リーマン ショック わかり やすく。 リーマンショックとは?原因をわかりやすく解説

サブプライムローンとは ~リーマンショックの原因をわかりやすく解説

リーマン ショック わかり やすく

リーマンショックが起きた背景 リーマンショックが起きた背景には、アメリカ経済に 大きく二つのことが起きていました。 一つ目が、ドットコムバブルの崩壊です。 アメリカ経済はITによって空前の好景気だったわけですが、2000年に入りバブルが崩壊しました。 二つ目が、アメリカの連邦準備銀行の2002年から2005年にかけての政策金利の引き下げです。 ドットコムバブルが崩壊し、米国のFRB(連邦準備銀行)は、なんとか経済を立て直そうと金利を引き下げました。 金利が下がれば、人々はお金を借りやすくなりますし、銀行はお金を貸しやすくなります。 この辺りの金利の仕組みについて詳しくは下記の記事で解説しています。 ドットコムバブルの崩壊• 米国の政策金利の低下 上記の二つが重なり、金融機関は大きな収益を得やすい「住宅」に絞り、積極的にお金を貸しだそうとしました。 そして、アメリカは住宅の建設ラッシュを迎え住宅価格が上昇し、住宅バブルの様相となります。 住宅バブルにより不動産価格が上昇 上記の背景があり、2004〜2006年にかけて、アメリカは住宅価格が右肩上がりとなります。 住宅価格の上昇に目をつけた金融機関、特に住宅ローン会社は、 新たな融資先として低所得者をターゲットにします。 返済能力が非常に低い人々に サブプライムローンという形で、非常に金利の高い住宅ローンを販売し始めます。 プライムローンが、優良顧客を対象としているのに対して、サブプライムは、その下位の顧客を対象としていました。 プライムローン 優良顧客向けの住宅ローン 金利は安く設定されている• サブプライムローン 低所得者や信用スコアが低い人向けの住宅ローン 金利は高く設定されている このローンの特徴は、最初の数年間は非常に金利が安いのですが、数年経つと金利が跳ね上がる設計となっています。 また、もし返済が不可能になった場合は、 住宅を担保として売却することで、債務が解消されるローンです。 つまり、簡単に言うと、もし返済ができなくなったら、「住宅価格はどんどん上昇しているし」その住宅を手放してくれたら大丈夫という制度です。 その代わり、低所得者で信用もないけど、貸してあげますよ、といういわば 住宅価格上昇が前提となっているローンだということです。 サブプライムローン債権の証券化 アメリカの住宅ローン会社は、こうして低所得者にサブプライムローンを売り始めました。 一方で、ローンが返済されないリスクが非常に高いため、そのままにはしませんでした。 まず、住宅ローン会社は、サブプライムローンの債権を、投資会社(証券会社)に売りだしました。 債権とは?誰かの負債を証明するもの。 債権を持つものは、債務を負うものから、債務返済を受ける権利を得る サブプライムローンの債権を買い取った証券会社は、その債権を証券化することで、市場で売り払うことを考えました。 この証券会社がリーマンショックの名前ともなったリーマン・ブラザーズです。 しかし、ハイリスクなサブプライムローンの証券を市場で販売しても誰も購入したいと思いません。 そこて、賢い投資会社の人たちは、 この証券を、上場企業の社債や、安全なプライムローン、株式などと「ごちゃ混ぜ」にすることで、サブプライムのリスクを低減した投資商品として売りだしたのです。 しかし、それだけではこの投資商品は売れません。 なぜなら、「ごちゃ混ぜ」になりすぎるあまり、よくわからない投資商品となってしまっているからです。 そこで、証券会社は考えました。 AIGという保険会社と組むことで、この「ごちゃ混ぜ」の証券の元本保証をしました。 なぜ保険会社が、このわかりにくい商品の元本保証をしたのかというと、まさか超大手のリーマン・ブラザーズが欠陥のある商品を作るはずがないと考えていたからです。 さらには、リーマン・ブラザーズはAIGにとって大口顧客だったこともあり元本保証を承認しました。 