運賃分割計算。 きっぷを通しで買うよりも、途中駅で区間を分割し...

分割定期の計算の仕方と、払い戻しについて

運賃分割計算

東洋経済オンライン「鉄道最前線」は、鉄道にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧は 一例を挙げると、横浜駅で接続する東京急行電鉄東横線と横浜高速鉄道みなとみらい21線(みなとみらい線)とは、ほぼ一体となって列車が運転されているにもかかわらず、運賃は併算制である。 東横線の起点である渋谷駅とみなとみらい線の終点元町・中華街駅との間で乗車券を発券した際の大人の運賃は480円で、東横線の運賃270円にみなとみらい線の運賃210円を加えた金額が採用されている。 仮にみなとみらい線が東京急行電鉄の路線であったとしよう。 3kmあり、同社の規定では営業キロが26. 0kmから30kmまでの区間の運賃は300円であるため、現行よりも180円安い。 このように、運賃や料金を接続駅で打ち切らずにそのまま計算する「通算制」は利用者にとってはありがたい仕組みだ。 利用者にはいいが鉄道会社には… 残念ながら、鉄道事業者側から見れば通算制の導入にはやはり慎重な態度を取らざるをえない。 国土交通省によると、2015年度に東京急行電鉄は1372億円、横浜高速鉄道は101億円の旅客運輸収入をそれぞれ上げていたなか、仮に運賃の通算制が採用されていたとしたら、大幅な減収となることは間違いないからだ。 ところで、JR旅客会社どうしを直通した場合、原則として運賃や料金は通算制で計算される。 前身の国鉄時代の習わしを引き継いだと言えるが、実のところは国土交通省の告示「新会社がその事業を営むに際し当分の間配慮すべき事項に関する指針」に「当該旅客が乗車する全区間の距離を基礎として運賃及び料金を計算すること」と記されているからだ。 この告示には「当該旅客が乗車する全区間の距離に応じて運賃を逓減させること」ともあり、運賃や料金を通算制で算出するだけでなく、乗車する距離が長くなるにつれて金額の増え方を徐々に減らすようにとも定められた。

次の

JRの通勤定期券は区間を分けて購入(分割購入)すると安くなる!

運賃分割計算

定期券の分割購入 定期代で得する話、それはズバリ、 分割購入というものです。 簡潔に書けば、 「 定期を買う区間を分割すると安くなる場合もある」 というお話。 当然、通常は 途中で降りないほうが電車賃は安いんです。 ただ、特定の条件下では、途中下車をしたほうが電車賃が安くなる。 そして磁気定期券は、 複数枚を連結処理なる方法で1枚にすることができる。 分割とは言え、定期券を 複数枚持ち歩くわけではありません。 これが定期券の分割購入におけるカラクリです。 例えば 池袋の意識高そうなベンチャーの社長が、革新的なアイデアを求めて 高尾山へ向かった場合の運賃は、このようになります。 一度新宿駅で降りることにより、10%以上も安くなっている事がご理解いただけるでしょう。 特定区間運賃 そもそも何故 途中下車をしたほうが電車賃が安くなる。 という現象が起こるのか。 これは、「 特定区間」というものの存在が大きくかかわっています。 東京附近及び大阪附近の幹線区間のうち利用者が特に多い線区・区間について、この区間内の駅を相互発着する場合、普通旅客運賃の計算において幹線区間よりも割安な対キロ賃率を適用するもの 言い回しがやけに難しいですが、つまりは 「 JRには特別に安くなってる区間があるよ」 ということ。 この制度の理由として、 私鉄との価格競争などが挙げられます。 その為、値下げ率を見ても 一律ではなく、 地方によっても どれだけ安くなるかが 変わります。 昔から商売が盛んな大阪では、思い切りの良い値引き率が目立ちますね。 区間の区切り方 とはいえ、電車や路線に詳しくない一般ピーポーからすると、特定区間はわかりづらい。 中央本線は新宿駅から高尾駅まで特定区間だよ!なんて言われても、 その間の駅名がわかりません。 この状況で、今使ってる路線でどこからどこまでが特定区間で……。 そんな調べ方をしていれば時間がいくらあっても足りない。 そんな悩みを紹介してくれるWebサービス、やっぱりあります。 それも個人の方が運営されているもの。 それがこの2つのサイト。 それぞれの使い方についてみていきましょう。 乗車券分割プログラム どうやら1998年から運営されている老舗サイトの様子。 使い方としては、 乗車券分割プログラムの実行 路線選択(その後一度送信を行うか、自動送信にチェックを入れましょう) 先に路線を選択し、更新しないと 駅名が表示されません。 駅名選択(自動送信を行っていない場合、もう一度送信) この画像の場合ですと、 池袋駅を出発して、山手線を利用し、新宿駅で乗り換える、あるいは下車 という事になります。 これを目的区間になるまで繰り返します。 すると、下の枠に• 本来の運賃• 分割後の運賃• 分割する駅 が表示されます。 こちらのサイトではICカード Suicaなど の運賃は表示されません。 特定都区市内 ちなみに、上記画像に表示されていた「 東京都区内」とは、 特定都区市内という 運賃計算の特例です。 新幹線を利用した事のある方なら、きっぷの• 東京都区内• 大阪市内 このような表記を見たことがあるはず。 こちらは 運賃計算を簡略化するための制度で、 指定区画内(東京であれば東京都区内)にある駅 から出発して、 移動が200kmを超える場合、区画内の どの駅から乗っても区画(東京都区内)の 中心駅を出発地点とするよ! というものです。 つまり出発駅が、• 目的地から見て、 中心駅より離れていれば少し 得。 目的地から見て、 中心駅より近いようなら少し 損。 という運賃計算制度。 とくしない、なのに得をする場合もあるぞ! はい。 net 次に分割. net。 こちらも区間の分割について調べられるサイトです。 まずは 利用する区間を選択 [ 乗車券分割検索]をクリック。 利用する駅のある 路線を選択し、出発する 駅名を選択。 同じ要領で、 到着予定の駅名も選択。 すると、ICカードときっぷの運賃比較、詳細な分割運賃、分割駅が表示されます。 こちらのサイト様は、東京近郊出発なら東京近郊到着のみ、など、遠距離の分割は行う事が出来ません。 まとめ 分割することで、お得に定期券を購入できる場合がある、というお話でした。 これを 通常の乗車券でやろうとすると、1度改札を出る必要があるのでオススメはできません。 また、分割定期券にも• 利用できるはずの 他路線を利用できなくなる場合がある• 不通時の 振り替え輸送を受けられない場合がある• 区間によっては ICカードを 利用できない などのデメリットがあります。 そのようなサービスをどの程度利用するかも、分割するかどうかの重要な焦点となるでしょう。 関連記事•

次の

乗車券分割検索 東京近郊区間 発駅路線選択 [分割.net

運賃分割計算

JRの運賃計算ルールは複雑すぎる JRの運賃計算ルールは複雑すぎる 2019年運賃・料金改定版 多様な賃率、地方交通線の運賃計算方法の差異、区間特定運賃など複雑なJRの運賃計算体系は、2014年4月の消費税増税に伴う運賃改定にあたり、JR東日本が1円単位のIC運賃を導入し、ますます複雑になった。 JRの運賃計算ルールは、乗車券を目的地まで購入せず途中で分割したほうが運賃が安くなる逆転現象の原因にもなっている。 この複雑な体系は簡素化すべきであると思う。 なお、本文における旅客営業取扱基準規程(以下、基準規程)の引用は、最後の冊子版旅規が発行された2011年現在の基準規程によるものである。 その後一般公開されていないので、現時点では変更になっている可能性がある。 対キロ制運賃• 対キロ賃率• 運賃計算の方法• 多岐にわたる運賃表• 区間特定運賃• 加算運賃• 賃率の多様化• 地方交通線の運賃計算方法の差異• 電車特定区間内、山手線・大阪環状線内の低賃率• 区間特定運賃• 本州三社から三島会社にまたがる場合の加算額• JR東日本の1円単位のIC運賃• 問題の所在• 距離地帯制の運賃計算• 中央値を使用する運賃計算• 四捨五入方式• 電車特定区間内、山手線・大阪環状線内の低廉賃率と区間特定運賃の設定• 特定都区市内・山手線内発着制度• 300キロまで一律の対キロ賃率• 賃率の一本化• 擬制キロ換算率の多様化• キロ帯区分を小刻みに• 現行運賃との比較• 急行券の種類• 複雑な急行料金体系• 特急券の分割購入 運賃計算のルール は、第77条から第85条の3まで、対キロ賃率計算を基本とする運賃計算のルールを定めている。 まずは、これをおさらいしておこう。 