マズロー の 欲求 5 段階。 マズローの欲求5段階説とは?自己実現論のマーケティング活用

あなたはなぜ働くのですか?そして幸せですか?マズローの欲求5段階説

マズロー の 欲求 5 段階

Contents• マズローの欲求5段階説とは? マズローの欲求5段階説はアブラハム・ハロルド・マズローが提唱した理論です。 人間の衝動、同期、欲求それ自体をよいものなのだと捉えて、基本的な欲求は並列的に存在しているのではなく、ピラミッド状の階層的に存在しているものだと考えました。 アブラハム・ハロルド・マズローは、アメリカ合衆国のニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン区に生まれた心理学者です。 マズローの欲求5段階説は、経営者から、部署のリーダーやマネージャー等まで知っておくべき理論です。 参照: 5段階の欲求について 5段階のそれぞれの欲求は「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」を言います。 この5つの欲求を満たす事が出来れば、人間はますます成長し心理的にも健康になっていくと考えられています。 それでは「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」それぞれについてわかりやすく説明いたします。 生理的欲求(Physiological needs) マズローの欲求5段階説のピラミッドの底辺にあたる「生理的欲求」とは、 生きていくための欲求です。 人間としての欲求というよりも日本社会においては動物的な欲求と捉える事が出来ます。 生命維持のために必要な「食べる」「寝る」「排せつする」の部分です。 肉体的・本能的なレベルの欲求で、動物はこの階層を超えることはなく、逆に人間がこの階層にとどまる状況は一般的ではありません。 つまり、それほど 基本的な欲求という事が出来ます。 食べることが出来ない状況や寝ることが出来ない状況では、動物として生存してくことが出来ませんので、生理的欲求は基本的でありながらとても重要な欲求になります。 安全欲求(Safety needs) マズローの欲求5段階説の「安全欲求」とは、 安全安心な状況にいたいと思う欲求です。 生理的欲求が満たされた後は、自分の生命の安全を求めるようになります。 安全欲求は、安全な環境にいたいと思う環境ですが、不慮の事故や戦争状態にないなどセーフティ・ネットもこれを満たす要因となります。 幼い頃はこの欲求を満たしたいと思う気持ちを表にだしますが、 大人になると反応を自然と抑制し次の段階へ欲求が昇華していきます。 他にも、経済的に安定したいや良好な健康状態を保ちたいといった欲求も含まれます。 生活の部分は「衣・食・住」と言いますが、「衣・食・住」で言うと「衣・住」の部分です。 生理的欲求と安全欲求は物質的な欲求です。 物質的欲求が満たされないとこれ以降の欲求は生まれません。 これ以降の欲求は精神的な欲求となります。 所属と愛情欲求 (Social needs / Love and belonging) 所属と愛情欲求は帰属欲求、親和欲求、社会的欲求とも言われています。 マズローの欲求5段階説の「所属と愛情欲求」とは、 集団に所属したい、仲間や恋人が欲しい、仲間や恋人から愛されたいという欲求です。 自分が社会に必要とされている、果たせる社会的役割があるという感覚を得たいと思う欲求です。 この欲求が満たされない時に、人は孤独感を感じて社会的不安を感じやすくなります。 人間は愛を求めて、孤独・追放・拒否・無縁状態である時にひどく痛恨を感じます。 これは、不適応や重度の病理、孤独感や社会的不安、鬱状態になる原因の最たるものです。 生理的欲求、安全欲求、所属と愛情欲求の3つは、外的なモノや人に満たされたいという欲求で低次の欲求です。 これ以降は、自分自身の内的なモノ(心)を満たしたいという欲求で、高次の欲求と呼ばれている欲求に変わります。 自尊欲求 (Esteem) 自尊欲求は尊重の欲求、承認欲求、尊厳欲求、自尊心の欲求、自我の欲求とも言われています。 マズローの欲求5段階説の「自尊欲求」とは、 自分が集団や仲間などの他人から価値のある存在だと認められ、尊敬されたいや優秀だと認められたいという欲求です。 出世したい、有名になりたいという欲求も自尊欲求です。 この自尊欲求のレベルは低いレベルと高いレベルと2つあります。 低いレベルの自尊欲求は、他者からの尊敬や名声、注目などで満たすことができます。 