このAIGの判断も良くなかったことは確かですが、このごちゃ混ぜのバスケット証券のリスクを正しく判断することが難しいことも確かです。 そして、めでたく、超ハイリスクな住宅ローンであるサブプライムローンは、綺麗で低リスクな証券へと様変わりです。 実際にアメリカの格付け機関は、AIGのような保険会社が元本を保証する証券は軒並み、AAA(トリプルエー)の判断を下していました。 それもそのはず、よくわからないごちゃ混ぜの証券のリスクなど判断することは難しいですし、さらには、格付け機関は大手証券会社との癒着だらけで、都合の良いように評価していました。 そして、超リスキーなサブプライムローンは、格付けAAAの低リスクでハイリターンな金融商品として、市場で飛ぶように売れたわけです。 住宅価格が下がり、相場がクラッシュする ハイリスクの商品が、綺麗な商品にいわばロンダリングされて飛ぶように売れて、めでたしめでたしというわけにはいきません。 そもそも、サブプライムローンは、「住宅価格の上昇が前提」となっているローンです。 信用のない低所得者でも、もしローンを払えなくても、値上りした住宅が担保になっているので問題ないとして、ローンを組んでいました。 しかし、住宅需要も底をつき、住宅価格の上昇に陰りを見せると、徐々にサププライムローンの返済が不可能になり、住宅が売りに出され始めます。 住宅が売られれば、さらに価格が下がり、価格が下がれば担保の価値が減るわけですから、サブプライムローンの返済が不可能になった人の負債をまかなえなくなります。 悪循環です。 そして瞬く間に、市場は売りに出された住宅でいっぱいになり、住宅市場はクラッシュしました。 住宅市場のバブルが崩壊しただけで止まれば影響は限定的だったかもしれませんが、先ほど説明したようにサブプライムローンの負債は証券化されて、トリプルエー(AAA)の評価を得て、投資家に売りさばかれていました。 一般投資家たちは、自分が持っている投資商品にも、サブプライムローン証券が含まれていることに気がつき始めます。 それもそのはず、投資家たちは「ごちゃ混ぜ」証券のリスクなど正確に見積もれるはずもなく、AAAの評価だけを見て買っていました。 そして、一気に証券が売りに出されて、取り付け騒ぎを起こすことになります。 リーマン・ブラザーズとAIGの破綻 この影響をもろに受けたのは、リーマン・ブラザーズと、その証券に保険をかけていたAIGです。 リーマン・ブラザーズは、サブプライムローンを証券化して売りさばいていたのだから関係ないのでは?と思うかもしれませんが、そうではありません。 まだ売りさばいていない、多くのサブプライムローン債権を保有していました。 それらほとんどが債務不履行となり、多額の損失を抱えることとなります。 さらに、元本保証をしていたAIGも、元本割れしたサブプライム関連証券を保証できるはずがありません。 両社は、政府支援により再建されることも考えられましたが、最終的には、破綻することとなりました。 リーマンショックの原因 リーマンショックの原因を一概に述べることは難しいですが、概ね下記の理由が重なり起きたと考えられます。 住宅ローン会社による低所得者向けへの無秩序なサブプライムローンの貸付• 投資会社・証券会社がサブプライムローンを「ごちゃ混ぜにして」低リスクに見せかけた証券化• AIGによる審査の甘い元本保証• 格付け機関の投資会社への忖度 リーマンショックの原因を振り返ると、この一連の出来事は、数限られたエリートによって引き起こされているともいえます。 儲けることができれば、それで良いという 無秩序な貸付と証券化によって人為的に引き起こされたということです。 ちなみにこれら無秩序な証券化の背景には、「金融工学」の発展が大きな影響を与えています。 リスクをコントロールして様々な商品(デリバティブ)が作られたことによって、リーマンショックが引き起こされたと言っても良いでしょう。 リーマンショックの世界各国への影響 リーマンショックは、株式市場をクラッシュさせ、世界経済を一気に不安定化させました。 