対キロ制運賃 JRの運賃は、キロ当りの賃率 対キロ賃率)に乗車区間の営業キロを乗じて運賃を算出する 対キロ制を基本としている。 対キロ制運賃は、基本的に乗車距離に比例するが、本州三社の幹線の場合、1-300キロ、301-600キロ、601キロ以上の三区分で対キロ賃率が定められており、遠距離ほど賃率が低くなる 遠距離逓減制となっている。 これに対して、多くの私鉄は、 対キロ区間制を採用している。 これは、一定の距離を基準とした区間を定め、区間が1ランクあがるごとに階段状に運賃を加算してゆくものである。 一般的には、乗車距離に比例しない出札や改札などのコスト ターミナルコスト)をすべての旅客に負担させるため、固定額+距離比例額という構造の遠距離逓減制運賃となっている。 で述べているように、JRの対キロ運賃が距離比例的であるのに対し、私鉄の対キロ区間制運賃では、距離比例部分の勾配が小さくなっている。 JRの本州幹線は300キロまで同一の賃率で、遠距離逓減効果が働かないので、距離が伸びるにつれて私鉄との運賃格差が拡大する。 このためJRは、私鉄との競合区間を狙い撃ちして、後述する区間特定運賃を設定している。 対キロ賃率 対キロ賃率は、本州三社(共通)と三島会社各社ごとに、幹線、地方交通線、電車特定区間内、山手・大阪環状線と、8種類定められている。 20 15. 30 13. 25 17. 80 19. 70 21. 60 18. 20 17. 75 201-300 183-274 16. 20 17. 80 301-600 274-546 12. 85 12. 15 - 14. 10 12. 85 14. 10 12. 85 12. 85 601- 547- 7. 05 - - 7. 70 7. 05 7. 70 7. 05 7. 区間外にまたがる場合は、全区間について、幹線の賃率で計算される。 運賃計算の方法 片道普通旅客運賃は、キロ帯区分ごとに定める中央値に上記 対キロ賃率を乗じ、得られた金額を切り上げまたは四捨五入して税前運賃を計算し、これに消費税率を乗じ、更に四捨五入または切り下げして得られる。 したがって、実際には対キロ区間制と同様、階段状に上昇する。 表2 運賃計算の方法 営業キロ 本州3社 (幹・地交) JR西日本 (電特・大環) JR四国 JR北海道 (幹・地交) JR九州 JR東日本 (電特・山手) JR東日本 IC (幹・地交・電特・山手) 1-10 特定 11-50 5キロ刻み、10円単位切り上げ、消費税10円単位四捨五入 特定 5キロ刻み、10円単位切り上げ、消費税10円単位 円位において切り上げ 5キロ刻み、10円単位切り上げ、消費税 1円単位切り下げ 51-100 10キロ刻み、10円単位切り上げ、消費税10円単位四捨五入 特定 10キロ刻み、10円単位切り上げ、消費税10円単位 円位において切り上げ 10キロ刻み、10円単位切り上げ、消費税 1円単位切り下げ 101-600 20キロキロ刻み、 100円単位四捨五入、消費税10円単位四捨五入 20キロ刻み、100円単位四捨五入、消費税、10円単位 円位において切り上げ 20キロ刻み、100円単位四捨五入、消費税 1円単位切り下げ 601- 40キロ刻み、100円単位四捨五入、消費税10円単位四捨五入 40キロ刻み、100円単位四捨五入、消費税10円単位 円位において切り上げ 40キロ刻み、100円単位四捨五入、消費税 1円単位切り下げ 2014年4月の運賃改定で、JR東日本は、電車特定区間内と山手線内の運賃計算方法を変更した。 従来は、税前運賃に消費税を加算する際10円単位で四捨五入していたが、これを「円位において切り上げ」としたのである(旅規78条1号イ、2号イ)すなわち、税前運賃のは数が1円未満のときは切り下げ、1円以上のときは10円単位で切り上げる。 消費税を1円単位で加算するIC運賃の導入にあたって、電車特定区間内と山手線内ではつねにIC運賃が乗車券の運賃よりも安くなるようにしたためである。 営業キロが10キロ以下の区間の運賃は、賃率計算によらない特定額(対キロ区間制運賃)である(旅規84条)。 JR九州は、この対キロ区間制運賃を100キロまでの区間に拡大している(旅規77条の4)。 JR北海道も2019年10月の運賃改定にあたり、100キロまで特定額とした(旅規77条の2、77条の6)。 また、本州3社の地方交通線運賃は、特定のキロ帯について、対キロ賃率計算によらない特定額となっている(旅規77条の5、3項)。 これは三島会社の幹線・地方交通線運賃も同じで、賃率計算によらない特定額を旅規の別表で定めている(JR北海道幹線:別表2号イ、JR四国:別表2号イの2、JR九州:別表2号イの3、JR北海道幹線:別表2号イの5)。 JR四国の61キロ以上の区間の運賃は、すべて特定額である。 JR九州も対キロ制を採用している101キロ以上のほとんどのキロ帯において特定額となっている。 JRの運賃が対キロ制といっても、11キロ以上の運賃がすべて対キロ賃率で計算されているのは、本州三社の幹線、電車特定区間内、山手線・大阪環状線内運賃だけである。 の運賃表Table 1から4において網掛けしている運賃は、賃率計算によらない特定額である。 このように、地方交通線と三島会社において、対キロ運賃は有名無実化している。 またJR四国・JR九州は、地方交通線の擬制キロを幹線の賃率に当てはめる際、キロ帯区分を細かくして特定運賃を設けている(、)。 キロ帯区分の刻みが大きいため、一段階上のキロ帯の運賃が大きく上昇するのを緩和する措置である。 地方交通線と幹線とにまたがる乗車の場合は、地方交通線の賃率換算キロ(本州三社・JR北海道)または擬制キロ(JR四国・JR九州)と幹線の営業キロを加算して運賃計算キロを求め、これに幹線の賃率を乗じて運賃を計算する。 また本州三社と三島会社にまたがる乗車については、全行程の営業キロまたは運賃計算キロに本州三社の賃率を乗じて得られた基準額に、三島各社内の乗車区間について三島各社と本州三社との賃率差に相当する加算額()を加えて計算する。 多岐にわたる運賃表 時刻表には、対キロ運賃表が掲載されている。 上記の計算ルールを知らなくても、旅行区間の営業キロまたは運賃計算キロを求めれば、これを参照して運賃を求めることができる。 しかし、上述した複雑な運賃計算ルールのために、運賃計算で参照する運賃表は表3-1のように多岐にわたる。 2014年4月の消費税増税による運賃改定で、対キロ運賃表は従来の12種類から18種類に増えた。 後述するように、JR東日本が1円単位のIC運賃を導入し、これに関連して電車特定区間内と山手線・大阪環状線内の運賃が東西で異なることになったためである。 18種類の運賃表に加えて、旅行が本州三社と三島会社にまたがるときの加算運賃表が4種類ある。 東京、名古屋、大阪周辺の私鉄と競合する区間には、運賃表の運賃から1-2地帯低いキロ帯の運賃を適用した、割安な区間特定運賃運賃が定められている。 4 1,170 1,166 940 935 京成 京成上野-京成成田 61. 2 930 特定運賃が設定されている最遠区間のみをあげた。 電は電車特定区間• 赤字は、JR運賃が私鉄よりも安い区間。 青字は、私鉄の特定運賃区間• 北新地から尼崎以遠は、大阪からのキロで運賃計算 加算運賃 一方、空港への連絡線など、新たに建設された表5-1の区間については、対キロ運賃に一定額が加算される(旅規85条の2)。 なお、本四備讃線の児島・宇多津間にかかわる加算額適用区間については、表5-2の区間で特定運賃が定められている(旅規85条の3)。 表5-1 加算運賃適用区間 表5-2 加算運賃区間特定運賃 区間 加算額 南千歳・新千歳空港間 20 日根野・りんくうタウン間 160 日根野・関西空港間 220 りんくうタウン・関西空港間 170 児島・宇多津間 110 田吉・宮崎空港間 130 区間 営業キロ 片道普通運賃 計算上の運賃 児島・坂出間 22. 7 530 570 児島・宇多津間 18. 1 440 470 児島・丸亀間 20. 7 530 570 児島・讃岐塩屋間 22. 3 530 570 児島・多度津間 24. 9 530 570 瀬戸大橋の100円(2014年4月運賃改定時)の加算額に対し、青函トンネルには加算額がなかった。 これは、本四備讃線が幹線であるのに対し、地方交通線の津軽線・江差線にはさまれる津軽海峡線が地方交通線に指定され、賃率そのものが高くなっていたため(中小国・木古内間87. 8キロの幹線と地方交通線の運賃差は、当時200円)と思われる(2016年3月の北海道新幹線の開業にあたり、新青森・新函館北斗間は幹線となった)。 