昨今ではSNSの「いいね」の数などはこの低いレベルの自尊欲求です。 高いレベルの自尊欲求は、自分で自分のことを認めて自身をつけたい欲求です。 自己の中で、自己尊重感、技術や能力の習得、自己信頼感、自立性などを得る事で満たされます。 自分で自分を価値のある存在だと認め、優秀だと認めると得られます。 低いレベルの自尊欲求でとどまり続けることは危険です。 知性や物事への探求、能力を磨いたり、精神的な自立や目標設定をし、自尊欲求が満たされるように努めましょう。 この欲求は満たされないと、劣等感や無力感を持ちやすくなります。 自尊欲求がある程度満たされると次の自己実現欲求が生まれてきます。 自己実現欲求(Self-actualization) マズローの欲求5段階説の「自己実現欲求」とは、 自分の能力や可能性を引き上げたい、自分の限界に挑戦したいなどと思う欲求です。 人は自分に適していることをしていない限り、すぐに新しい不満が生じて落ち着かなくなります。 「あるべき自分になりたい」と思い、具現化して自分がなりえるものにならなければならないという欲求です。 自己実現欲求までの欲求は他者に何かを求める欲求ですが、自己実現欲求は自分自身への成長や活動に関心を持っています。 自己承認欲求の延長とも言えます。 生理的欲求はご飯を食べられる自分を実現したい• 安全欲求は安全な環境にいる自分を実現したい• 所属と愛情欲求は誰かと一緒にいる自分を実現したい• 自尊欲求は他者から認められる自分を実現したい 等、 すべての行動の動機はこの自己実現欲求に帰結されます。 自己実現欲求は行動による報酬を目的としているのではなく、行動そのものを目的とすることが重要です。 この階層的になっている5つの欲求を満たすことが出来れば、人間はますます成長し、心理的に健康になっていくと考えられています。 マズローの欲求5段階説の欲求の分類 マズローの欲求5段階説の欲求は以下の種類で分類することが出来ます。 「物質的欲求」と「精神的な欲求」• 「外的欲求」と「内的欲求」• 「欠乏欲求」と「成長欲求」 それではこの種類を分かりやすく説明いたします。 「物質的欲求」と「精神的な欲求」 「物質的欲求」はモノを所有したり、使用したりすることで満たされる欲求です。 「精神的な欲求」は社会生活の中で精神的に満たされる欲求です。 「物質的欲求」と「精神的な欲求」は次のように分類されます。 物質的欲求 生理的欲求・安全欲求 精神的な欲求 所属と愛情欲求 ・自尊欲求 ・自己実現欲求 「外的欲求」と「内的欲求」 「外的欲求」とは自分以外の他の外部を満たそうとする欲求です。 「内的欲求」とは自分自身の内面を満たそうとする欲求です。 「外的欲求」と「内的欲求」は次のように分類されます。 外的欲求 生理的欲求・安全欲求・所属と愛情欲求 内的欲求 自尊欲求 ・自己実現欲求 「欠乏欲求」と「成長欲求」 「欠乏欲求」とは足りないからこそ外部から得ることで満たそうとする行動の動機です。 「成長欲求」とは満たされているからこそ成長や他社の援助に目を向けるという行動の動機です。 「欠乏欲求」は外部に求め続ける限り抜け出せない欲求です。 足りないと思っている限り満たされず、欠乏している何かが満たされても「次はもっと」と欲求を膨らませてしまいます。 「欠乏欲求」と「成長欲求」は次のように分類されます。 欠乏欲求 生理的欲求・安全欲求・所属と愛情欲求 ・自尊欲求 成長欲求 自己実現欲求 なお、マズローは晩年、生理的欲求・安全欲求・所属と愛情欲求・承認欲求 ・自己実現欲求の5段階の欲求階層の上に、さらにもう一つの段階「自己超越の欲求」があるとしました。 このレベルに達している人は人口の2%しかいないと発表しています。 マザーテレサやガンジー、マンデラ南アフリカ大統領などが例にあげられます。 マズローの5段階欲求説に関するサイト まとめ マズローの欲求5段階説は、 組織で働く従業員のモチベーションの問題にも活かすことが出来ます。 仕事を通じて従業員の自己実現欲求を充足するように、 管理者はやりがいのある意義や誇りを見出せる仕事を提供し、仕事を通じてより高次な欲求を充足するように配慮していくことが求められます。 長期的には自らのワークキャリアプランの作成、短期的には目標管理の設定というそれぞれの目標に基づく能力開発の実行だけではなく、日常業務の生産性の向上にも活かしていく事ができます。 こういった事を理解して福利厚生、賃金アップなども含めて従業員満足度向上を目指し、従業員の離職率の低下と定着率向上に活用してみましょう。 参照:マズロー/.