特に問題だったのが、証券を一斉にアメリカドルに変える動きが広がったため、市場に現金が不足しました。 なぜドルに変えたのに、現金が不足したの?と思うかもしれませんが、経済を支えているのは「クレジット」であり、現金の10倍近く流通しているからです。 そのクレジットが不足すると経済が停滞することとなります。 経済循環の話は、下記のリンクで詳しく解説しています。 そして、アメリカ人は一斉にドルに引き出すと同時に、日本円に変え始めたのです。 日本はリーマンショックの影響は限定的だと考えられたため、リスクオフの動きから日本円が買われました。 そうなると為替は円高に動きますから、日本の輸出産業は大打撃を受けることとなります。 自動車や工業製品の売り上げが激減しました。 そして日経平均株価も大暴落することとなります。 リーマンショックへの世界各国の対応 先ほど説明したように、リーマンショックによって市場に出回るお金が不足することになりました。 そのため、世界各国の中央銀行は「可能な限り多くのお金」を供給しました。 お金の供給量を増やす方法はいくつかありますが、主に政府と中央銀行は 3つの方法でそれを実現しています。 中央銀行が金利を引き下げる• 中央銀行が市中銀行の国債を買い上げる• 新しいお金を印刷する(財政ファイナンス) この辺りの仕組みをより深く知りたい方は下記のリンクで解説しています。 金融緩和とは何か詳細に理解することができます。 ちなみに、リーマンショックは、これらすべての方法が行われました。 新しいお金を印刷する」まで行われています。 およそ2兆ドル(200兆円)近い新しいお金が発行され、市場に溢れた資産を買い支えることによって、金融市場の安定を実現しました。 そのため、過去起きたどの恐慌よりも、迅速な市場の回復がなされたと言って良いでしょう。 しかし、これらすべての対応は「資産を持つもの」を助けることしかできません。 ビットコインなどの新たな通貨は、このように政府によって 資産を持つもののみ救うやり方への反発から誕生しました。 下記の記事を読めば、ビットコインがドルや円など法定通貨の欠点を補う通貨だと理解できるはずです。 まとめ リーマンショックは、金融危機として、世界経済の安定を大きく揺るがした事件です。 そしてそれは、人為的に起こされたことです。 リーマンショックが起きた一連の流れを振り返ると、それは数限られたエリートによってもたらされていることが分かります。 我々が身近に、そして生活のためにある経済のはずが、限られた人々の私利私欲のために、リスクのある商品が作られていったと言わざるを得ません。 97年から98年に起きた「アジア通貨危機」も数限られた人によって起こされました。 資本主義を大きく揺るがす事件とも言われており、その後、ビットコイン等の暗号通貨が生まれ、民主的な通貨を作り出そうとする動きも見られています。 また、アンチキャピタリズムの運動も起こり始めています。 このような事件を振り返ることで、今後の経済をしっかりと見通し、冷静な投資判断を「個人が」していくことが必要だと考えています。 どんなにエリートで、優れた人であっても間違いは犯してしまうのです。

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リーマンショックについてわかりやすく解説|141ちゃん|note

リーマン ショック わかり やすく

しかし、このまま貸し出しだけを続けていくと、ローン会社の金庫はすっからかんになってしまい、新しく貸し出すことができません。 それを解決したのが「住宅ローンの証券化」というものです。 証券化とは「貸している借金に利子をつけて返してもらう権利」を商品にしたものです。 わかりにくいと思いますので、ローン会社をあなたに例えて考えてみましょう。 返してもらう権利をそのまま売る あなたは会社の同僚のAさんに頼まれて10万円貸しているとしましょう。 Aさんは返す時にお礼として1万円分の焼肉を奢ってくれるという約束をしています。 