複雑化のルーツ 現在のJRの運賃計算ルールは、上述したようにきわめて複雑になっているが、その要素は次の5点である。 多様な賃率(本州三社及び三島各社、幹線、地方交通線、電車特定区間、山手線・大阪環状線内)• 地方交通線の運賃計算方式の差異(本州三社・JR北海道の地方交通線賃率とJR四国・JR九州の擬制キロ方式)• 賃率計算によらない特定運賃の設定(特定キロ帯、特定区間)• 本州三社と三島会社にまたがる乗車に適用される加算額• 2014年4月運賃改定においてJR東日本が採用した1円単位のIC運賃 これらの複雑な運賃計算ルールをもたらした要素ごとに、そのルーツをたどってみよう。 賃率の多様化 に見たように、現在8種類の賃率が存在する。 日本国有鉄道が運輸省から分離し公社として発足した1949年6月1日以降、現在まで、対キロ賃率と適用キロ区分は次のように推移した。 これは、現在の普通車に相当するニ等車または三等車の対キロ賃率である。 なお、グリーン料金制が導入された1969年5月の改定までは1、2等の2クラスの賃率が、3クラスから2クラス制とした1960年7月の改定までは1、2、3等の3クラスの賃率が存在した。 45 1. 45 1. 85 2. 10 2. 40 2. 40 2. 75 3. 65 4. 20 5. 10 7. 90 9. 35 10. 70 11. 35 12. 40 13. 25 151-300 1. 05 1. 05 1. 30 1. 45 1. 65 301-400 1. 20 1. 35 8. 55 9. 05 9. 90 10. 55 401-500 1. 80 501-600 0. 60 0. 70 0. 75 0. 85 2. 05 601-800 2. 50 3. 90 4. 60 4. 60 4. 95 5. 40 5. 75 801-1000 0. 45 1001- 0. 40 0. 50 0. 50 15. 30 16. 20 16. 20 16. 20 301-600 11. 55 12. 15 12. 85 12. 85 12. 85 601- 6. 30 6. 65 7. 05 7. 05 7. 05 地方交通線 1-273 15. 95 16. 80 17. 80 17. 80 17. 80 274-546 12. 70 13. 35 14. 10 14. 10 14. 10 547- 6. 90 7. 25 7. 70 7. 70 7. 70 電車特定区間(国電区間) 1-300 14. 50 15. 30 15. 30 15. 30 15. 30 301-600 11. 55 12. 15 12. 85 12. 85 12. 85 山手線・大阪環状線内 1-300 13. 25 13. 25 13. 25 13. 25 13. 25 JR北海道 幹線 1-100 - 17. 85 19. 70 101-200 - 17. 85 19. 70 201-300 - 16. 20 16. 20 地方交通線 1-182 - 19. 60 21. 60 101-200 - 19. 60 21. 60 183-273 - 17. 80 17. 80 JR四国 1-100 - 18. 21 18. 21 101-300 - 16. 20 16. 20 JR九州 1-100 - - - 101-300 - 17. 75 17. 75 1984年4月、地方交通線 に幹線よりも割高な賃率が採用され、このとき同時に、山手線・大阪環状線内相互発着の乗車に適用する賃率も制定された。 この規則改定で1種類しかなかった賃率を3種類とし、さらに1986年9月の運賃改定の際、当時の国電区間の賃率を据え置いて幹線と区分し、4種類としたことが、現在の複雑な運賃体系をもたらしたルーツといえる。 国鉄の分割民営化によりJRが発足した1987年4月にはこの4種類の賃率が継承された(国電区間は電車特定区間に改称)。 1996年1月、三島会社の運賃が改定され、営業キロ300キロまでの区間に本州三社と比べ割高な賃率を採用した。 三島会社各社の賃率とその適用キロ帯の区分は一律ではなく、各社間に微妙な差が生じた。 この結果、賃率は現行の8種類まで拡大したのである。 なお、賃率の改定は表6-2のとおりであるが、1989年4月の消費税導入時、1997年4月、2014年4月、2019年10月の消費税率の変更時に、これに伴う運賃改定が行われた。 2019年10月の増税にあたっては、JR北海道は200キロ以下の賃率を改訂し、100キロ以下の運賃を特定した。 ところで、JR四国とJR九州の各社間の賃率と適用キロ帯区分の差は、各社ごとの旅客の需要構造や他の交通機関との競合が反映されているのだろうか。 三島会社が賃率計算によらない特定額を多用し、実質的に対キロ区間制となっている実態から見ても、JR北海道を除く各社の実質運賃に大きな差異を見出すことができない。 各社がその独自性を保つために、賃率と適用キロ帯区分に差をつけたとしか思えないといえば、言い過ぎであろうか。 地方交通線の運賃計算方法の差異 1996年1月の三島会社の運賃が改定時に、本州三社・JR北海道とJR四国・JR九州との間で、地方交通線の運賃計算方法に差が出た。 本州三社とJR北海道の方法、すなわち地方交通線だけを乗車するとき、地方交通線用の割高な賃率で計算するのは、国鉄時代の1984年4月に導入された地方交通線運賃計算方法以来である。 地方交通線と幹線にまたがって乗車するときは、地方交通線の換算キロと幹線の営業キロを加算して計算することにしたのも、このとき以来である。 1984年の地方交通線賃率の導入以前にも、1960年に開業した指宿線、岩日線 現錦川鉄道 、能登線 のと鉄道に転換後廃止 及び越美北線で、それぞれの開業日から1961年5月20日まで、他の路線よりも割高な運賃を徴収していた。 このときは、賃率を変更するのではなく擬制キロ方式を採用し、営業キロに一定の換算率をかけた旅客営業キロ程を設け、これにより運賃を計算していた。 1996年1月の運賃改定にあたって、JR四国・JR九州が地方交通線に擬制キロを採用し、運賃表を一本化したのは、この方法にルーツがある。 電車特定区間内、山手線・大阪環状線内の低賃率 前述したように1984年4月の地方交通線賃率の導入と同時に、都心部の営業係数の低い黒字路線に低廉賃率を適用したものである。 山手線・大阪環状線内については、1961年4月の運賃改定まで、賃率を低廉にするのではなく、営業キロに0. 6を乗じた擬制キロを採用して運賃を割安にしていた。 1961年4月の旅規改定で東京と大阪の擬制キロが廃止されたが、緩和措置として区間を特定して賃率計算による運賃から割り引く制度が定められた。 なお、擬制キロ制度では、区間内相互間の乗車だけでなくこの区間を通過する場合も低廉賃率の恩恵にあずかることができたが、通過客にも適用するのはおかしいという議論が、廃止の一つの理由だったようだ。 その対象区間は1982年の運賃改定時に、東京圏・名古屋圏を含めて大幅に拡大した。 度重なる運賃値上げの結果競合する私鉄に比べ割高になった国鉄の運賃を是正する手段であった。 しかし、分割民営化以降JRと私鉄の運賃が逆転したケースがでており、特に名古屋地区では完全に逆転した。 本州のJR三社の運賃改定は消費税に伴うものだけだったのに対し、この間私鉄が消費税関連の改定を除いて、3-4回の運賃改定を行った結果である。 この区間特定運賃は、運賃計算を複雑にするとともに、区間を分割して乗車券を購入したほうが、目的地まで購入するより安いという逆転現象を拡大する原因となった。 本州三社から三島会社にまたがる場合の加算額 1996年の三島会社の300キロ以下の賃率改定により、本州三社と三島会社の対キロ賃率に差が生じた。 そのため、JR各社間の運賃通算制度を維持するために、三島会社の区間に適用する加算額を定めた。 国鉄改革にあたっては、民営化は必要としても、分割は旅客の利便が損なわれるという反対意見があった。 これに対し、分割後も運賃通算制や相互乗り入れなどは維持するという公約を守るためにとった策である。 10円単位の現金運賃と格差が生じ、JRの運賃体系はますます複雑となった。 1円単位運賃は、「消費税をより正確に転嫁する」ために国土交通省が認めたもので、においては、• ICカード運賃は現金運賃と同額ないしそれより安価となることを基本。 としていた。 これに基づきJR東日本が申請し、認可されたIC運賃は、に示した通り、旅規に定める方法で計算する税前運賃に消費税分100分の8を乗じ1円未満のは数を切り捨てるというものである。 