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マズローの欲求段階説とは?例を交えて丁寧に説明します|仕事に役立つ心理学

マズロー の 欲求 5 段階

幸せでありたい——。 この願いは、おそらく誰しもに共通するものと言えるでしょう。 幸せというものについて深く考えたことのある人、あるいは心理学について興味のある人であれば、おそらく マズローの自己実現理論(欲求5段階)について聞いたことがあるはずです。 世界的によく知られた理論であるのと同時に、その明快な理論ゆえに、ともすると誤解されやすい面もある理論と言えます。 マズローの欲求5段階を誤解したまま実生活に活かそうとすると、理論の本筋とは全く異なるところで歪んだ認識を生じさせかねません。 そこで、今回はマズローの欲求5段階についておさらいしつつ、この理論の誤解されやすい点や実生活で上手に活用していく方法について見ていきましょう。 マズローの欲求5段階の、各段階の説明 生理的欲求 生理的欲求とは、文字通り生理的に必要な最低限の欲求のことを指しています。 生きるために必要な食物や水、空気が得られること、あるいは睡眠や排泄といった、生き物として致し方なく生じる欲求のことを言います。 通常、この段階の欲求が満たされて十分に満足し、かつその状態が続くことはありません。 人間は社会的な生き物ですので、必要最低限の生理的欲求が満たされれば、すぐに 「より健康に」「より安全に」といった次の段階の欲求を満たしたくなるからです。 安全欲求 安定や保護を得られること、恐怖や不安から距離を置いていられること。 これらは 「安全欲求」とされます。 安全欲求を意味通りに捉えれば、健康でありたい、危険を回避したい、事故を防ぎたいといった欲求ということになります。 これをより広義の意味で捉えるならば、経済的な安定を得たいという気持ちも安全欲求の一種と考えることができるでしょう。 日本で暮らす健康な成人であれば、ほとんどの場合この欲求は満たされており、安全欲求が動機付けとなって具体的な行動に結びつくことはまれであるとされます。 社会的欲求(帰属欲求) 人は1人では生きられない、と言われることがあります。 人は常に他者とのつながりを求めているのであり、集団に所属したり愛を実感したりすることで精神的な安定を得ることにつながります。 仲間が欲しいと感じたり、恋人が欲しいと感じたりする心理は、まさしく 社会的欲求からくる心理です。 自分には果たすべき役割があると実感することや、他者から受け入れられているという感覚を得られることが、社会的欲求を満たすために必要とされます。 社会的欲求が帰属欲求とも呼ばれるゆえんです。 承認欲求(尊厳欲求) 承認欲求は尊厳欲求とも呼ばれ、人から認められたい、尊敬されたいという気持ちとなって表れます。 所属している集団の中で目立ちたい、他の人よりも優れていると思われたい、評価されたいといった気持ちのことを指します。 SNSで 「いいね」をたくさん欲しがったり、実際の自分よりも良く見せた写真を投稿したりするのも、承認欲求の表れと言えるでしょう。 ほとんどの人は何らかの集団に属して暮らしていますので、承認欲求を満たして自分に自信を持ちたいと感じるであろう場面は少なくないのです。 自己実現欲求 マズローの理論の中でも中核的な概念として位置づけられる欲求です。 あらゆる行動はこの欲求を満たすためになされているとマズローは考えたのです。 自己実現欲求は、平たく言えば 「あるべき自分になりたい」という欲求です。 承認欲求が他者に対するものだったのに対して、自己実現欲求はあくまで自分自身の中での問題に目が向けられているのが特徴です。 自分にしかない能力を高めていきたいといった欲求や、社会に貢献して人の役に立ちたいといった無償性を含んだ欲求は、まさしく自己実現欲求と言えるでしょう。 マズローの欲求5段階はここで誤解されやすい?誤解ポイント3つ それぞれの段階の独立性(ランク付け)と同時並行性(共存と割合)の誤解 マズローの欲求5段階はピラミッド構造の図で説明されることが多く、 欲求を「高次」から「低次」のものに分類していることから、しばしば安易な「ランク付け」や「レッテル貼り」に使われることがあります。 