワ』 港湾棲姫『ソンナノ持ッテタノ?』 飛行場姫『太平洋ニ、ゴミベルトガアルデショ? レ級ガパーツヲ集メテ、暇ツブシニ作ッテクレタノヨ』 港湾棲姫『フゥン、チョット貸シテ……ほっぽハ何処ニイルノ?』 『…………』 『対象のデバイスは、電波の届かない位置に存在するか、電源が入っていないため……』 港湾棲姫『役ニ立タヌ!! イマイマシイ!! ガラクタメ!!』ギャクパカー 飛行場姫『ギャアアア!!!! 私ノケータイ!!!!』 港湾棲姫『流石ニ飛行機ハ使エナイワネ……モウイイ、自分デ行クワ』 飛行場姫『私ノケータイイイイイーーーーーー!!!!』 おまけ10 ~家族~ 摩耶「早く早く、こっちだ」 妙高「明石さんの資材貯蔵庫、今なら誰もいませんね」 摩耶「おう、合鍵もちゃんとある……よし開いたぞ」 妙高「あのボーキサイト、何処にあるかわかるでしょうか?」 摩耶「運び込むのを私が手伝ったからな。 別のと混ざってなければ、すぐ運び出せるはずだぜ」 提督「ほう、運び出してどうするんだ?」 摩耶「決まってるだろ? 正規空母にもう一度食べてもらうのさ」 提督「ふむ、何のために?」 妙高「約束を守るためですよ! 甘味処に連れていく前に、元に戻っちゃったから……って、あら?」 提督「なるほど。 よーくわかった」 妙高「」 摩耶「」 那智「すまんな2人とも。 また突然ちびになったら色々大変だろう」 鳳翔「わかりました……」 提督「……それに」 鳳翔「はい?」 提督「その、子供は、戦争が終わった後に……な」 鳳翔「…………」 提督「どうかな?」 鳳翔「は、はい!」 提督「そうだ。 子供といえば、あの写真は?」 鳳翔「明石さんに頼んで、ラミネートにしてもらいました。 ほら」 提督「そうか、少しは変色も抑えられるだろうけど……」 鳳翔「そうですね。 紫外線は防げないので、いずれは色あせると思いますが」 鳳翔「でも、それでいいんです」 提督「どういうことだ?」 鳳翔「あなた。 私の夢、覚えていますか?」 提督「ああ。 いつか小さなお店を持つこと、だろう?」 鳳翔「あなたと一緒に、ですよ? ……それと、もうひとつ」 鳳翔「ここに写っている家族は、わずかな間だけの、夢のような時間でした」 鳳翔「でも、強く感じたのです。 家族の大切さ、温かさを」 鳳翔「これは、いつかは色あせてしまうけれど。 でも家族の絆は、いつまでも失われません」 鳳翔「戦おうと思いました。 子供たちが、お父さんやお母さんと、笑って過ごせる世界のために」 鳳翔「そして、いつか平和な世界で。 私も家族と共に、幸せに暮らしたいと、そう思います」 鳳翔「あの子たちと……あなたと一緒に、です」 提督「……うん。 そのために頑張るよ、鳳翔」 鳳翔「はい、私もお傍で頑張ります」 鳳翔「これからずっと一緒ですからね、あなた!」 完 ここまで読んで下さって、本当にありがとうございました! 短編のつもりが書きたいことがどんどん湧いてきて、ここまで長くなってしまいました。 何度も更新が空いたりして、その度に待っていてくれる方がいらっしゃいました。 申し訳ないながら、とてもうれしかったです。 これ以降はまた、書き途中の鳳翔さんSSに戻る予定です。 短編が浮かんだらまた建てるかもしれませんので、見かけたらよろしくお願いいたします。 それでは失礼いたします。 ありがとうございました。 vip2ch.