「ICカード運賃は現金運賃と同額ないしそれより安価」は、電車特定区間内と山手線内において実現した。 これは現金運賃の消費税を10円単位で「円位において切り上げ」ることにしたためで、JR西日本の電車特定区間・大阪環状線運賃と格差が生じることとなった。 幹線と地方交通線においては、従来通り消費税を10円単位で四捨五入するため、現金運賃がIC運賃より安い区間が生じた。 分割購入の問題 問題の所在 一般的な運賃体系では、乗車距離が長くなればキロ当たりの賃率が低下する遠距離逓減制を採用するため、目的地まで通して乗車券を購入したほうが、途中で分割するよりも運賃が安くなる。 ところが、JRの場合、乗車区間を途中駅で分割したほうが通して購入するよりも運賃が安くなるケースが少なくない。 途中下車を認めない100キロ以下の区間や大都市近郊区間内でも、途中駅で下車して改めて購入したほうが得になるケースが多数存在するのだ。 例えば、田端から横浜までの運賃は、36. 1キロ、650円 電車特定区間運賃 であるが、これを品川で分割すると、• 9キロ、220円 山手線内運賃)• この場合、田端駅で品川までの乗車券 220円 を購入し、横浜駅で乗り越し精算をすると発駅計算 差額精算 となり、430円が徴収される。 乗車券を分割する駅で下車して乗車券を買いなおすか、前もって2枚の乗車券を準備しておく必要がある。 駅では原則として他駅発の乗車券を販売しないので、事前にJTBなどの旅行会社で購入する必要があった。 現在はで、指定券と併用しない設置駅以外の駅発の普通乗車券を購入できる場合がある。 山手線内から興津までの運賃は、164. 3キロ、3,080円 幹線 であるが、これを一駅手前の由比まで購入し、乗り越すと• 4キロ、2,640円• 9キロ、190円 の計2,830円となり、通して購入するよりも240円安い。 この場合は、100キロ以下でも大都市近郊区間相互発着でもなく、乗り越し精算時に乗り越し区間の運賃を徴収される 打ち切り計算)ので、乗車券を事前購入する必要はない。 池袋などから乗車するのでなく、乗車区間が東京から興津までのときは、次のように新子安で分割すれば、• 8キロ、400円 電車特定区間運賃• 5キロ、2,310円 の計2,710円となり、さらに120円安くなる。 ただし、この場合は乗り越しでは差額精算となってしまい、あらかじめ2枚の乗車券を準備する必要がある。 運賃計算ソフトには分割区間を探索する機能を組み込んでいるものがある。 定期券ではとくに大きな差が出るので、社員に分割定期券を支給している企業もある。 しかし、自動改札の普及に伴い、鉄道各社は入場記録がない乗車券では出場できないフェアライドシステムを採用しており、分割購入した2枚の定期券では、自動改札を通れないという事態が発生する。 このため、JRは、連続する2枚の定期券を使った時にも自動改札を通れるように、旅客の求めに応じて定期券の磁気操作をしている。 しかし、このような分割購入への対応は本末転倒である。 旅客が損をしないように自衛手段を検討をせざるをえないという事態は異常であり、常に目的地まで通して購入するほうが安くなるように、ルールの矛盾を解消すべきである。 旧国鉄が不正乗車防止のため、「乗車券は目的地まで」というキャンペーンを行っていた1960年代にも、この問題は指摘されていた。 漢文学者で、国鉄のモニターも務めていた長澤規矩也氏は、「大改正 旅の入れぢえ」(真珠書院、1967年)で次のように書いている。 以前、運賃計算の結果を四捨五入していた当時、四捨区間のみで打ち切って、別々に買うと、合計額が通算額よりも安くなっていたので、われわれはモニターとして、「切符は目的地まで」という標語に合わないとし、一〇円未満の切り上げを主張して、合理的運賃になった。 ところが、四十一年の改正で、は数切り上げはそのままながら、キロ程計算を次のように(筆者注:キロ地帯制)定めたため、また不合理になった。 こんな小細工をするものだから、現場が処理にこまってしまうのである。 こういうことは、制度屋の遊戯で、客が十分にこれを知ると、運賃を安くするために、乗り越しが多くなり、現場の手間がよけいにかかる。 この逆転現象は、これまで述べた運賃計算ルールに内在する矛盾なのだ。 分割購入は、このようなルールの矛盾により割高な運賃が課される旅客の自衛手段である。 このような分割購入が有利となるという矛盾をもたらす運賃計算のルールとは次の諸点である。 キロ地帯制の運賃計算 1966年3月の運賃制度改定でキロ地帯制を採用し、従来の10円刻みの運賃から、一定の区分のキロ帯を設定し、キロ帯ごとに同一の運賃とするシステムに変更した。 これは、当時使用され始めた半硬券印刷型自動券売機(字模様だけを印刷した半硬券の巻き取り原紙を装着し、発売のつど券面表示事項を印刷する方式)の金額式乗車券の種類を減らすための措置といわれている。 その結果、運賃の刻みが大きくなり、また中央値による運賃計算を採用したことによリ、運賃逆転区間が発生したのである。 いわば、ルール自体に内在する矛盾である。 表6に運賃のキロ刻みの推移を示した。 1951年11月の運賃改定で初乗り運賃が10円となった以降、運賃区分は10円刻みとし、同一運賃ごとにこれに対応するキロ帯が定められていた。 1966年3月の運賃改定で、50キロまでは従来どおり10円刻みの運賃区分に対応して2-3キロごとに区分したが、51キロ以上には一定のキロ帯に同一の運賃を適用するキロ地帯制を採用し、51キロから100キロまでは5キロ刻み(運賃の増加は、10-20円)、101キロから400キロまでは10キロ刻み(同、30-40円)、401キロ以上は20キロ刻みとした。 さらに、1969年5月改定を経て、1974年10月改定以降、10キロ以下の区分は何度か変更されたが、11キロ以上の区分は現行どおりとなった。 とくにキロ帯区分が20キロ刻みとなる営業キロ100キロ超300キロまでの区間(本州幹線)では、一段階上のキロ帯との運賃差額が330円から440円であり、初乗り運賃(150円)の2-3倍となっている。 目的駅が1段階下のキロ帯の最遠駅から20キロ以内(330円)にあれば、乗車券を当該最遠駅で分割したほうが確実に安くなる。 440円上昇するキロ帯では、分割したほうが安くなる距離は25キロ(420円)までとなり、ほぼ全ての区間が該当する。 同様に運賃上昇が220円から330円の301キロ超の区間でも、最遠駅から10キロ以内(330円上昇のキロ帯は20キロ以内)であれば、分割したほうが確実に安くなる。 そしてこれらの場合は、あらかじめ2枚の乗車券を購入する必要がなく、乗り越し精算をすればよい(大都市近郊区間相互発着を除く)。 中央値を使用する運賃計算 本州三社幹線の25-30キロ帯の運賃は、中央値の28キロで計算されるから、10-15キロ帯(13キロで計算)の2区間に分割できれば、26キロ 13キロ x 2 の運賃でよいことになる。 実際に25-30キロの運賃は510円であり、10-15キロの運賃(240円)の2倍の480円よりも高い。 同様に40キロ(38キロ も20キロで分割(18キロ x 2)し、50キロ(48キロ も25キロで分割(23キロ x 2)した方が安くなる。 とくに、15キロまでの運賃 本州幹線、240円)はキロ当たり16. 0円 消費税込み)で300キロ以内のキロ帯としては最も安いので、15キロで分割するのが効果的である。 四捨五入方式 1966年3月のキロ地帯制により逆転区間が拡大したが、分割が有利となる事態は、キロ地帯制をとらず10円刻みで運賃を設定していた時代にも存在した。 現在は100キロまでの運賃は、10円単位で切り上げている(これに消費税率をかけ四捨五入)が、1961年4月改定までは10円単位で四捨五入していたためである。 その結果、対キロ賃率2. 4円で計算される運賃は、6キロ 14. 4円 までが10円、10キロ 24. 0円 までが20円、14キロ 33. 6円 までが30円となり、10キロ超12キロまでの区間(30円)であれば、6キロで分割する(10円 x 2)と10円安くなる短距離逓減制となっていたのである。 長澤氏が「運賃計算の結果を四捨五入していた当時、四捨区間のみで打ち切って、別々に買うと、合計額が通算額よりも安くなっていた」と書いたのは、このことを指している。 この矛盾を解消するため、61年4月改定で四捨五入をやめて、切り上げとした。 しかし66年3月改定でキロ地帯制を採用し、キロ刻みを大きくし中央値を使って運賃計算をする方法としたため、現在のような矛盾が生じることとなった。 1978年7月から100キロ超の運賃の四捨五入を100円単位ですることとした。 