「社会的欲求や承認の欲求で止まっている者は未熟」「自己実現の欲求がごく自然に湧く境地を目指すべきだ」といった論調は、その典型と言えるでしょう。 欲求5段階について、マズロー自身は次のように説明しています。 「 我々の社会で正常な大部分の人は、すべての基本的欲求にある程度満足しているが、同時にある程度満たされていないのである」 つまり、5つの欲求はそれぞれ独立したものではなく、複数の段階を並行して感じるものであり、同じ人が同時に複数段階の欲求を持ったり、高次と低次の欲求が逆転したりすることもあり得ます。 たとえば、「貧しくても好きな人と一緒にいられて幸せ」という状態は、安全の欲求がやや満たされていなくても愛の欲求を満たせていることになり、高次と低次の欲求が逆転していますが、当人たちにとっては欲求が満たされて幸福な状態にあると言えるのです。 「承認欲求」の解釈の誤解 とくにSNSが登場してからというもの、世の中で 「承認欲求」という言葉がよく使われるようになりました。 自己顕示欲を満たしたい、他人から認められたいという欲求はたしかに承認欲求の一種ですが、マズローの欲求5段階における承認欲求はこうした狭義の欲求だけを指しているのではありません。 マズローの欲求5段階における承認欲求は、さらに2段階に分けられます。 すなわち、他人から認められたいという「他者承認欲求」以外に、自分で自分を認めたいという「自己承認欲求」も含まれているのです。 自己承認欲求とは、自分に対する信頼や自信となって表れます。 言い換えるとすれば、 「等身大の自分を誇りに思いたい」という欲求のことです。 また、他者承認欲求についても、外見や肩書、経済力といった属性によって他者に認められることではなく、あるがままの自身を人に受け入れてもらいたい、本当の意味で愛されたいという思いのことを指しています。 このように、承認欲求という言葉にまつわるイメージにとらわれず、承認欲求が指し示す本来の欲求を理解しておく必要があります。 「自己実現」の解釈の誤解 承認欲求と同様、 「自己実現」という言葉も近年よく耳にするようになりました。 一般的には、自己実現と言う場合には「自分のやりたいことで生きていける」「社会的に成功する」といったことを指している場合が多いのではないでしょうか。 しかし、マズローの欲求5段階における自己実現はこれとは異なります。 一見すると自己実現の欲求のように思えても、実は他者承認欲求と混同しているケースがあります。 「自己実現のために仕事に邁進している」と思っていても、実はその根底にあるのは「他者からの評価・賞賛を得たい」という思いなのかもしれません。 マズローが唱える「自己実現」とは、自分自身の状態が 「ありたいと思う姿」に近づけていると実感しているかどうか、という点に重きが置かれています。 他者から見た評価や社会的な指標ではなく、あくまで自分自身の中での事実が重視されているのです。 人間的により成熟し、人格を磨いていくことが行動の動機づけになれば、他者からの評価や名誉を得るために行動する必要はなくなるというわけです。 マズローの欲求5段階を有効に活用していく為に ここまで見てきたように、マズローの欲求5段階はともすると誤解されやすく、本来の主旨とは異なる解釈をされてしまう恐れがあります。 一方で、少し踏み込んで本質的な部分を理解することによって、自身の行動や考え方の指標として永続的に持ち続けたり、定期的に省みたりするために活用できる奥深い理論でもあるのです。 そこで、日常生活や仕事においてマズローの欲求5段階を有効に活用していく方法として、3つの提案をしてみたいと思います。 「自分らしく生きる」為の指標として活用する マズローの欲求5段階は、自己実現の欲求を最も高次の欲求とする理論です。 ここで言う自己実現とはあくまで「自分らしく生きる」ことを目指すものであり、社会的な成功や高みを目指すことを促しているわけではありません。 もちろん、高みを目指すためには人間的な成長や成熟も必要ですので、自分らしさを追求する上で高みを目指すのは必ずしも間違いではありません。 