しかし、ここであなたは別の友人であるBさんにも「返す時に1万円プラスするから、今すぐ10万円を貸してほしい」と言われました。 しかし、あなたは既にAさんへお金を貸しているので、お金に余裕がありません。 Aさんに今すぐ返してくれということはできませんし、Bさんを断ると1万円もらえるチャンスを失ってしまう。 ここで、「借金を証券化する」ということをします。 あなたは知り合いのCさんに「Aから10万円返してもらって、かつ1万円分の焼肉を奢ってもらえる権利を10万5千円で買わないか?」とお願いします。 Cさんからすると、Aさんにお金を返してもらえば、1万円の焼肉を実質5000円で食べられるので、5000円分得になると考えて、あなたから買い取ってくれます。 そして、あなたも5000円分多くお金を回収できていますし、手元には10万円が返ってきます。 その10万円でBさんにお金を貸してあげれば、Bさんの利子の1万円もゲットできます。 これが「ローンを証券化した商品」を売るしくみとメリットとなります。 回収権を買い取っていたのがリーマン リーマン・ブラザーズのよう投資銀行は先ほどの例でいうCさんの立場になります。 つまり返してもらう権利をローン会社から多く買い取っても、それ以上の金額を回収できて儲けが出る。 そのため、サブプライムローンをたくさんローン会社から買い取っていました。 そして、その買い取ったローンを「証券」として投資家や他の銀行に売りつけていたのです。 これが「モーゲージ証券」と呼ばれるものです。 そしてローン会社も投資銀行がローンを買い取ってくれるので、たくさん貸し出しを行って儲けを出したいと考えました。 すると、ローンの審査基準はどんどんガバガバになっていきます。 絶対返しきることができないだろうとわかっているような人にも「マイホームがローンで買えますよ」と呼び掛けていったのです。 しかし、この理想的な状況は「きちんと返済してもらえること」が前提になっていることにお気づきでしょうか? もし貸した相手が返してくれなかったら? 前回の記事で、サブプライムローンは「所得が低かったり、アメリカ居住歴が短い移民であったりなど、信用が低い人」をターゲットとしたと説明しました。 つまり、サブプライムローンで貸している相手を先ほどの例でいえば「信用できる同僚のAさん」ではなく、「あなたのアパートに最近引っ越してきたばかりの、月収5万円しかないフリーター」に貸しているようなものです。 普通でしたら、最近知り合ったばかりの人にあなたはお金を貸さないと思います。 しかし、Cさんが代わりに回収する権利を買い取ってくれる、と考えているので信用もない見知らぬ人にいくらでも貸し出すわけです。 しかし、これでお金を貸してあげた人が突然引っ越して、借金を踏み倒してしまったらどうなるのでしょうか? あなたはCさん(投資銀行)にローンを売って資金を回収しているので損はありません。 しかし、回収する権利を買い取ったCさんや、さらにCさんから回収権を買った人は、お金を回収することができず、先に払ってしまった分だけ損をしてしまいます。 これがリーマン・ブラザーズの経営破たんが、そしてリーマンショックが発生した本質的な原因です。 そうすると、アメリカの金融の中心であるウォール街をはじめ、世界中にいる金融のプロたちが何故そんな簡単なことに気づけなかったのか、ということがナゾになってきます。 実は今回の事件ではローンの証券化されている危険性がわからないようにある細工されていたのです。 ほとんどの人が気づかなかったカラクリについて、でお話ししていきたいと思います。

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0知識からリーマン・ショックをわかりやすく解説

リーマン ショック わかり やすく