これによりキロ帯が一段階あがるごとに、運賃が100円または200円上昇するようになり、上昇額に2倍の格差が生じることとなった。 現在の101キロから300キロまでのキロ帯区分ごとの格差は、税前運賃が300円と400円である。 これに消費税を加えて四捨五入すると、格差は、330円と440円になる。 1989年4月の消費税導入に際し、税前運賃はこれまでどおり100円単位で四捨五入し、これに消費税率をかけ、税込み運賃は10円単位で四捨五入するというおかしな方法をとった結果であるが、最終的に10円単位とするなら、税前運賃の計算を100円単位で四捨五入する必要はない。 電車特定区間内、山手線・大阪環状線内の低廉賃率と区間特定運賃の設定 電車特定区間内、山手線・大阪環状線内の低廉賃率を区間内相互発着のみに適用し、区間をまたぐと適用しないというルールから生じる問題である。 このため、山手線の周縁駅(東京、品川、新宿、池袋、田端、日暮里、秋葉原)や電車特定区間の周縁駅 大船、高尾、拝島、大宮、我孫子、取手、千葉、千葉みなと)で分割すると安くなるケースが多い。 特定運賃が設定されている区間も、同様に、これを超えると割引がなくなるので、この区間で乗車券を分割することが有効である。 特定運賃設定区間においても分割したほうが安くなる例がある、京都・神戸間は、電車特定区間の運賃1,270円に対し1,100円の特定運賃が設定されているが、大阪で分割すると980円となる(割引率11. 京都・大阪間と大阪・神戸間は同じ特定運賃区間であるが、それぞれ21. 特定都区市内・山手線内発着制度 中心駅から200キロ超の特定都区市内各駅発着及び東京駅から100キロ超の山手線内各駅発着の運賃は、中心駅からのキロを使用して計算するから、実際の乗車キロが中心駅からのキロよりも短い駅を発着する場合は、ゾーン外の駅で分割したほうが安くなることが多い。 東京都区内・山手線内を発着・通過する東海道本線と総武本線の乗車券を例に、図1で模式的に示す。 図1 東京都区内・山手線内発着乗車券の分割例 図の上段は、東京駅から200キロを超える藤枝(200. 3キロ)から新橋まで乗車する場合の分割例である。 この場合は、東京都区内発着とならないゾーン外の隣接駅(川崎・鶴見など)での分割を検討したほうがよい。 一方、中段の島田(207. 8キロ)から東京都区内を超えてゾーン外の西船橋駅まで乗車する場合は、東京都区内着の乗車券を活用し、小岩から乗り越したほうが得をする。 下段の例、発着駅ともに東京駅から100キロを超え山手線内発着が適用される、熱海(104. 6キロ)から松岸(117. 3キロ)まで乗車するときは、山手線内出入口駅までの距離が長い、品川・松岸間に山手線内発着の乗車券を使用し、熱海・品川間は山手線内発着を回避するため、大井町などで分割することを検討すべきである。 なお、300キロを超えると対キロ賃率が低くなるので、発着駅ともに東京から200キロを超え、都区内を通過する乗車券を分割するのは得にならない。 一方、このようなに乗車券の分割にはデメリットもある。 特定都区市内・山手線内発着の乗車券で認められている列車乗継のための折り返し乗車ができなくなる。 また、都区内(旅規第70条特定区間)通過の乗車券に認められている、迂回経路での途中下車もできない(熱海・松岸間は東京近郊区間相互発着のため、もともと途中下車不可である)。 300キロまで一律の対キロ賃率 上記の個別な事情のほかに運賃逆転現象が生じる背景には、JR本州三社が10キロ超300キロまでの区間について、一律の対キロ賃率による距離比例の運賃計算をしていることがある。 対キロ区間制運賃を採用する私鉄は、初乗り運賃の下駄によって遠距離逓減効果が働き、区間分割による運賃の逆転現象はほとんどない。 運賃計算の簡素化への試案 複雑な運賃計算ルールを知らずとも、ウェブ上の運賃計算ソフトを使えば簡単に旅行する区間の運賃が得られる。 ソフトは入力された区間ごとに、まず特定運賃や加算運賃の有無を判定し、次に適用する運賃表を選択して、基準運賃と加算額を計算しているのだろう。 これに加えて、経路特定区間や特定都区市内発着といった運賃計算の特例を処理するアルゴリズムも内包している。 分割民営化の趣旨から言えば、各旅客会社は独立した会社であり、会社ごとに運賃設定の自由度をもつべきであるという見方もあるだろう。 だからといって、現在の複雑な体系を維持することに意味があるのか。 需要に応じた運賃設定の必要性という観点からは、各種の企画乗車券で既に独自の対応がなされている。 また、旅客会社間にまたがる運賃通算制は、JRの分割民営化時の公約である。 会社及び路線ごとに運賃格差をつけるために賃率を多様化する必要はなく、 擬制キロ方式を採用すれば 賃率の一本化が可能である。 これは、単に複雑な体系を旅客にとってわかりやすいシンプルなものにするだけでなく、分割購入の問題を解決するためにも必要である。 以下で複雑なルールを簡素化し、分割購入の運賃逆転現象を解消する具体案を検討する。 賃率の一本化 現行8種類の賃率を本州三社の幹線賃率に一本化し、会社間、地域間、路線間の運賃格差の設定は、JR四国、JR九州が採用している擬制キロ方式により行う。 擬制キロ換算率の多様化 営業キロの擬制キロへの換算率を多様化することによって、会社間、地域間、路線間に運賃格差をつける。 この際、幹線、地方交通線、山手線・大阪環状線内、電車特定区間の賃率差だけでなく、本州三社と三島各社間の賃率差についても擬制キロによる。 これによって、山手線・大阪環状線内、電車特定区間内の低廉賃率及び運賃が区間内相互発着だけでなく、この区間を通過する旅客にも適用されることになる。 また本州三社から三島会社への乗り継ぎの加算額計算が不要となる。 また個別に設定されている特定運賃と加算運賃についても、一律に擬制キロで対応し、全体として割高になっている電車特定区間については、私鉄との競合区間のみを狙い撃ちする現行の区間特定運賃にかえて、競合私鉄の賃率にみあった擬制キロを全体に適用する。 営業キロから擬制キロへの換算率については、以下のとおり設定したが、これはあくまでも一例であり、換算率をさらに多様化し、線区の経営状況に応じてフレキシブルに対応すべきであろう。 表8 営業キロから擬制キロへの換算率 換算率 区分 該当路線・区間 0. 1 本州地方交通線 現行どおり 1. 0) 1. 0以下の擬制キロを採用したため、新幹線の運賃計算キロも、その区間の営業キロと擬制キロの差相当分だけ短くなる。 この区間は、企画乗車券で割引運賃が設定されているJR九州のドル箱区間であり、割増運賃を徴収する必要がない。 ここでは、本州幹線と同じく、営業キロとの換算率を1. 0に戻してみた。 キロ帯区分を小刻みに キロ帯区分ごとの運賃の上昇格差を抑えるため、キロ区分刻みを縮小する。 キロ地帯制を採用した1966年当時の乗車券は、窓口で発売する常備券または手書きの補充券と印刷型自動券売機による半硬券乗車券であった。 運賃計算にコンピュータは使われていなかったので、キロ区分刻みの拡大は、発券作業を合理化する意味があった。 しかし、運賃計算と発券がコンピュータ化し、大都市圏においてはIC乗車券による自動改札システムが主流となった現在、キロ区分刻みを縮小してもコストは増加しない。 300キロまでは、営業キロ、擬制キロに賃率と消費税率をかけて10円単位で切り上げる。 遠距離逓減運賃が適用される301-600キロ(運賃逆転回避のため303キロから)は、50円単位で四捨五入(二捨三入、七捨八入)、601キロ以上は100円単位で四捨五入する。 その結果、同一運賃帯は、300キロまで1キロ刻み、303-600キロは3-4キロ刻み、601キロ以上は13-14キロ刻みとなる。 こうすれば、運賃の逆転現象は解消する。 なお、10キロ以下の初乗り運賃は、地域の事情に応じて各社ごとに、路線区分ごとに個別に設定すべきかもしれない。 現行運賃との比較 いくつかの区間について、現行の運賃と上記改定案に基づく運賃体系の運賃を比較してみよう。 0 電特・加算 空港 1,080 220 990 50. 8 加算 大橋+三島 1,550 190 1,410 78. 2 1,340 この案は、現行の対キロ賃率運賃を大きく変更しないという前提で検討したために、経営状況や需要構造の実態に合わない点が多いかもしれない。 大都市近郊区間については、全体として割高になっている感が否めない。 電車特定区間の範囲を拡大し、その擬制キロへの換算率を線区ごとの経営状況及び私鉄との競合状況に合わせて、0. 6、0. 7、0. 