しかし、自分らしく生きることとは無関係のところで成功や賞賛を求めてしまうと、まるで雲を掴むように、いつまで経っても本当の意味での自己実現を実感できないままになりかねないのです。 心から満足し、納得するためには、 「自分らしく生きることができている」と思えることが非常に重要です。 自分には似合わないようなものを理想に掲げていないか? 物欲や金銭欲に目がくらんでいないか? 世間一般に言う「成功」の定義に惑わされていないか? こうした振り返りを定期的に行い、「いま進んでいるこの道は、自分らしく生きることを目指すほうへと進んでいるのだろうか?」と確認する上で、マズローの欲求5段階の理論が役立つはずです。 「承認欲求」からの脱却を目指す際に活用する 真面目な人や繊細な人ほど、他人からどう見られているのか、自分がしたことや言ったことを人はどう受け取るのか、といったことが気になってしまう傾向があります。 こうした感覚は、一見すると周囲のことを気づかって遠慮しているように見えますが、実は 「人に嫌われたくない」という思いの表れであり、 「認めてほしい」という承認欲求の一種であることも少なくありません。 人の受け取り方はさまざまである上に、他人の本心がどうであるかは想像の域を出ない部分がほとんどです。 そのため、「人からどう見られるか」を気にし過ぎていると、自分らしさよりも人に合わせることを優先する消極的な生き方に終始してしまう可能性があります。 マズローの欲求5段階は「自分らしく生きたい」という、実は非常にシンプルな欲求を中心に据えた理論です。 他人の視線や世の中の一般論にがんじがらめになってしまいそうなとき、それが承認欲求からくるものであることをマズローの理論は教えてくれるかもしれません。 そして、承認欲求から脱却し、本当の自己実現へと向かっていく際にも、マズローの欲求5段階の考え方は役立つのではないでしょうか。 他者の幸せ・よりよい状態を願う際の意識・行動として活用する マズローの欲求5段階は自身がより自分らしく生きるために役立てることができる理論ですが、同時に周囲の人々がよりその人らしい人生を送れるようにと働きかける場合にも活用することができます。 身近な人が何らかの内面的な問題を抱えているとき、どの欲求が満たされずに鬱屈した思いを抱えているのかを考え、より良い状態を目指せるよう働きかける上での指標になるかもしれないのです。 意欲をなくしかけているように見える部下は、もしかしたら承認欲求が満たされない状態が長く続いてしまったために、そのような心理状態に陥っているのかもしれません。 上司としては、もっと自信をつけられるように小さな成功体験を積んでもらったり、役割を与えて活躍してもらったりと、より高次の欲求にも目を向けてもらうための働きかけができるはずです。 このように、マズローの欲求5段階を自分以外の人に対しても応用していくことで、他者が置かれている状況や心理状態をより深く洞察し、理解するためのヒントとなる可能性があるのです。 まとめ)マズローの自己実現理論への理解を深め、実生活で活用していこう マズローの自己実現理論は、言葉の表層や理論の一部を切り取った理解をしてしまうと、理論の全体像を欠いた誤解を含んだ解釈となってしまう恐れがあります。 その反面、自己実現という言葉の背景にある 「自分らしく生きる」というシンプルな目的を中心に据えて捉えることができれば、生涯を通して生きる指標とすることができるほどの普遍的な理論にもなり得ます。 マズローの理論を実生活や職場で活用することで、自分の生き方や目指すべきものを見失わないために役立つだけでなく、身近な人にもより良い状態で暮らしてほしい・働いてほしいという思いを少しずつ具現化することができるかもしれません。 マズローの自己実現理論への理解をいっそう深め、実生活でも活用してみましょう。

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マズローの欲求5段階説をわかりやすく解説

マズロー の 欲求 5 段階