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【艦これ】提督「深海棲艦に懐かれてしまった」

正妻空母 ss

vip2ch. 37 ID:qqgfbNR60 鳳翔「赤城ちゃん」 赤城「……は、はい」 鳳翔「艦娘とはどのような存在だったか、1話のナレーションを思い出して言ってみなさい」 赤城「それは……在りし日の艦艇の魂を持ち、生まれながらにして深海棲艦と互角に」 鳳翔「はい、そこですよ、そこ」 赤城「えっ」 鳳翔「最期の記憶をわざわざ回想するシーンまで入れておきながら」 鳳翔「同じ失敗を繰り返すとは、過去の慢心から全く学んでいない」 鳳翔「慢心してはダメ()とか言うなら実践しなさい。 77 ID:qqgfbNR60 鳳翔「そもそも空母4隻の機動部隊に、随伴の駆逐艦が2隻という時点でお話にならないのですが」 鳳翔「まあそこは何者かの見えざる力ということで置いておきましょう……赤城ちゃん」 赤城「はい……」 鳳翔「作戦前に長門さんと話していた編成案、どのような意図があってのことですか」 赤城「……それは」 赤城「私が今まで感じていた、運命のくびきのような……かつての悲劇を、再現させようとするような……その日の悪夢とも重なって」 赤城「長門さんがもしその運命に流されて編成を決定していたら、またミッドウェーの悪夢が再現されてしまうかもしれない」 赤城「そんなことには、絶対にさせない。 67 ID:qqgfbNR60 鳳翔「……ふむ。 22 ID:qqgfbNR60 鳳翔「え、なんですか?そもそも4隻しかいない護衛の駆逐艦をさらに減らしてどうすんですか」 鳳翔「舞風ちゃんを抜けばどうにかなるとでも思ってたんですか?」 鳳翔「そもそも舞風ちゃんの気持ちはどうなるんですか?少し前のことですが」 舞風『鳳翔さん!見て見て、今度のMI作戦の編成案!私、機動部隊の護衛になったんだよ』 鳳翔『まあ……おめでとうございます。 大変な役目ですね』 舞風『うん!私、今度こそ赤城さんを最後まで守り抜くんだ。 そして、絶対一緒に帰ってくる!』 鳳翔『ふふ、その意気ですよ。 頑張って下さいね』 鳳翔「今日も朝、私が舞風ちゃんにご飯を持って行ったんです。 45 ID:qqgfbNR60 赤城「わ、私、そんな……つもりは……」グスッ 鳳翔「吹雪ちゃんや駆逐艦の子たちの憧れのお姉さんのつもりなのかもしれませんが」 鳳翔「当人は肝心の、後輩の心……前世からの、時を超えた想いを理解していない」 鳳翔「独りよがりが、過ぎますよ」 赤城「」チーン 加賀「あ、あの、お母さ……鳳翔さん。 あまり強く言い過ぎるのは……」 鳳翔「他人事ではありませんよ、加賀ちゃん。 43 ID:qqgfbNR60 鳳翔「さて……飛行場姫に未だ発見されていなかった以上、奇襲の効果は認められますし、 大和さん率いる主力への被害軽減のため、先制攻撃で敵の気勢を削ぐのは妥当な判断だと思います」 鳳翔「しかし、合流のために数艦を残す……という進言は頷けません」 鳳翔「あの荒天ですから、合流の遅れは予測できたはず。 また大和さん側も承知していたはずです」 鳳翔「いずれの艦隊も目的地は同じなのですから、合流に拘らず、随伴を増やして索敵や対空戦に備えるべきでしたね」 加賀「はい……精進します」 鳳翔「しかし、あなたは自分の考えを述べただけ。 28 ID:qqgfbNR60 鳳翔「それから二航戦ズ」 飛龍「は、はい」 蒼龍「(纏められた!?)はい!」 鳳翔「二人の個人的な失態は特に見当たりません。 91 ID:qqgfbNR60 鳳翔「索敵を怠り過ぎです。 姫級を目の前にして気が逸るのはわかりますが、棲地には敵機動部隊が集結している情報があったはず」 鳳翔「敵を引きつけて後方から挟撃する、なんて幼年学校の子供でも思いつく戦法でしょう」 加賀「しかし、あの時は利根の索敵が不十分だったのです。 どうしても索敵の穴は」 鳳翔「人に責任を押し付けるような子に育てた覚えはありませんよ」ニッコリ 加賀「」 鳳翔「利根ちゃんの射出機不調は、前世からの枷のようなものです。 大目に見てあげなさい。 31 ID:qqgfbNR60 鳳翔「飛行場姫への攻撃も。 26 ID:qqgfbNR60 鳳翔「極めつけにあれですよ、あれ。 全国の提督が総ツッコミを入れたであろう、あれ」 夕立『敵襲~~~!!!!』 鳳翔「え?なんですか?全員前向いてたから見えなかった?