8等の数段階に分けて設定する必要があろう。 8倍としたため、全体として割安になった。 これは、むしろ、競合区間のみを狙い撃ちする現行の特定区間設定が問題なのであり、大都市圏全体について別の体系を考える必要がある。 こうすれば、分割購入の運賃逆転問題を解決し、個別に区間特定運賃を設定せずに、私鉄との運賃格差を是正することが可能となる。 ただし、会社全体の収支構造や需要動向がわからないので、基準賃率や区間(キロ帯)の設定、上昇幅などについての具体的な提案は、見送らざるを得ない。 乗車区間の距離(擬制キロ)を計算すれば、一本の対キロ運賃表から運賃が得られるというのは、非常にわかりやすい。 上記の提案のうち、地方交通線の運賃計算におけるJR四国、JR九州の擬制キロ方式の採用と、キロ帯区分の小刻み化は、すぐにでも実施できるだろう。 また、分割による運賃逆転現象の是正は急務であり、制度変更により現行運賃に比べ割高になる区間については、過渡的に企画乗車券等による救済策が必要かもしれない。 抜本的な対策としては、300キロまで一律の対キロ賃率をみなおすとともに、国鉄・JRが伝統的に採用してきた対キロ制運賃を大都市圏ではやめて、私鉄と同様の対キロ区間制を採用することだろう。 参考になるのは、ヨーロッパで行われている大都市圏内運賃とインターシティ(都市間)運賃との分離である。 大都市圏内運賃は地下鉄や路面電車なども含めたゾーン運賃で、速達列車に適用されるインターシティ運賃は急行料金を含めた運賃となっている。 急行料金体系はもっと複雑だ JRの運賃体系の問題点について議論してきたが、急行料金体系も運賃体系以上に複雑である。 JRとなってから、年々複雑さが増している。 上限運賃が認可制となっている運賃と異なり、料金は新幹線の特急料金を除き、届け出制である から、事業者がその裁量で決定する余地が大きいことが複雑さの主因である。 JR各社がばらばらに料金を決定し、それを旅規に継ぎ足していったために全体の統一が取れていない。 ここでは料金体系の複雑さと、運賃と同様に存在する分割購入の問題を紹介する。 簡略化と矛盾解消に向けて旅規の全面的な改定が必要だろう。 急行券の種類 急行券の種類は、旅規第57条に次のように定められている。 イ 新幹線 a. 隣接駅間(九州新幹線を除く。 )及び以下の区間 東京・新横浜間 三島・静岡間 静岡・浜松間 豊橋・名古屋間 福山・三原間 三原・広島間 新山口・新下関間 東京・大宮間 古川・一ノ関間 一ノ関・北上間 北上・盛岡間 熊谷・高崎間 博多・久留米間 b. 東京・新下関間の新幹線停車駅と新鳥栖駅又は久留米駅の相互間 c. 小倉駅と筑後船小屋・鹿児島中央間の新幹線停車駅との相互間 d. 小倉・新鳥栖間及び小倉・久留米間 e. 東京・博多間を運転する特別急行列車のぞみ号(以下「のぞみ号」という。 )又は新大阪・鹿児島中央間を運転する特別急行列車みずほ号(以下「みずほ号」という。 )に乗車する場合(第7項の規定により特別急行券を発売する場合を含む。 )の新幹線停車駅相互間(博多・鹿児島中央間の新幹線停車駅相互間及びaからdまでに定める区間を除く。 ) f. 東京・八戸間の新幹線停車駅と奥津軽いまべつ駅との相互間 g. 七戸十和田・木古内間及び七戸十和田・新函館北斗間 h. 七戸十和田・奥津軽いまべつ間 i. 盛岡・新函館北斗間の各駅相互間(a、f、g及びhに定める区間を除く。 ) ロ 新幹線以外の線区 水戸・原ノ町間 100キロ以内の区間を除く。 ) 米子・益田間(100キロ以内の区間を除く。 ) 盛岡・秋田間(田沢湖線・奥羽本線経由限る。 ) ハ イ 及び ロ の規定にかかわらず、別に定める区間において特定特急券を発売することがある。 特定特急券は、近距離区間の新幹線利用を促進するために、新幹線の隣接駅間の自由席用に設定されたものであるが、後述する新幹線特急券の分割購入問題の元凶となっている。 なお、 イ aの「九州新幹線」は、旅規的には、新八代・川内間を意味する。 博多・新八代間及び川内・鹿児島中央間は、鹿児島本線(新幹線)という位置づけであり、この区間内の隣接駅間には特定特急券が発売される。 この「特定特急券」と紛らわしいのが、旅規第57条の3に定められている「特定の特別急行券」である。 同条に「特定の特別急行料金による特別急行券」の発売が、第57条の4に「特定の普通急行料金による普通急行券」の発売が、それぞれ表9の通り定められている。 表10 特定の特別急行券・普通急行券 条項 内容 発売する急行券 第57条の3第1項 繁忙期・閑散期 指定席特急券 第57条の3第2項 新幹線以外の線区で別に定める区間(基97の2) 指定席特急券・立席特急券・自由席特急券・特定特急券 第57条の3第3項 指定席特別車両券 A 、寝台券又はコンパートメント券との同時発売 指定席特急券 第57条の3第4項 新在直通区間(山形・秋田「新幹線」) 指定席特急券・立席特急券・自由席特急券・特定特急券 第57条の3第5項 新大阪・小倉間と新鳥栖・鹿児島中央間の新幹線停車駅相互間 指定席特急券 第57条の3第6項 東京・七戸十和田間と奥津軽いまべつ・新函館北斗間の新幹線停車駅相互間 指定席特急券 第57条の4 別に定める区間(基97の4) 普通急行券 第57条の3には、異質な項目が脈絡なく記載されている。 第1項の繁忙期・閑散期に発売する特急券を、「特定の特別急行券」として記載する意味がわからない。 単に旅規第125条で、料金をそれぞれ200円増し、200円引きで発売すると規定すればすむことである。 また、第3項の指定席特別車両券 A 、寝台券又はコンパートメント券と同時に、自由席特急料金で発売する特急券についても、同様に530円引きと規定すればよい。 第5項は、2011年3月12日の九州新幹線全通時に従来の新八代・鹿児島中央間と在来線との乗り継ぎの規定に代えて、第6項は2016年3月26日の北海道新幹線開業に登場したものだが、同時に登場した特定特急券(第57条第1号ニ イ のbからi)と重複している。 第2項、第4項、第5項の個別線区ごとに発売される「特定の特別急行料金による特別急行券」と第57条第1項第1号ニの「特定特急券」をあわせて、特定特急券としてまとめたほうがすっきりする。 第2項の区間は、一般にB特急料金適用区間 といわれているもので、普通急行の快速と特急への二分化によって格上げされた走行区間の短い、車両設備の劣る特急列車に適用されたのが始まりである。 その区間は、基準規程第97条の2に、「規則第57条の3第2項の規定による特別急行券の発売区間」として、以下の通り定められている。 2016年3月のダイヤ改正で「はまなす」が運転を終了し、現在JRに定期普通急行列車はない。 下記の区間は、基準規程第97条の2の特定の特急券の発売区間との整合性をとるための規定だろう。 特急料金に関する旅規(約款)と基準規程(内規)の記載は、統一性を欠いていて、きわめてわかり難い。 正確性を保ちながら、できる限り簡略にまとめたつもりだが、このように複雑な体系となっている。 上述したとおり旅規第57条の3第2項の「特定の特別急行料金による特別急行券」を発売する区間の指定は、基準規程第97条の2に委ねられているが、旅規第125条第1項第1号ロの ロ 、 ハ 、 ニ 及び ホ では、「第57条の3第2項の規定により発売する場合」の特急料金として、規程第97条の2第1号に定められた発売区間だけを、会社ごとの区分で表示している。 基準規程第129条の2第1項には、基準規程第97条の2の第2号から7号までの「特定の特別急行料金による特別急行券」と旅規第57条の3第4項の新在直通区間(山形・秋田「新幹線」)の特急料金が定められている。 また「急行券の発売」(旅規第57条、第57条の3、基準規程第97条の2)に記載されていないJR九州の特定区間の特急料金が基準規程第129条の2、第2項に、いわて銀河鉄道と青い森鉄道を経由する特急料金が同条第3項に記載されている。 旅規の範囲内で、旅客にとって有利となる取扱は、基準規程で定めるという思想なのだろうが、特急料金のような基本的条項は、すべて約款(旅規本文)に、わかり易く記載すべきである。 水色の網掛けは、2011年当時の基準規程に規定されていなかったが、時刻表の「おトクな特急料金〜特急料金の例外〜」に記載されているもの。 a 閑散期(第57条の3第1項第1号の規定により発売するもの)は200円引き、繁忙期(同条第1項第2号の規定により発売するもの)は200円増し。 b 指定席特別車両券 A 、寝台券又はコンパートメント券と同時に(第57条の3第3項の規定により)発売するものは、530円引き c 閑散期(第57条の3第1項第1号の規定により発売するもの)は140円引き、繁忙期(同条第1項第2号の規定により発売するもの)は140円増し。 