マズローの欲求5段階説とは マズローの欲求5段階説とは、アメリカ合衆国の心理学者マズロー,A.が、人の欲求を5段階の階層で理論化したものです。 論文などでは自己実現理論と表記されることがありますが、一般的にはマズローの欲求5段階説という名称が定着しています。 マズローの欲求5段階説では、人の基本的欲求は5階層になっていると仮定します。 そして、原則として、人はまず低階層の欲求の充足を求め、その欲求が一定程度充足されると1つ上の階層の欲求の充足を求めるようになると説明されます。 また、基本的欲求から生じる欲望は悪ではなく、欲望を抑圧するよりも引き出して充足させる方が健康的かつ生産的であり、より幸せになることができるとされています。 マズローの欲求5段階説は、XY理論などのモチベーション理論に影響を与えた他、心理学以外の分野でも活用されています。 空気を吸ったり吐いたりしたい• 食べたい• 寝たい• 排泄したい いずれも生命維持に欠かせない欲求であり、生理的欲求が充足されないと心身の機能に様々な障害が現れます。 現代日本においては、大規模災害発生時など特殊な状況下を除き、生理的欲求が充足できない状況に置かれることは稀であり、この欲求のみの段階にとどまっている人は限られています。 なお、性的欲求も生理的欲求に含まれますが、配偶者などを求めることは社会的欲求、配偶者などから愛されたいと願うのは承認欲求とされます。 第2階層:安全欲求(Safety needs) 安全欲求とは、安全で安心できる生活を送りたいという欲求です。 生存のための生理的欲求が一定程度充足されると、今度は安心・安全に生活したいという安全欲求が湧いてくるのです。 身の安全• 住む場所の確保• 生活の安全• 健康状態の維持• 経済的安定• 不慮の事故や病気の救済 乳幼児は、外界の脅威に対して素直に安全を求める反応を見せます。 しかし、一般的には、安全欲求充足を露骨に求めることは好ましくないとされ、抑制するよう教育されるため、成長するにつれて現れにくくなります。 現代日本においては、社会に出て仕事をしていれば最低限の安全欲求は満たされており、安全欲求を意識する機会は多くありません。 第3階層:社会的欲求/所属と愛の欲求(Social needs/Love and belonging needs) 社会的欲求(所属と愛の欲求)とは、社会(集団)に所属して役割を果たしたい、恋人や仲間を得たいという欲求です。 社会に所属したい• 社会の中で役割を担いたい• 他人と情緒的な関係を築きたい• 他人から受け入れられたい 生理的欲求と安全欲求が充足されて暮らしの安全が確保されると、「自分とは何か」、「自分は何を為すべきか」などを模索するようになり、他人や社会との関係性の中でアイデンティティを見いだそうとします。 社会的欲求充足を求める段階にある人は、社会内の地位や役割、人間関係などに敏感で、適応できないことに強い不安を感じます。 第4階層:承認欲求/尊重欲求(Esteem needs) 承認欲求(尊重欲求)とは、所属する社会から自分が必要な存在であると認められたい、自分で自分の存在を認めたいという欲求です。 ある社会内で地位や対人関係などを築いて社会的欲求がある程度満たされると、今度は自分というユニークな存在を他人に認めてもらい、自分も認めたいという欲求が生じるのです。 自分という個人が価値ある存在だと認められたい• 承認されたい• 尊重されたい• 尊敬されたい• 自分への信頼• 自立性• 技術やスキルの獲得• 自分を尊重する感覚 他者承認欲求と自己承認欲求 マズローは、承認欲求を他者承認欲求と自己承認欲求の2つに区分しています。 承認欲求の種類 内容 他者承認欲求 他人から尊重され、評価されたいという低次の承認欲求 例:地位、名誉、優越、評判、信望、承認、重視など 自己承認欲求 自分で自分の存在を尊重したいという高次の承認欲求 例:熟達、独立、スキルへの自信、自由など マズローは、他者承認欲求の段階に留まることは、自分の評価を他人に委ね続けることであり、自分の価値を見いだせなくなるおそれがあるとしています。 また、自己承認欲求がある程度満たされることで、自分という存在を肯定的に受け止めることができ、自己実現欲求が湧く一方で、満たされないままだと劣等感や無力感を強めて自信を失うと説明しています。 