目視とかいつの時代ですか」 鳳翔「艤装についてる電探は?飾り?電池切れ?」 鳳翔「近づかせすぎって距離じゃないですよ。 53 ID:qqgfbNR60 鳳翔「対潜警戒で思い出しましたが……合流地点の岩場は誰が見つけたのですか?」 飛龍「あ、私たちです。 18 ID:qqgfbNR60 鳳翔「え、こんな地形になってるとこで合流する指示出したの?長門さんが?」 飛龍「は、はい。 トラックまで作戦書を届けるよう言われたのが私たちなので」 鳳翔「合流地点は付近の海域とかではなく、岩場で間違いないの?緊急退避したとかでなく?」 蒼龍「(お母さん口調が……)その方がわかりやすいだろうって。 30 ID:qqgfbNR60 鳳翔「今更言うのもなんだけどねぇ、そもそもこの状況があり得ないのよ」 鳳翔「之字運動どころか戦場で機関停止して、肩が触れ合うほどお互い接近するなんて」 鳳翔「潜水艦に狙ってくれって言ってるようなもんじゃないの!!」 金剛「そういえばブッキーの初出撃の時もそうだったネ」 吹雪「確かに……でも川内さんも神通さんも、特に気にしてませんでしたよ」 夕立「そもそも『深海棲艦』なんだから敵は全部潜れるっぽい。 潜水艦って分類を作るほうがおかしいっぽい」 金剛「神に喧嘩売るような発言はNGデース!」 伊19「狙ってくれって……呼ばれた気がするのモガモガ」 伊58「呼ばれてないでち……これからまたオリョールでち……逃がさないでち……」 伊168「私たちも出番なしで終わるわね、こりゃ。 セリフどころか1カットすら」 伊8「きっとほら、あれよ。 70 ID:qqgfbNR60 瑞鶴(ど、どうしよう翔鶴姉) 翔鶴(潜水艦をよくわかってない長門さんに哨戒任務を頼まれて断り切れずに、二人で代わる代わる出撃して) 瑞鶴(なぜか単艦で来てたはぐれ潜水艦にワンパン大破させられてただなんて言ったら!) 翔鶴(お、落ち着いて瑞鶴。 53 ID:qqgfbNR60 翔鶴「実はですねお母さん、『長門さんから』任務を受けて、瑞鶴や随伴艦の子たちと哨戒任務に出たんです!」 瑞鶴「そ、そうなの!『長門さんが』大規模作戦の前こそ、普段の任務を疎かにできないって言ったから!」 翔鶴「それで、修復材を持って来る遠征艦隊の帰還ルートを哨戒してたら、普段は見ない敵艦隊と出会ってしまって」 翔鶴「獲得した物資を守りながらでは行動に支障が出てしまうので、『長門さんの』許可を得て物資を投棄しました」 翔鶴「なんとか艦隊は帰還できたものの、私と瑞鶴は殿で敵の攻撃を受けて大破。 修復材が足りず、決戦には間に合わなかったのです……」グスッ 瑞鶴「(すっごい……よくまああんなポンポンと嘘を。 63 ID:qqgfbNR60 鳳翔「ふう……空母の子たちにはこのぐらいですか。 吹雪ちゃんたち、つき合わせてすみませんね」 鳳翔「この通りまだまだ未熟なところもありますから、気がついたことは言ってあげてくださいね?」 吹雪「い、いえそんな!いつも迷惑かけてばっかりで!」 金剛「正規空母の力はいつも頼りにしてますネ。 43 ID:qqgfbNR60 大和「……ハッ!?ね、寝てません!寝てませんってば!」 金剛「どっかで見たようなごまかし方しなくても、もうafter carnivalネー」 鳳翔「おはようございます、大和さん。 ずいぶんお疲れのようですね?」 大和「あはは、そうなんですよー。 34 ID:qqgfbNR60 鳳翔「正確な時間合わせが必要な作戦前に何悠長なことやってるんですか!」 鳳翔「荒天なんだから予定通りに行かないことぐらい貴方にもわかるでしょう!軍隊は5分前精神、後発航期は銃殺刑ですよ!」 大和「ち、違うんです!私ずっと泊地にいたから、トラックの妖精さんたちとすごく仲良くなっちゃって!」 大和「私の初出撃もみんな喜んでくれて、抜錨を演出してくれたんです!」 大和「ほら、私って進水式もすごく地味で静かだったじゃないですか。 だからつい舞い上がっちゃって!」 吹雪「あのサーチライトは妖精さんの操作だったんですね……」 金剛「艦首が浮かんでくるカットは、間違いなくムサシのnewsの影響ネ。 羨ましいネ」 夕立「むぅ~。 99 ID:qqgfbNR60 鳳翔「事情は大体理解しました。 浮かれるのもまあ理解できます」 鳳翔「しかしそれで作戦に遅れるのは看過できません。 66 ID:qqgfbNR60 どうもありがとうございました。 