指定席特別車両券 A 、寝台券又はコンパートメント券と同時に(同条第3項の規定により)発売するものは、380円引き 在来線の座席指定特急料金は、営業キロ地帯別に決められているが、その料金表が上記のとおり10種類もあるのに驚く(新在直通区間を除く)。 新幹線のキロ地帯別特急料金 旅規は、新幹線の特急料金について「別表第2号の各表に定める料金」として三角表で区間ごとに個別に定められていて、計算の一般ルールを明記していない。 三角表の区間の営業キロと特急料金との関係をプロットし、指定席特急料金を営業キロ地帯ごとに区分すると、おおむね表11のとおりになる。 しかし、表に示すように、多くの例外が存在する。 表12 新幹線のキロ地帯別特急料金(指定席通常期) 営業キロ 地帯 東海道・山陽 東北・上越・北陸 北陸 JR東西に跨る区間 九州 北海道 例外 除のぞみ ・みずほ のぞみ・ みずほ 除はやぶさ ・こまち はやぶさ ・こまち 1-50 2,290 2,500 a 2,400 b 2,500 3,070 1,790 2,400 a 東京〜大宮、東京・上野間〜小山、熊谷〜本庄早稲田:2,570円 b 東京〜大宮:2,610円、東京〜上野、上野〜大宮、盛岡〜いわて沼宮内・二戸間、いわて沼宮内〜八戸、二戸〜八戸・七戸十和田間、八戸〜七戸十和田・新青森間:2,400円 51-100 2,290 2,560 101-150 c 3,060 d 3,270 e 3,170 f 3,380 g 4,160 3,060 h 3,380 c 東京〜熱海・三島間、品川〜三島:2,290円、d 京都〜姫路:3,380円、 e 上野〜宇都宮、高崎:2,830円、東京〜宇都宮、高崎:3,040円、東京〜那須塩原・新白河間、上毛高原〜越後湯沢、軽井沢〜上田:3,320円、f 一ノ関〜いわて沼宮内・八戸間、水沢江刺・新花巻間〜二戸・七戸十和田間:3,270円、盛岡・いわて沼宮内間〜七戸十和田・新青森間、二戸〜新青森:3,170円、g 安中榛名・上田間〜糸魚川、飯山〜黒部宇奈月温泉・金沢間:3,830円、h 新青森・新函館北斗間:4,530円 151-200 i 3,770 - i 博多〜新八代:3,060円 201-250 3,930 j 4,140 k 4,060 l 4,270 m 5,390 4,400 - j 京都〜岡山・福山間:4,250円、名古屋〜姫路:4,350円、k 東京〜郡山・福島間、浦佐・燕三条間、長野:4,270円、l 一ノ関〜七戸十和田・新青森間、水沢江刺・新花巻間〜新青森:4,160円、m 大宮・高崎間〜糸魚川:4,730円、熊谷・軽井沢間〜黒部宇奈月温泉、長野〜金沢:5,050円 251-300 5,030 - 301-400 4,710 n 4,910 o 4,830 p 5,250 q 5,820 - - n 京都〜広島:5,020円、名古屋〜岡山:5,120円、o 東京〜仙台・古川間、新潟:5,040円、p 東京〜仙台・古川間:5,360円、上野・大宮間〜仙台・古川間:5,150円、仙台〜七戸十和田・新青森間、古川〜新青森:5,040円、q 上野〜糸魚川:5,490円、東京〜糸魚川:5,700円、東京〜黒部宇奈月温泉:6,030円、東京〜富山:6,360円 401-500 5,150 r 5,470 s 5,370 t 5,790 u 6,690 - - r 名古屋〜福山:5,570円、京都〜徳山:5,580円、s 東京〜くりこま高原・新花巻間:5,580円、t 東京〜くりこま高原・新花巻間:6,000円、u 東京〜新高岡・金沢間:6,900円 501-600 5,490 v 5,810 w 5,700 x 6,220 - - - v 名古屋〜広島:5,910円、京都〜新山口・小倉間:5,920円、w 東京〜盛岡・二戸間:5,910円、x 東京〜盛岡・二戸間:6,430円 601-700 5,920 y 6,450 z 6,070 aa 6,590 - - - y 新大阪〜博多:5,810円、京都〜博多:6,350円、z 東京〜八戸・七戸十和田間:6,280円、aa 東京〜八戸・七戸十和田間:6,800円 701-800 6,460 6,990 ab 6,600 ac 7,120 - - - ab 東京〜新青森:6,810円、ac 東京〜新青森:7,330円 801-900 7,030 7,560 - - - - - - 901-1000 7,570 8,210 - - - - - - 1001-1100 8,130 8,770 - - - - - - 1101-1200 8,670 9,310 - - - - - - これらの例外については、次のような調整の結果であると推定できる。 東京、品川発着の125キロまでの「ひかり」・「こだま」の特急料金は1ランク下の100キロまでの料金を適用。 JR東海とJR西日本にまたがる600キロまでの区間(除く新横浜・新神戸間)の「のぞみ」特急料金は、規定額の100-200円アップ。 一方新大阪・博多間の「のぞみ」特急料金は、対航空シフトで1ランク下のキロ帯の料金を適用(京都・博多間も規定額から100円割引)。 JR東日本の東京発着の特急料金は、210円加算。 「はやぶさ」の仙台〜新青森の特急料金は110-200円割引、盛岡〜新青森は「はやて」等と同額。 北陸新幹線の上越妙高をはさんでJR東日本とJR西日本に跨る区間は、緩和措置として飯山・糸魚川発着と長野・黒部宇奈月温泉発着の区間を割引。 博多・新八代間(151. 8キロ)は、1ランク下の150キロまでの料金を適用。 北海道新幹線の特急料金は、他に比べてきわめて高い(隣接駅間の特定特急料金があるが)。 とくに101-150キロ帯は、新青森・新函館北斗間(148. 8キロ)が新青森・木古内間(113. 3キロ)に比べ、1,000円以上高くなっている。 特急券の分割購入 運賃と同様、特急料金にも分割購入の問題がある。 新幹線の自由席(東北新幹線盛岡・新青森間は立席)を利用する場合、分割購入したほうが有利になる区間は、表13に示すように69区間に及ぶ。 とくに営業キロが100キロを超える場合は、分割購入による節減額は、550円から670円となり、運賃の分割購入以上に大きな金額になる。 東北・上越・北陸新幹線では、100キロまでの非隣接駅間の特急料金が50キロまでの特定特急料金と比べ高く設定されているため、隣接する2特定区間を乗車するほとんどのケースで、中間駅で分割したほうが安くなる。 また、3,530円の22区間と3,740円の2区間は、それぞれ880円区間と2,850円区間、880円区間と2,800円区間に分割したほうが10円安くなる。 さらに、北陸新幹線は上越妙高をはさんでJR東日本とJR西日本に跨る区間の特急料金が高く設定されているので、東京・糸魚川間など7区間は、上越妙高で分割したほうが得になる。 なお九州新幹線の特急料金は50キロきざみになっており、並行在来線が第3セクターに経営分離された新八代・川内間に特定特急料金が設定されていないことから、分割による逆転現象は、新玉名・新八代の1区間(節約額30円)にとどまった。 東海道・山陽新幹線では、自由席特急料金を東京・三島間のように100キロまでの料金にあわせるべきである。 新幹線の特急料金は、区間ごとに個別に設定しているのだから、フレキシブルに対応できるはずだ。 東北・上越・北陸新幹線でも、100キロ以内の自由席特急料金を見直すべきである。 在来線にも、次のように分割購入が有利となる区間がある。 表14 分割購入が有利な区間(在来線) ケース 分割例 A. 遠距離逓増の特急料金 札幌・東室蘭(150キロまで、1,830円)>札幌・南千歳(50キロまで、630円)+南千歳・東室蘭(100キロまで、1,150円) 柏・いわき(200キロまで、2,240円)>柏・水戸(100キロまで、1,020円)+水戸・いわき(100キロまで、1,020円) 八王子・松本(200キロまで、2,240円)>八王子・韮崎(100キロまで、1,020円)+韮崎・松本(100キロまで、1,020円) B. 不適切なキロ刻み 新得・池田(100キロまで、1,150円)>新得・帯広(50キロまで、630円)+帯広・池田(25キロまで、320円) 尾鷲・新宮(100キロまで、1,200円)>尾鷲・熊野市(50キロまで、660円)+熊野市・新宮(30キロまで、330円) 下呂・飛騨古川(100キロまで、1,200円)>下呂・高山(50キロまで、660円)+高山・飛騨古川(30キロまで、330円) ここに分割例として取り上げた区間は、多くの旅行者が利用すると思われる区間で、決して特殊な区間ではない。 