第5階層:自己実現欲求(Self-actualization needs) 自己実現欲求とは、自らが持つ能力や可能性を余すことなく引き出して、自分がなり得る自分になりたいという欲求です。 自分の存在が他人から認められ、自分でも認められたという感覚が得られると、「自分がなり得る自分=自分が到達しうるあるべき自分」になりたいという欲求が生じます。 マズローは、個人のあらゆる行動の動機が自己実現欲求のためになると考えました。 また、第1階層から第5階層までの欲求を充足させた人を自己実現者と表現し、以下の特徴があると主張しました。 現実をより有効に知覚し、より快適な関係を保つ• 自己、他人、自然に対する受容• 自発性、素朴さ、自然さ• 課題中心的• プライバシーの欲求からの超越• 文化と環境からの独立、能動的人間、自律性• 認識が絶えず新鮮である• 至高なものに触れる神秘的体験がある• 共同社会感情• 対人関係において心が広くて深い• 民主主義的な性格構造• 手段と目的、善悪の判断の区別• 哲学的で悪意のないユーモアセンス• 創造性• 文化に組み込まれることに対する抵抗、文化の超越 第6階層:自己超越欲求(Self-transcendence needs) 自己超越欲求とは、統合された意識を持ち、他人からの見返りを求めず、他人の不幸に罪悪感を抱き、創造的であるなど崇高な欲求です。 マズローは6段階の欲求を想定 マズローが当初発表した欲求理論は欲求5段階説です。 しかし、その後も欲求理論の研究を重ね、晩年には5段階の欲求の上に「自己超越」という6段階目の欲求があると主張しました。 より正確にいうと、自己実現欲求は「超越的でない自己実現欲求」と「超越的な自己実現欲求」に分けることができると主張したのです。 そのため、マズローの欲求理論を「欲求5段階説」ではなく「欲求6段階説」と呼ぶ人もいます。 しかし、マズローが、6段階目の自己超越欲求に到達する人は全人口の2%程度とごく限られると仮定したこともあり、通常は欲求5段階説という名称が使用されます。 マズローの欲求5段階説の欲求の分類 マズローは、欲求5段階説の発表後、5階層の欲求を「精神的欲求と物質的欲求」、「内的欲求と外的欲求」、「成長欲求と欠乏欲求」という概念に分類しました。 精神的欲求と物質的欲求 物質的欲求 生理的欲求、安全欲求 精神的欲求 社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求(自己超越欲求) 物質的欲求 物質的欲求とは、「もの」を使用したり所有したりすることで充足される欲求です。 例えば、何かを食べたいという生理的欲求は、食料を食べることで充足され、快適に過ごせる場所を確保したいという安全欲求は、家を購入したり賃貸したりすることで充足されます。 精神的欲求 精神的欲求とは、物の使用や所有で充足される欲求が満たされることで湧いてくる、社会生活や人間関係、自分に対する評価によって充足される欲求です。 例えば、良好な人間関係を築きたいという欲求は、所属する社会の中で対人関係を構築する中で充足され、職場で欠かせない存在だと思われたいという欲求は、上司・同僚・部下から承認されることで充足されます。 また、自分自身を尊重したいという欲求は、自分が自分を認めることで充足されます。 いずれも「もの」で満たすことはできない欲求です。 内的欲求と外的欲求 外的欲求 生理的欲求、安全欲求、社会的欲求 内的欲求 承認欲求、自己実現欲求(自己超越欲求) 外的欲求 外的欲求とは、自分の外面を充足させたいという欲求です。 人は、ポルトマン,A.が「生理的早産」と表現したように運動機能などが未熟な状態で生まれてきます。 そのため、過酷な胎外環境を生き抜くのに必要なものを得たいという生理的欲求や、安全に暮らせる環境を整えたいという安全欲求が当然に生じます。 また、成長するにつれて、快適に生活するためには所属する社会や人間関係が必要になると、それらを求めるようになります。 こうした物を所有し、人間関係を築き、社会に所属し、社会的地位を得るなど自分の周辺環境を整えることで充足されるのが外的欲求です。 