世界経済に大きな打撃を与え100年に一度の経済危機とまで言われた『リーマンショック』が起きてから、約10年が過ぎました。 リーマンショックにより大口の投資家や会社が破産したり大損失を被り、個人投資家までもが一瞬でお金を失ってしまいました。 アメリカ経済だけでなく、日本や世界経済にまで大きな影響を与えたリーマンショックとは、一体なんだったのでしょうか。 そこで今回はリーマンショックとは何かについて、破綻理由や世界への影響などを含めてわかりやすくまとめてみました。 スポンサーリンク リーマンショックとは リーマンショックとは、2008年9月15日にアメリカで第4位の大手投資銀行であるリーマン・ブラザーズが経営破綻したことで発生した世界的な経済危機のことを総括的に呼んだものです。 たまに勘違いをしている方もいるようですが、リーマンとはサラリーマンのことではなく人名です! そして、リーマン・ブラザーズとはドイツからの移民であったリーマン兄弟が創業して、多くの大手企業と買収や合併を繰り返しアメリカで有数の企業になった投資銀行です。 リーマンショックにより、アメリカだけでなく世界の市場が混乱し株価が急落しました。 なんと、たった1社の経営破綻により世界中が不景気に陥ってしまったのです! ちなみに、リーマンショックは英語ではなく和製英語です。 リーマンショックのことを英語では… ・the financial crisis of 2007-2008 2007年〜2008年の金融恐慌 ・the Global Financial Crisis 国際金融危機 ・the 2008 financial crisis 2008年金融危機 などと呼んでいます。 リーマンショックによる負債総額は、アメリカ史上最大の6,130億ドル 日本円で約64兆円 とされています。 リーマンショックの経緯 それでは、リーマンショックの経緯についてわかりやすく解説していきます! リーマンショックとは、リーマン・ブラザーズの破綻したことで発生した世界的な経済危機のことですが、破綻理由には住宅ローンの 「サブプライムローン」の崩壊がとても深く関係しています。 なぜ住宅ローンが関係しているかと言いますと、リーマンショックから約6年前の2002年10月にさかのぼります。 当時のアメリカのブッシュ大統領は「すべてのアメリカ人に自分の家を所有してもらいたい!」と表明し、2003年10月には住宅ローンの借り手に完璧な書類の作成を無理に求めないように政府が指導する法律に署名を行なったのです。 この時に多くの人が利用したのが、サブプライムローンという住宅ローンなのです。 サブプライムローンとは聞きなれない名前ですが、一体どんなローンだったのでしょうか? サブプライムローンとは サブプライムローンとは住宅ローンの一種で、所得が少なく社会的信頼が低い市民層のサブプライム層が対象とされます。 さらにわかりやすく説明すると、サブプライムローンの「サブ」は2番手、「プライム」は優良または重要、「ローン」は借金という意味です。 ちなみに、「プライムローン」とは優遇ローンのことで、お金を貸したらきちんと返してくれる優良なお客さんに貸すローンのことで、信用があるので低い金利で貸し出すことができます。 それとは反対にサブプライムローンは、優良ではないけれどお金を返してくれるかどうかわからないリスクを見込んで、高い金利でお金を貸しましょうというローンです。 日本には低所得者層を対象としたリスクのあるサブプライムローンのような住宅ローンはありませんよね。 その理由をわかりやすく言えば、もしそのようなローンを組んでしまえば、返済が滞り銀行が貸した お金を回収できなくなる可能性があるからです。 銀行からすれば、ある程度の収入があって社会的信頼が高い人を対象として住宅ローンを組むことで、数十年に渡り安定した利益を獲得しているのです。 もし、返済が滞る人が続出すれば銀行が大きな損害を被ることになるため、そのようなリスクを避けるために銀行には厳格な審査基準があります。 当時のアメリカでも住宅ローンを組むのは銀行の役割でしたが、住宅の価格高騰に目を付けた住宅ローン会社がサブプライムローンを組むようになりました。 住宅ローン会社というのはいわば消費者金融のようなもので、銀行では相手にしてもらえない低所得者に高い金利を設定しローンを組んでいたのです。 