胸が痛んでしまいます……」 蒼龍「お母さんは優しいからねー」 瑞鶴「そうそう。 怒るところなんて見たことないし」 加賀「そうかしら?小さい頃の赤城さんはよく怒られているのを見たわ」 瑞鶴「へー。 一般人に比べたら赤城さんの胃は強いほうだし。 瓦礫の撤去作業で」 翔鶴「艤装の修復が間に合わなかったってのは本当のことよ」 吹雪「あれ?でも修復材はさっき赤城さんが使ってたし、余分あったんじゃ」 瑞鶴「それ以上の突っ込みはダメよ。 その前に撃滅するの」 瑞鶴「いやいや前提崩れちゃってるじゃん。 空襲受けちゃってるじゃん」 翔鶴「主力はみんなトラックに行ってたからねぇ」 瑞鶴「そもそも鎮守府に残ってたのは誰なのよ。 執務が滞っていてな」 鳳翔「実質、提督業代理ですものね。 今回の作戦指示のことだろう」タメイキ 鳳翔「あら、自覚あったんですね」ウフフ 長門「特に正規空母の面々には無茶をさせたからな。 鳳翔さんも芝居とはいえ心配しただろう?」 鳳翔「あら、いいんですか?秘書艦がそんな発言して」 長門「立場上、愚痴を言う相手がいないんだ。 金剛たちも同じだしな」 長門「しかしあいつの仕事は何なんだ……提督の指示に頷いたりウフフと笑うだけ」 長門「特に大淀のサポートをするでもなし、何なのだあの立ち位置は。 航空は専門外だがそれくらいは心得ている」 鳳翔「最終話前にとんだ属性がついてしまいましたね」 長門「しかしまだ1話残っている。 先ほど私が言った展開になってしまったら……そいつぁコトだ。 幸せな画が浮かんでこないフレーズだな」 鳳翔「吹雪ちゃんとは何の関係もありませんしね」 長門「もしも史実のミッドウェー通りになってしまったら……」 鳳翔「そんなことは私が許しません」クワッ 長門「た、例え話だよ。 もしそうなったら、脚本には色々な意見が飛ぶだろうな。 少なくとも私の娘たちは、長門さんの心情をわかってくれているはずです」 鳳翔「普段は肩を並べて戦っているのですから当然ですが」 鳳翔「放映が終わったら、また凛々しい姿を見せてくださいね」 長門「うむ……無論だ。 ありがとう」 長門「陸奥と肩を並べて、再び世界のビッグセブンの名を轟かせて見せるさ」 鳳翔「ふふ、いつもの長門さんに戻りましたね。 あまりにおいしいので他の人にお勧めしてるんですぅ」 飛龍「そうですよぉ。 赤城さんの分もしっかりといただきました。 赤城「間宮さん!!お料理!!私のお料理はっ!?」 間宮「ご、ごめんなさい……夕飯の分以外は、加賀さんが全部……」 加賀「やりました」ダブルピース 赤城「」 赤城「なんであんな…あんなに…。 ちゃんと他の子の夕飯分は残しましたよ」アセアセ 鳳翔「そのことじゃありません……!吹雪ちゃんのことです。 貴方、10話の最後でやったことを覚えてるわね?」肩ガシッ 加賀「赤城さんの護衛としての実力を試したことですか?」 加賀「しかしあれは随伴艦として当然の」 鳳翔「正規空母2隻分の戦力が!!駆逐艦たった1隻に!!殺到する状況などあってたまりますかっ!!!」クビガクガク 加賀「」 鳳翔「母の目はごまかせませんよ……!あの時は明らかに吹雪さんに嫉妬していたわね」 加賀「……お……お母さん……後生ですから……」 鳳翔「いいえ許しません。 今日は本当に夕ご飯抜きです。 ここで3日分は食べたでしょ」メッ! 65 ID:qqgfbNR60 鳳翔「……今までは、少し複雑だったのです」 鳳翔「いくさぶねとして生まれて、戦場で命を燃やすことは」 鳳翔「その本懐を遂げて逝く、船としての一つの幸せの形なのではないかと」 鳳翔「……母より先に逝くなど、娘としては失格ですが。 81 ID:qqgfbNR60 鳳翔「戦って散ることが本望だと思っている子たちも、いるかもしれませんが」 鳳翔「出来れば思い出してほしい。 15 ID:qqgfbNR60 鳳翔「それもこれも、生きていてこそです」 鳳翔「日本は、強くて、美しい国です」 鳳翔「生きていれば、きっと希望はあります。 91 ID:qqgfbNR60 鳳翔「……ふふ、ありがとうございます」 鳳翔「……そうですね。 今度はきっと、大丈夫です」 鳳翔「……これからも、ずっと」 鳳翔「不束者ですが、よろしくお願い致しますね」 完 知ってました?DMM GAMESに無料登録するだけで500円分のポイントがもらえます やり方 1. 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