MEMO生理的早産:生まれたばかりの人の赤ちゃんが、他の離巣性の哺乳類と比較して未熟な状態であることを表現したもの 内的欲求 内的欲求とは、自分の内面を充足させたいという欲求です。 自分の周辺環境が整って外的欲求が満たされると、自分の内面を充足させたいという欲求が湧くようになります。 他人から評価されて自尊心が満たされる、自ら設定した目標を達成する、自分の能力を最大限発揮して「なるべき自分」になったと自覚するなど、内から湧く欲求を満たすことが内的欲求の充足に繋がります。 成長欲求と欠乏欲求 成長欲求 生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求 欠乏欲求 自己実現欲求(自己超越欲求) 欠乏欲求 欠乏欲求とは、自分に不足しているものを、外部から得て補填(ほてん)したいという欲求です。 欠乏欲求は、自分以外の他人によって満たされるものであり、自分自身で満たすことはできません。 欠乏欲求を満たすには、他人への依存、他人との衝突、ものや地位への執着など危機的な状況を乗り越える必要があり、乗り越えない限り欠乏感を抱き続けると考えられています。 しかし、一度でも充足される経験をすると、その後、多少は欲求が満たされない状況に置かれても持ちこたえることができます。 つまり、欠乏欲求が満たされると、モチベーションを高めるには別の欲求を満たさなくてはなりません。 例えば、契約社員として働く人が、給料が良く福利厚生が充実した正社員を目指している場合、「頑張れば正社員にしてあげる。 」と言われれば、困難な仕事を率先して、厄介な上司ともうまく折り合う努力をするでしょう。 しかし、晴れて正社員になった後は、「正社員にしてあげる。 」と言われても仕事へのモチベーションは向上しません。 一度満たされると「当然のもの」と認識され、別の欲求が満たされないとモチベーションは向上しないのです。 この点、臨床心理学者ハーズバーグ,F.が提唱した動機付け・衛生理論では、衛生要因として以下のとおり説明されています。 衛生要因とは、苦痛や欠乏を避けたいという低次の欲求に影響を及ぼす要因です。 (中略) 仕事に対する不満足を生じさせないという予防的な役割は果たしますが、仕事に関する知識・スキルの習得や業績向上へのモチベーションを向上させる要因にはなりにくいと考えられています。 つまり、いくら衛生要因を満たしても(不満を取り除いても)、仕事への満足感を向上させてモチベーションを向上させることは難しいのです。 引用: MEMO ハーズバーグの動機づけ・衛生理論:ハーズバーグが提唱した、仕事の満足や不満足の要因に関する理論 成功欲求 成功欲求とは、自分が価値ある存在だという自覚を得た状態で、さらに自分を高めて成功したい、他人のサポートをしたいという欲求です。 成功欲求は、欠乏欲求と異なり、他人ではなく自分自身でないと充足させることができません。 欠乏欲求が満たされ、内的にも外的にも満たされると、自分をより高めるとともに他人を支援したいという成功欲求が生じ、それに基づいて行動するようになります。 自分自身を高めたり他人をサポートしたりすることに再現はないため、欠乏欲求のように上限はありません。 マズローの欲求5段階説の誤解 マズローの欲求5段階説は、ピラミッド図の影響により、「全ての人が低次の欲求から順番に高次の欲求を求める」と誤解されることがあります。 マズローは、「低次の欲求が満たされないと高次の欲求が湧いてこない。 」と誤って解釈されることを危惧しましたが、そのとおりの誤解が生じているのです。 誤解に関して、マズローは、基本的欲求は不動ではない、つまり、「必ずしも、下位の欲求が満たされないと上位の欲求が生じないわけではない。 」と説明しています。 例えば、生理的欲求や安全欲求が満たされていない状態で、自己実現欲求を希求する人がいるのです。 基本的欲求の達成度と上位の欲求 マズローは、上位の欲求が生じるためには下位の欲求が完全に充足される必要はないと説明しています。 また、基本的欲求が充足されて上位の欲求が生じるために必要な達成度について、以下のとおり示しています。

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