当時のアメリカにはこのような住宅ローン会社がたくさんあり、多くの人がサブプライムローンを組むことができました。 日本では、住宅ローンの返済ができなくなってしまったら土地や建物を銀行に取り上げられてしまいますが、その金額が借りた金額より下がっていたらその差額を借りた人が返し続けることになります。 つまり、担保を取り上げられても借金が残ってしまうんです。 しかし、アメリカでは住宅ローンを借りる時にその土地や建物を担保にしており、返済ができなくなってしまったら担保を渡してそれでおしまいなんです! なんと、ローンが返済できなくなったら家の鍵を住宅ローン会社に送って、本人が出て行ってしまえばその後のローン負債が残ることがないとても魅力的なものだったのです。 これでは、「住宅ローンが返せなくなっても売却して出て行けばいいや!」と、高い金利でもサブプライムローンを多くの人が利用したのには納得ですよね! そして、アメリカでは当時の住宅価格が右肩上がりだったため、むしろローンを 回収するよりも土地や建物を売った方が儲かるくらいだったそうです。 サブプライムローンは、貸し手と借り手の利害が見事に一致してどんどん拡大していきました。 住宅バブルの崩壊 サブプライムローンはどんどん拡大していきましたが、リスクを見込んで高い金利に設定しているわけですから、当然リスクを少しでも減らしたいと考えますよね。 そこで考えたのが、自分でいつまでも持っていないで手放すことです。 わかりやすく言ってしまえば、リスクを他人に押し付けてしまおう!と考えたのです。 住宅ローン会社が家を建てる人にお金を貸した時に、お金を返してもらえる権利が発生します。 この権利を債権と言い、お金を貸した人は債権者となります。 住宅ローン会社はこの債権を、 投資銀行に売却することにしたのです。 わかりやすく例を上げて説明すると… 住宅ローン会社が家を建てる人に3,000万円を融資したとします。 サブプライムローンは高い金利がつきますので、ここでは利息を含めて4,000万円が返ってくると設定します。 お客さんがきちんとお金を全部返してくれれば、最終的な債権の価値は4,000万円になるわけです。 ですが、リスクがある人に融資しているので本当に4,000万円が返ってくるかはわかりませんよね。 そのため、住宅ローン会社はこの債権を3,500万円で投資銀行に売ってしまうことを考えたのです! 住宅ローン会社からしれみれば、そもそも貸したお金は3,000万円ですので3,500万円で売ったとしても500万円の儲けが出ます。 そして、投資銀行は4,000万円の債権を3,500万円で購入したので、こちらも得をしたことになりますよね。 しかし、投資銀行はここでお金が返ってこないかもしれないリスクを背負ったことにもなるわけですが…。 サブプライムローンの債権は利益を生む可能性が非常に高かったため、たくさんの投資銀行が飛びつきました。 その投資銀行の筆頭となったのが リーマン・ブラザーズでした。 投資銀行が住宅ローン会社から債権を購入すれば、住宅ローン会社はその代金を利用して別のお客さんに融資することができます。 これでまた新しい債権の獲得です。 その債権を再び投資銀行に売却し、その代金を利用して別のお客さんに融資をして……。 債権の移動は投資銀行だけに留まらず、投資銀行はサブプライムローンの債権を小分けにして証券化し、株式や社債などとパッケージ化し販売しました。 金融商品には、債権だけでなく株式や預貯金、ローン、外国為替などがあり、これらを組み合わせてリスクを低下させたり、リスクを覚悟してでも高い収益が見込めそうな商品を組み合わせて売り出す手法も考案されました。 そして、アメリカには債権の発行元を分析して信用度の格付けを行う格付け会社があるのですが、この投資商品は信頼性がとても高い金融商品と見なされ、なんと世界的格付け会社から 「AAA」の最高評価をもらっていたのです。 権威のある会社の格付けだったため、投資家たちは債権を信用してなんの疑いもせずに次々と債権を購入していきました。 実は、格付け会社はサブプライムローン関連の商品を販売して大儲けしようと 水面下で結託していたようなんです。 