料金体系の矛盾によってこのような事態が発生するのである。 ケースAのJR北海道の自由席特急料金は、50キロまで620円、100キロまで1,130円に対し、150キロまでが1,800円と遠距離逓増になっていて、100キロと50キロで分割するほうが安くなる。 自由席特急料金は営業キロに関係なく指定席特急料金から一律に530円を差し引いているため、遠距離逓減になっていないことが分割による料金逆転が起こる理由である。 2015年3月14日の旅規改定で、指定席特急料金にも分割が有利な事態が発生した。 自由席特急券を廃止した常磐線の新料金体系(2019年中央本線にも適用)は、200キロまでが100キロまでの2倍以上と、遠距離逓増になっている。 ケースBでは、25キロ、30キロまでの自由席特急料金設定が、50キロ以上のキロ刻みと対応していないことによる料金逆転である。 新幹線・在来線とも、分割による逆転現象の矛盾解消には、急行料金体系の全面的な見直しが必要だろう。 参考文献• 長澤規矩也著、旅の入れぢえ、1964. 15、真珠書院• 長澤規矩也著、大改正 旅の入れぢえ、1967. 1、真珠書院• 築島裕著、鉄道きっぷ博物館、1980. 15、日本交通公社• 国土交通省鉄道局監修、数字で見る鉄道2003、2003. 22、運輸政策研究機構• 近藤喜代太郎・池田和政著、国鉄乗車券類大事典、2004. 1、JTB• 日本国有鉄道百年史 第13巻• 旅規改定にかかわる日本国有鉄道公示()• JTB時刻表、JTB運賃表のバックナンバー• 注 地方交通線は、1980年12月公布・施行された国鉄経営再建促進特別措置法に基づき、「適切な措置を講じても収支の均衡が困難な路線」として指定されたものである(その中で廃止してバスに転換する路線=特定地方交通線を選定することも定められた)。 1981年3月の国鉄経営再建促進特別措置法施行令によって、地方交通線の基準は、キロ当たりの旅客輸送密度が1日8000人未満の路線とされ、81年4月175路線10,166. 5キロが指定された。 その結果、1984年4月の運賃改定から地方交通線に割増運賃を徴収することになったのである。 擬制キロが適用された路線・区間・換算率は次のとおり。 換算率1は開業当初の、換算率2は1961年4月6日から適用されたもの。 75 1. 6 1. 5 1. 46 1. 3 なおこの擬制キロは、指宿線への適用開始時にの「鉄道営業キロ程」を「鉄道営業キロ程(別に旅客営業キロ程を定めた場合は、そのキロ程。 以下同じ。 )」と改定し、国鉄公示により各線区の駅間ごとに旅客営業キロ程を定めた。 指宿線、能登線、岩日線の一部の区間には、同時に擬制キロによる高額な運賃を緩和するために、5円刻みの特定運賃も定められた。 1961年4月6日の運賃改定で300キロまでの賃率を2. 4円から2. 75円に値上げしたため、従来の駅間運賃を維持するように換算率を緩和したようだ。 同時に特定運賃適用区間の削除・追加も行われた。 旅規第78条に「別表第1号に掲げる駅相互間の2等大人片道普通旅客運賃は、前条の規定にかかわらず、同表に掲げる額とする。 」と定められ、従来擬制キロが適用されていた東京・大阪付近の賃率による運賃が30円から80円の区間で10円割引いた。 別表1による割引運賃制度は、1966年3月の運賃改定時に、特定運賃を廃止すると2倍以上の値上げになる28区間だけに限定して2倍相当額に低減した。 割引運賃の適用区間を以下に示す。 この区間特定割引運賃は、1969年5月の運賃改定時に廃止されが、1978年7月京阪神の私鉄に対抗する区間特定運賃として復活した。 一方、JR西日本は、を発行している。 実際には下表のとおり、分割が有利となる他の要素(11-15キロのキロ当たり最低運賃、区間特定運賃など)を加えた小刻みの分割 B が最低廉となる(による)。 乗車区間 非分割乗車券 非分割運賃 分割乗車券A 分割運賃A 分割乗車券B 分割運賃B 藤枝・新橋間 藤枝・都区内 3,670 藤枝・鶴見 鶴見・新橋 3,020 310 計 3,330 藤枝・鴨宮 鴨宮・大船 大船・保土ヶ谷 保土ヶ谷・新橋 1,940 580 220 470 計 3,210 島田・西船橋間 島田・西船橋 4,000 島田・都区内 小岩・西船橋 3,670 170 計 3,840 島田・大磯 大磯・横浜 横浜・品川 品川・亀戸 亀戸・西船橋 2,270 670 290 220 220 計 3,670 熱海・松岸間 熱海・松岸 4,000 熱海・大井町 大井町・品川 山手線内・松岸 1,670 140 1,940 計 3,750 熱海・大船 大船・横浜 横浜・品川 山手線内・松岸 970 310 290 1,940 計 3,510 京浜急行は、天空橋・羽田空港間を経路に含む場合140円から180円の加算運賃を設定していたが、天空橋・羽田空港間の運賃との整合性が取れていないため、天空橋で分割すると安くなった。 とくに、新逗子 現逗子・葉山 ・羽田空港間など、通しで買うとキロ地帯が1段階上がるケースでは、分割による運賃差額は90円にもなった。 2019年10月1日から加算運賃を50円に引き下げたため、この矛盾は解消された。 また対キロ区間制で、特定運賃がない東武にも分割による逆転区間が存在する(例えば船橋・下今市 1730円 を新船橋で分割すると1540円)。 100キロ超のキロ刻みが20キロで、段差が120キロ前後で170円、140キロ前後で190円と初乗り運賃150円より大きいためである。 鉄道事業法16条で、鉄道事業者は上限運賃について国土交通大臣の認可を受ける必要があり、その上限の範囲内で実際に適用する運賃を国土交通大臣に届け出なければならないと定めている。 これに対し料金は届け出制であるが、新幹線鉄道の特急料金だけは、運賃と同様上限額の認可手続きが必要とされている(鉄道事業法施行規則32条)。 旅規第187条第1号に「第57条の3第2項の規定による場合の特別急行券の標記は、「B自由席特急券」の例により「B」を冠記して表示する。 」と定められていることによる。 しかし、時刻表などでは、基準規程第97条の2第1号の区間のみをB特急料金適用区間と表示している。 また、JR北海道内(海峡線等を除く)の特急料金は、「JR北海道のA特急料金」と表示されている。 新幹線特急料金を区間制(三角表方式)としたのは、1972年3月の岡山開業時からである。 在来線の特急料金は、1960年7月1日施行の旅規改定時に区間制としたが、1966年3月キロ地帯制に戻った。 1964年10月から1966年3月までは、新幹線がキロ地帯制、在来線が区間制と現在とは逆だった。 2014年4月までは86区間だった。 また東京・郡山、浦佐、長野の3区間も直通料金と分割料金が同額になり、17区間が「分割購入が有利な区間」から外れ、69区間になった。 2015年3月北陸新幹線開業により、21区間が追加。 2019年10月改定で、2014年4月に外れた区間の復活があり、北海道新幹線の2区間を含めて、計105区間となった。 脚注を追加。 「急行料金体系も複雑だ」をに改題、2006年1月1日現行の「旅客営業取扱基準規程」を参照し、表10などを大幅に改訂。 1960年開業の新線の擬制キロについて本文及び脚注4に追記。 東京・大阪の短縮擬制キロ廃止後の区間特定運賃の記載を脚注6に移動。 脚注8 現脚注9 を挿入、京急の分割購入について記載。 脚注11 現脚注12 を追加、以降番号を変更。 1986年9月の運賃改定で、当時の国電区間の賃率が据え置かれ、4種類となった。 表2に私鉄の特定運賃を明記。 に、指定券券売機による乗車券の発売を追記。 参考文献に、利用している乗車券分割プログラムのサイトを追加。 以降番号を変更)。 10月15日施行の旅規改定を反映し、表10 2 現11 2 の「あそぼーい!」の特急料金を改訂。 表12 現13 の新幹線の特急券分割区間を訂正・追加(読者より情報提供を受けました)。 脚注1、2の「鉄道事業者の運賃計算方法」、「名鉄各線の擬制キロ換算率」をに移管、ダブりを整理してJR運賃問題に特化。 表の附番の誤りを訂正。 50年以上前に分割購入問題を指摘した長澤規矩也氏の著書から該当部分を引用。 「急行料金体系はもっと複雑だ」の項に北海道新幹線、中央線特急等を記載し見直し。 表11 1 新幹線の東海道新幹線と九州新幹線の乗継を山陽新幹線と九州新幹線の乗継と区分し、合算額(530円減額なし)に変更。

次の