スポンサーリンク 住宅バブルの崩壊とリーマン・ブラザーズの破綻 サブプライムローンの利用者は返済能力の低い人を対象とした商品でしたので、返済が滞るのは目に見えていたことでした。 住宅供給もこれ以上増えない状態となって買い手がつかない家が続出し、それと同時に土地や建物の価格も暴落していきました。 そして、住宅バブルは崩壊しサブプライムローンの債権や投資商品の価値はなくなり、これらの商品が紙くず同然になってしまいました。 サブプライムローン問題の影響を受けて… ・2007年4月、サブプライムローンを提供するアメリカでトップクラスの銀行であるニューセンチュリー・ファイナンシャルが破綻。 ・2007年8月、フランスに本拠のある金融グループのBNPバリパがサブプライムローン問題を深刻に受け止めて、バリパ傘下のミューチュアル・ファンドが投資家からの解約凍結を発表し、大混乱を引き起こしたパリバショックが勃発。 ・2008年3月、アメリカ大手の証券会社ベアー・スターンズが経営危機に直面しましたが、アメリカの銀行最大手のJPモルガン・チェースに破格値で買収され一命を取り止める。 アメリカ大手の会社が破綻に迫られたことで、リーマン・ブラザーズは債権ビジネスに力を入れサブプライムローンなどの証券化に傾いていたため、巨額の損失を抱え込んでいるかもしれないとの認識が投資家達の間で広まっていきました。 そのため、同社に対する信用は落ち込み、社債も株価も急落してしまいました。 そしてとうとう2008年9月15日に、サブプライムローン引き受けの第一人者だったリーマン・ブラザーズが破綻することになりました。 リーマン・ブラザーズはアメリカ第4位の大手投資銀行でしたが、 負債総額は6,130億ドル 日本円で約64兆円 と致命的なダメージを受けていました。 多少の経営不振であれば、他の銀行から融資を受けることができたのかもしれませんが、「融資をしても破綻するかもしれない」と思われてしまったら最後です。 金融機関がお金を貸し渋るようになり、世界経済全体が動かなくなっていきました。 その上、当時のアメリカは 民間経済に関与することを嫌う共和党が政権運営を行なっていたため、リーマン・ブラザーズの経営が危なくなっても公的資金を投入することはありませんでした。 負債金額が多額すぎたという理由もあるのかもしれませんが…。 スポンサーリンク リーマンショックが世界的な金融危機へと発展! サブプライムローンは住宅ローンの一種にしかすぎないものでしたが、最終的にリーマン・ブラザーズが破綻したことによって、世界的な金融危機へと発展していきました。 世界中のお金の流れが止まり、金融機関がバタバタと倒産していったのです。 リーマンショックにより深刻な不況が広がると、2009年6月にアメリカの自動車会社のトップスリーとされるゼネラル・モーターズが倒産しました。 こうなってしまえば、アメリカでトヨタやホンダなどの日本車が売れなくなります。 日本の輸出産業は大打撃を受け、日本経済も落ち込んで行きました。 このようにして、連鎖的に世界が深刻な不況へと陥っていったのです。 これまでの一連の流れが、リーマンショックと呼ばれる出来事です。 まとめ 今回はリーマンショックとは何かについて、破綻理由や世界への影響などを含めてわかりやすくまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。 リーマンショックでの教訓としては、大手の金融機関が扱う商品だとしても内容をしっかりと確認してから判断して購入することにつきると思います。 また、アメリカで起きたリーマンショックが世界中の経済に大きな影響を与えたことにより、株への投資などは他国の出来事もこまめに確認した上で行うことも大切なことがわかりますよね。 うまい話には裏があるということを肝に銘じたいと思います。 最後まで読んで頂き、ありがとうございました! スポンサーリンク•

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